ギース&ラブレターズ浅草興行ユニットコント【万引き】

ギース&ラブレターズ浅草興行ユニットコント【万引き】







テーブル×2

イス×4

買い物カゴ×2

商品多数

学ラン×2

覆面

エプロン×2

ロープ





店員A 高佐

万引き高校生A 溜口

店員B 樋口

万引き高校生B 塚本

店長 尾関

万引き犯 馬場





明転



高佐、溜口を引っ張って登場

高「ほら、ちょっと来い」

溜「…」

高「座れ」

溜口、イスに座る

高「出せ」

溜「…」

高「盗ったもの出せ!」

高佐、テーブルを叩く

溜口、ポケットからガムを1つ出してテーブルの上に置く

高「これだけか?」

溜口、頷く

高「本当か?」

溜「それだけです」

高「こんなガム1個、普通に買えばいいだろ」

溜「…」

高「これが初めてか?」

溜「…はい」

高「本当か?」

溜「本当です」

高「まったく」

溜口、財布から100円出してテーブルへ

高「何これ?」

溜「…ガム代ですよ。これでいいでしょ」

高「いや、よくないよ。ちゃんと親と学校と警察に連絡するから」

溜「いや、勘弁して下さいよ!出来心だったんです!ガム1個ですよ?」

高「たとえガム1個でも万引きは万引きだから」

溜「今年受験なんですよ!大事な時期なんですよ!」

高「そんな大事な時期に万引きするほうが悪いだろ」

溜「お願いします!何でもします!大事にしないで下さい!」

溜口、土下座する

樋口、カゴいっぱいの商品を持った塚本を連れて登場

樋「こっちこっち」

塚「失礼しまーす」

樋「あれ?もしかして万引きですか?」

高「そうなんだよ。まあガム1個だけどね。そっちも?」

樋「そうなんですよ。この状態で普通に店の外出たんで一瞬目を疑いましたけどね(笑)」

塚「すいません(笑)」

樋「ダメだよ(笑)」

塚「はい(笑)」

溜「…あっち軽くないすか?」

高「何が?」

溜「いや、ノリが…」

高「あっちはあっちだから。じゃあ樋口さん、そっちはお任せしますね」

樋「わかりましたー。反省してる?」

塚「はい!スゲー反省してます!」

樋「よし!じゃあ帰っていいよ!」

塚「ありがとうございます!」

溜「いや、ちょっと!ちょっと!嘘でしょ!?」

高「あっちはあっちだから」

溜「いやいやいや!」

高「じゃあ先ず学校から連絡するから。その制服西岡高校でしょ?」

溜「ちょっと待って下さいよ!お前2組の塚本だよな?お前からも何か言ってくれよ!」

塚「お先に失礼しまーす!」

塚本、はける

溜「ちょっと待てよ!」

溜口、塚本を追いかけようとする

高「あ、待ちなさい!」

高佐、溜口を捕まえる

高「今逃げようとしたよね?」

溜「違います!むしろ捕まえようとしたんです!」

高「いや、君は捕まえられてる側だから」

溜「確かにそうですけど…」

樋「じゃあ僕は戻りますね」

高「あ、はい。こっちはもうちょっとかかりそうです」

溜「かけなくていいですよ。俺も帰して下さいよ…」

樋「君、反省してる?」

溜「え?あ、はい。反省してます!」

樋口、笑顔ではける

溜「え?今の何すか?あの人何なんですか?俺あの人が一番おかしいと思うんですけど」

高「おかしいのは万引きをした君だから」

溜「いや、そういうおかしさじゃなくて。え、わかりません?わかりますよね?ね?」

高「そんなグイグイ来ないでよ。とりあえず学校に連絡するから。あ、君名前は?」

溜「いや、ホントに勘弁して下さいよ」

樋口、カゴいっぱいの商品を持って覆面を被った塚本を連れて登場

樋「こっちこっち(笑)」

塚「失礼しまーす(笑)」

溜「マジかよ…」

高「樋口さん、またですか?」

樋「また捕まえちゃいました(笑)」

塚「すいません(笑)」

樋「ダメだよ(笑)」

塚「はい(笑)」

溜「デジャヴ!お前塚本だろ!?絶対塚本だろ!」

高「ちょっと、静かに」

樋「初めて?」

塚「初めてです!」

溜「嘘つけ!」

高「静かに!」

樋「反省してる?」

