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【ラケット少年団】家族で観るのに最適

農村の景色が美しいドラマでした。派手なアクションも濃厚なキスシーンも出てこない、刺激的でもスリリングでもないストーリー、出てくるのはバドミントンにかける青春と若者たちの成長、師弟愛。ぎこちないハグと誠実であろうとする大人たち。親心と子どもの意見の尊重。リビングでみかんでも食べながら家族で観るのに最適なドラマです(も一度書くけど濃厚なキスシーンがないからね!安心感!笑)。

全編通して明るくて爽やかなストーリーですが、ところどころに社会課題への問題提起が挟まれるのは韓ドラの良さですね。スポーツ界における暴力やいじめという課題は韓国でもいまだに深刻なようです。大人たちは「自分が若かった頃は・・」という話が好きですが、過去の理不尽を根絶すべき悪習として捉えるのか、美化してしまうのかの違いは大きいと思います。昔経験した暴力(被害と加害、黙認のいずれも)に苦しむエピソードが何度か出てきたことからは、暴力をあってはならない負の遺産として乗り越えるべきという強い意思を感じました。

大人も失敗し、大人も成長する

泥酔の翌朝遅刻したユンコーチは極端ですが、ラコーチが選手を結果を予測して安易にあきらめてしまっていたエピソードなど、大人も失敗し、反省する場面がたくさん出てきます。でも、生徒たちはそんなコーチの失敗を責めません。村長の弟を責めるなと言った村人たちも同じです。深い傷を抱えて農村へやってきた夫婦は、そんな温かい人間関係の中で元気を取り戻していきます。

現実の社会はドラマのようにはいかないけれど、でも、内心誰でも、こんなふうに許したり見守り合いながら生きていきたいと思っているのではないでしょうか。許し、信頼してくれた仲間を次こそは悲しませたくないから、努力して、自分を変えようとして、大人も成長していくのだろうと思います。

特に大人は、子どもたちに嘘をつきたくないし誠実でいたいと思うものです。「好きなことだけやって責任は取りたがらない大人なんて恥ずかしくて」というノ店長のセリフがすごく心に沁みました。

スポーツもので気になること

私は中学時代にソフトボール部でしたので、投球フォームや守備の身のこなしについてついつい気になるんです。応答せよ1994も刑務所のルールブックもすごく好きなドラマですが、ユヨンソクもパクヘスも投げるときに上半身が前にのめり過ぎていると思えて、あれではスピードは出ない、一流のフォームではない、とか考えてしまう。野球少女のイジュヨンも同じです。誰目線か分かりませんけれども笑

その点バドミントンについてはフォームの良し悪しが分からない素人なので、違和感を感じることなく最後まで楽しく観ることができました。選手役の俳優たちは、実際けっこう上手なのでは?運動神経のいい人たちなのでは?と思えました。ついでに「韓国」「バドミントン」で検索して、イ・ヨンデ選手は実在の選手ということや、アン・セヨンという10代の女子選手が注目されていることも知りました。試合の動画を見たら迫力があって面白くて、もう10歳ほど若かったらバドミントンのラケット買いに走ってたかも。ドラマを観て新しい興味が増えるのは楽しいことです。

ハニャンには幸せになってほしい

「刑務所のルールブック」と「賢い医師生活」と「ラケット少年団」は、出演者があちこちでかぶってます。最終回でハニャンが出てきたとき、あ~これは一緒に暮らしたい人というのはアンチホン先生じゃ?とワクワクしました笑。ハニャンみたいな人こそ、農村のきれいな空気と人情と色彩豊かな風景に癒されて、パートナーと一緒に幸せになってほしい。農村じゃなくても、幸せになってほしいです!


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