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カードゲームにおける勝利条件について整理する

どうも、こんにちは。外側と申します。

突然ですが、少し想像してみてください。

あなたはとあるカードゲームをしています。
そのカードゲームのシステムは今までのどれにも当てはまらない程に新しい上に画期的です。カードパワーのデザインも美しく、全てのカードに使い道を見いだせるような魅力的なものばかり。イラストは、世の神絵師に担当していただきました。ただし勝利条件はありません。


は?って思いますよね。
私もそう思います。

どれだけシステムが画期的なものであろうと、カードパワーのバランスが整っていようと、イラストが綺麗であったとしても、勝利条件が設定されていなければそもそも試合として成り立ちません。

今回は、それほどに重要な要素である勝利条件について、「ゲーム」という大きいくくりで考えていきます。

勝利条件の種類

世のゲームにおける勝利条件には様々な種類がありますが、まず大きく2つに分けることができます。それは「相対的勝利」「絶対的勝利」です。

「相対的勝利」とは、一定期間が終了した後に、勝利に近づく条件をより多く達成していた側を勝利とするものです。

例えば、サッカーやバスケットボールなどのスポーツは制限時間が定められ、試合終了後の総ゴール数で勝敗が決まるので「相対的勝利」にあたります。また、野球やボウリングなど、制限時間はないけれど一定のラウンドが定められているものもこれにあたります。

一方で、「絶対的勝利」とは、設定された条件を達成した側をその時点で勝者とし、ゲームを終了するというものです。

こちらの例としては、基本的に25点先取を3セット達成したチームが勝ちとなるバレーボールや、相手を土俵の外に出すことなどで勝敗が決まる相撲が挙げられます。

それぞれのメリット・デメリット

次に、それぞれの利点と欠点について整理します。

「相対的勝利」の利点は決まった時間でゲームが終わることです。サッカーであれば基本前半と後半45分ずつの計90分、ボウリングであれば10フレームに達するとゲームが終了します。

基本的にそれより短くなることもなければ、いつまでも続いてしまうということもありません。

欠点としては、引き分けが存在するということです。「相対的勝利」のゲームでは、丁度同じ点で時間切れを迎えたり、そもそも両方とも点が入らなかった時などには引き分けることになります。

トーナメントなどで勝敗を決める必要がある際に「引き分け」という存在は大きく不都合を生じさせることになるでしょう。

それとは対照的に、「絶対的勝利」の利点は「引き分け」は存在しないということであり、欠点は終了時間が決まっていないということです。

カードゲームではどちらが相応しいのか

結論から述べると、カードゲームは「絶対的勝利」の方が都合が良いと考えています。というよりも、「相対的勝利」では不都合があると言った方がいいでしょう。

理由は上記の通り「引き分け」が存在するからです。

カードゲームの大会ではトーナメント方式やスイスドロー方式を用いることが一般的です。(スイスドロー方式とは、全ての参加者が一定数の試合を行い勝ち点を競うというものです。)

スイスドロー方式の大会ならまだしも、トーナメント方式の場合では引き分けで終了するわけにはいきません。

現に、甲子園の野球など、ゲーム内容は「相対的勝利」を用いているのに大会がトーナメント方式の場合には、(引き分けで終わらせることができないので)延長戦になったり再試合をしたりする羽目になっています。

また、トーナメント方式でないとしても、決勝戦では必ず勝敗を決めなければならないので、やはり「引き分け」の存在は邪魔になります。

そうなると、遊戯王やデュエルマスターズなどの「相手のライフポイントを0にする」や「プレイヤーに直接攻撃を決める」などのように、「絶対的勝利」のルールを採用することが妥当なのではないでしょうか。

最後に

ここまで勝利条件の設定について2つに分けて考えてきました。

この記事では、カードゲームにおいては「絶対的勝利」の方が都合が良いとしていますが、あくまで都合が良いというだけで、どちらの勝利条件を設定しても面白いゲームは考えることができます。

少し工夫をして、試合期間を設定したカードゲームを考えても面白いかもしれませんね。

今回は以上です。