塚「はい!スゲー反省してます!」

樋「よし!じゃあ帰っていいよ!」

塚「あざーす!」

溜「狂ってるよ!何なんだよ!ここに国境があるの?こっちとそっちで国が違うの?法律が違うの?」

高「はい。違います」

溜「そんないなし方あるか!」

高「ちょっと落ち着いて。君名前は?」

溜「いや、おかしいです。こんなの絶対におかしいです」

塚「お先に失礼しまーす!」

塚本、はける

溜「うおおおお!!」

溜口、塚本を追いかけようとする

高「あ、ちょっと待ちなさい!」

高佐、溜口を捕まえる

高「完全に逃げようとしたね?」

溜「してないです!僕は悪いけど悪くないんです!」

塚本、ひょこっと顔を出す

塚「そいつ3年1組の澤口です」

塚本、はける

溜「殺してやる!!」

溜口、塚本を追いかけようとする

高「待ちなさい!」

高佐、溜口を羽交い絞め

溜「絶対殺してやる!」

高「ちょっと落ち着きなさい!」

溜「塚本!殺す!」

高「樋口さん、警察に電話して」

樋「あ、はい」

溜「あー!ちょっと待って下さい!静かにしますから、それだけは勘弁して下さい!」

塚本、手だけ出してカゴの中から商品を盗る

溜「!?今見ました?」

高「何を?」

溜「今アイツ、万引きしたカゴの中からさらに万引きしていきましたよ!?」

高「樋口さん、見た?」

樋「いやー」

高「嘘でしょ?」

溜「嘘じゃないです!」

高「君大丈夫?」

溜「大丈夫か大丈夫じゃないかで言ったら、大丈夫じゃないです!」

樋「あのー、とりあえず、私は戻りますね」

高「あー、はい」

樋口、はける

高「どうする?先に親御さんに連絡しようか?」

溜「いや、待って下さいよ」

高「連絡先教えて。今家に誰かいる?」

溜「母はこの時間パートに出ています。父は、3年前に…」

高「…そうか」

溜「…」

高「じゃあ警察だね」

溜「何でですか!?今、もう帰っていいよって流れだったじゃないですか!」

高「え?何?君は母子家庭だから万引きが許されるとでも言いたいの?」

溜「いや…」

高「健全に育ってる母子家庭の子だってたくさんいるよね?」

溜「はい…」

高「そういう子たちに対して君は申し訳ないと思わないの?」

溜「いや、すいません、すいません…」

塚本、登場

樋口、塚本に続いて登場

塚「失礼しまーす」

樋「もう事務所の場所覚えたねー?」

塚「バッチリです!」

溜「アイツら何なんですか!?」

高「また万引きですか?」

樋「あーいえ。じゃあ面接始めます」

溜「!?」

塚「よろしくお願いします!」

溜「マジかよ!?え?いいんですか?」

高「あっちはあっちだから」

溜「いやいやいや。万引き犯雇おうとしてるんですよ?」

高「まだ雇うと決まったわけじゃないでしょ?樋口さん次第だから」

溜「いや、雇いますよ!あの人バカだから絶対雇いますよ!」

樋「えーと、じゃあ、ウチでアルバイトしたいと思った動機は何ですか?」

塚「品揃えが魅力的だったからです!」

溜「アイツまだ万引き目線だよ!」

樋「よし!採用!」

溜「ほら、雇った!」

塚「ありがとうございます!」

高「よろしくね」

塚「よろしくお願いします!」

溜「狂ってるよ!お前ら全員狂ってるよ!」

高「ちょっと、落ち着いて。やっぱもう警察呼んだほうがいいね」

溜「いや、対応が厳し過ぎますって」

高「そんなことないよ。これが普通だよ」

溜「あっちめっちゃ緩いじゃないですか」

高「だから、こっちが普通なんだって」

溜「いや、普通じゃないですよ。厳しいですよ」

尾関、頭に袋を被せられ両手両足を縛られた馬場を連れて登場

高「あ、店長おはようございます」

樋「おはようございます」

尾「おはよう」

高「もしかして、万引きですか?」

尾「ああ。これからちょっと東京湾に沈めてくるよ」

尾関、馬場を連れてはける

溜「…」

高「こっち普通でしょ?」

溜「はい、ちょうどいいです」



暗転

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