僕たちは偶然に気づく(1)ディスコ
「レクチャー&インタビューズ」の制作過程や販売までにおいて、つまりごく最近まで含めて、ときどき「アッ」と声が出てしまうほどの偶然がいくつかありました。
話としては大したことのない、「それはたまたまでしょ」と受け流されてお終い程度のものですが、ちょっとした余談として、忘れないうちにいくつか書き残しておきます。
情報量の多い本なので、この本に書いてあることが「偶然、別の本にも似たようなことが書いてあった」くらいのケースは結構ありました。
まずは(1)ディスコ から。
坪内祐三「昭和の子供だ君たちも」(新潮社)という世代論を扱った本があり、この中にちょうど「レクチャー~」に出てきた話(P.19)とよく一致する回想が出てきます。
筆者の坪内氏は吉田仁さんとほぼ同じ年齢、同じ都内の高校生でしたが、「赤坂や六本木」にまで行く層と、そうでない層とに分かれている点が興味深いです。
いずれも書き手、話し手は完全に行かない派、となる点も一致します。
a. そもそもディスコに行かない派
b. 新宿のディスコに行く、そこそこ派
c. 六本木や赤坂にまで行く、不良派
と、こんな感じです。
「昭和の子供だ~」ではこの後、ロックの中でもプログレがどのような位置にあったのか、という話題が続きます。なぜか文庫化されていませんが、同じ著者の「一九七二」と併せてお勧めです。
ちなみにディスコの流行の最盛期は、おおまかな年表では1978年頃とされています。
この記事によると、
となっています。
都内の高校生がディスコに行ったり行かなかったり、となっていたのは1974年あたりの話のようです。
*このシリーズはメルマガに「その1~3」として書いたものに加筆修正を加えました。構成も直して(1)~(5)まで続きます。
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