見出し画像

双極性障害の治療ガイドライン2020

既に改訂から半年近くが経っていますが、『日本うつ病学会治療ガイドライン I.双極性障害 2020』(2020年6月16日、第4回改訂版)は興味深かったです。

日本語で書かれているうえ、比較的短いです。1.躁病エピソードの治療、2.抑うつエピソードの治療、3.維持療法の治療、の3つの章で成り立っています。それぞれの状況における推奨される治療法、主に薬剤が記されています。患者向けではないので小難しく書かれていますが、当事者ならば大体のところは理解できるかと思います。知らない薬剤名も検索すればすぐ見つけられるでしょう。ちなみにルラシドンと表記されている薬剤は以前紹介したラツーダの商品名です。

p. 8の、「カルバマゼピンの抗てんかん薬としての有効血中濃度は 5~10μg/mL とされているため、気分安定薬として用いる時にもこの濃度を援用している。気分安定薬としての有効血中濃度は厳密には検討されていない。」っていうちょっと驚きの記述もありました。

最後に忠告。

自分が受けている治療と違っていても無闇に不安になったり、このガイドラインをプリントアウトして主治医に見せ、質問したりはしないことです。あくまでも「ガイドライン」ですから。医者は自分の知識と経験、そして勘で、最適な処方をして(いると思って)います。プライドの高い「お医者さま」を不機嫌にさせるのは面倒臭いでしょう?百害あって一利なし。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?