寄道3

 今年の後半はなんだか私のヘタレっぷりが炸裂していたこともあり、風邪を引き、多分人生で一番長い咳をしている。そして帰省を控えている。ブチギレて勢いで8月に予約した航空券。このご時世、飛行機に搭乗するには席を止めなければいけない。でも、巷のおじさんのようにオエッとなるような発作的な咳や、飴舐めてればおさまる咳まで幅広い種類の咳を網羅している気がする。

 ご近所の方々からはたくさん心配された。どうして他人の風邪を心配してやれるんだろうと少し不思議に思う。あんまり人に関心がないので、心配されるのは嬉しいが私には真似できない。そういう、人への監視の薄さが最近の私のヘタレっぷり炸裂の原因だろうなとも思える。だからしょうがないよなというのは逃避なので、見習うべきなのかもしれない。私は人をあまり心配しないし、心配して欲しくない。申し訳なく思い・思われる気がしていたから。でも実際は、本当に嬉しかったので、誰かが困っていそうだったら私も何かしてやれるような心の余裕が欲しいと思った。「良かれと思って」とか「ありがた迷惑」にならないか不安になるのを、みんなぴょんと飛び越えて手を差し伸べてくれる。

 最近は私がヘタレっぷりを炸裂させ続くていて自己嫌悪の逃避の日々が続いていたが、もう少し頑張ろうと思えた。

 咳は徐々〜に良くなってきている。咳止めは対処療法に過ぎないので根本的な解決のためには免疫・体力の向上に努めなければならない。そんなに不摂生をしているわけではないのに、いつからか体温が36度を切り続けているし、痩せにくい。今風はもう3週間目に突入しようとしている。明らかに代謝や何かが悪い。多分腸内環境は人生で3番目くらいに良好な状態と思われるが、多分健康的とは言えない。なぜだ。

 ご近所の方から生姜はちみつと、大根はちみつをいただいた。
「たまには民間療法も試してみるべき」とのことで、お湯で割って飲んでみた。飲みやすそうな生姜はちみつは少量でもとても濃かったので、もう少し薄めるべきだったが、こういう飴あるよなという味だったので美味しく飲めた。生姜効果で温まった。
 大根はちみつは絶対まずい!と思っていたが、蜂蜜を多く入れていたせいか、お湯の量が適量だったせいか、ほぼはちみつ味のドリンクとして美味しく飲めた。もしかしたら辛い大根だとキツかったかもしれない。1cmくらいの賽の目に切った大根をはちみつにつけていると一晩くらいで大根の水分が出てきた。はちみつは容器の底に沈殿していてちょっと勿体無く思った。でももう一回くらい水分が出るかもしれないし、出なければあとは生姜はちみつにして飲もうと思う。
 風邪をひいて大根はちみつを飲むというのは初めてだったし、美味しかったので効果の程を期待したい。

 今日、頭の片隅にあった12月26日という数字に既視感?違和感?何か引っかかりがあったのだが、車から降りるときに気がついた。今日は車検が切れる日だった。気がついてのは日が暮れた18時頃。もうどこも受付はしていないだろうし、当日受付してくれそうな都会的な営業所はこんな過疎った田舎にはない。詰んだ。帰省を前にして詰んだ。車がないと生きていけないような過疎った田舎で、帰省する数日を前にして車の車検が切れ、それが受け付けてもらえるのか、レッカーが必要なのか、あああという気持ちを一旦よそにやって、空港付近の格安ホテルを即行で予約した。
 だが、ここでも私はまたご近所さんに救われることになる…。

 幸いにも近所1km以内に車検ができる場所があったので、朝イチで連絡しよう。そして機内で咳をしないために早く眠ることとする。どうせ早朝に咳で目が覚める羽目になるので早く寝るに越したことはないし、先程ご近所さんから「早く寝るように」とラインが入ったのでその言葉に準じることとする!

 そんなことを考えながら、私の背中では鍋が出来あがろうとしているし、このあとゆっくりお風呂に入りながら、大好きな漫画を読もうと思っているので、寝るのは23時くらいかな!全然早寝じゃないけどごめんね!

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