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N4書房日記 2022 0216-0228

0216

研究のまねごとのような作業をしている自分にも、資料として必要な本があれこれ出てくる。

基本的に2000円代くらいまでは購入するものの、6800円や8900円の本を毎月ポンポン購入しているときりがない。買ってみてハズレだった時のショックだってなるべく避けたい。

そこで最近は、よその市町村の図書館から取り寄せてもらうという技を使うようになった。

これは意外と簡単にできるし、古本としては買えないレアな本もあるので、さほど必要のない本まで取り寄せている。

「原宿’70」「英国レコーディング・スタジオのすべて」「トミー・リピューマのバラード」などが注文済みで、届くのを待っている。



0217

古い雑誌を読んでいると、送り仮名の古さに時代を感じる。

「素晴らしい」を「素晴しい」とする表記は今でも間違いではないはずだが、後者はいかにも昭和の中ごろという空気感まで伝わってくる。
映像は4Kレストア版とかリマスター版といった技術の進歩がなければ刷新されないのに対して、文章は古い表記をそのままなぞるだけで当時の雰囲気を伝えられる。

そう考えると言葉の意味や用法の移り変わりも、まあまあ許す気になれる。今、目につく誤用や特定の表現の多用は、数十年後になれば2022年の生々しい様子を伝える重要ポイントになるだろう。

「~なう」なんて最近は見かけないものの、2010年代の徴としては貴重な表現かもしれない。2020年代初頭の空気をよく示す言葉としては「何なら」が挙げられるのではないか。



0218

「だろうだろうは、もういいだろう」と雑誌でコーネリアスを揶揄していたのが誰だったのか、さっぱり思い出せなかったが、どうもエレクトリックグラスバルーンらしい。



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第三章が完成!

残るは第四章と五章のみ。



0220

これまでB5サイズの本ばかり出してきたので、左右の余白はさほど気にせずに作っていた。

しかし、小さめのサイズになると開いた本のやや外側に文章を寄せたくなってくる。

1ページごとに手作業で右や左に寄せていたらきりがないので、Wordの設定の「閉じしろ」や「見開き」の設定を調整してみたらうまく整った。上下幅も手を入れて、素人臭い感じが少し消えた。



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次に出す本の字の大きさが11ポイントでは大きい気がして、夜中から朝まで気にかかる。

「あああ! 小さめにしたい!」

と頭の中がいっぱいになりつつウトウトする。実際に10ポイントや10.5ポイントにしてみると、小さすぎる気がしてくる。


A5サイズを新書サイズにひとまわり小さくしても、印刷代は同じ!

それどころかページ数が増えた分だけ高くなる! 

という矛盾に気づいたのだが、文字をみな10ポイントにして文と文の隙間を詰めれば、ページ数の節約になる。それならコンパクトサイズの新書版(定価は同じか少し安い)が作れることは作れる。



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「ドライブ・マイ・カー」を観ていたら、昔の大瀧詠一みたいな長髪の人が出てきた。もし原作で「昔の大瀧詠一みたいな男」と描写されていたとしたら、ここで感心するところだ。



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第四章がやっと半分くらい完成。


文章を打ちこんでばかりいると、頭が空になってしまう。これは善し悪しで、作業を進めるには空っぽにした方がよい。しかし何も頭に入れないとガソリン切れのようになって、急に何もできなくなる。

こんな時のためにと買っておいた、歴史に関する対談集を読んだらちょうどよかった。山内昌之と中村彰彦による「名将と参謀」「黒船以前」など。



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第四章のお終いの方は難航するかと思っていたら、意外なほどスラスラと難所を過ぎつつある。この調子で進めたい。



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本文の文字の大きさを11ポイントからまた10ポイントにしてみる。全体的に引き締まって、字の並びが自然に見える。内容までググッと良くなった気がする。



0226

印刷会社の関係で、少しスケジュールに余裕が出てきた。前倒しであれこれやらなくてもよいので、精神的なゆとりが急に生まれた。

しかし販売開始も遅れて、GW前くらいになりそう。第四章は3分の2を過ぎた。



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第四章が終って、いよいよ残りは第五章のみ。

登山で言うなら八合目を過ぎているのだが、ここからが長い。選定に時間がかかるし、選んでから減らすのも、文字を打ちこむのも時間がかかる。



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「普通の人の音楽遍歴」を少しカットして、3分の2くらいだけ公開したいと前々から考えていたので、ヘッド博士の世界塔保存会さんに相談してみたらすぐOKを出していただいた。



今日で二月は終り、戦争は続き、制裁も続き、いつになれば終結するのかわからない。


*この日記は半月~一ヶ月くらいのペースで更新します。

*次回をお楽しみに。

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