2020年10月のfavorite music

お正月からの余韻でずっと来てる感じがしますが、気が付いたら2020年も残り2か月。このぐらいの時期になると、クリスマスや年末年始に向けてみんなよそよそしくなってくるころ。私はまだお正月を引きずっているというのに、世の中の移り変わりは本当に早い。特に、今年の4月に神奈川の小田原箱根周辺のクソ田舎に引っ越してから、時間軸が2倍ぐらいに違うんじゃないとさえ思ってしまう。

そんなスローライフ満喫しながらも、クリスマスまでには彼女欲しいいいいい、という煩悩だらけの私の10月おすすめ音楽をどうぞ。

1、THE ALBUM/BLACKPINK (AL)
先月BTSの曲をピックアップしましたが、今月はBLACKPINKをチョイス。今さらか、今だからか、間に合ってるのかわからないですが私は空前のK-POPブームです。めちゃくちゃかっこいい。ネットフリックスのドキュメンタリーも観てしまいました。1時間ちょっとでサクッと見れるのでお勧めです。K-POPの魅力は先月も少し書きましたが、欧米の主流のトラックを惜しげもなく使い果たしながら、いわゆるJ-POP的な楽曲展開の華やかさやきらびやかさがあること。そしてそれをパフォーマンスするグループが、圧倒的歌唱力とダンス力+ルックスを持ち合わせていることかなと思います。そうすると、やっぱりジャニーズやエグザイル系のグループがしっかりとした戦略と、グローバルを見極めた楽曲を発表していれば、BTSやBLACKPINKになり得たと思うと歯がゆさもあります。にしても、BLACKPINKかっこいい。全曲いいです。

2、叫ぶ星/ストレイテナー (S)
ストレイテナーは常に最新で最高を更新していっている、そんな魅力のあるバンドだと思っています。とにかく4人のプレイがしっかりと印が付いているぐらい個性的でチャーミング。特にOJのギターがやっぱり彼らの曲をエモーショナルにもたらしている所以だと思います。そしてホリエアツシの声。イギリスのバンドに憧れている人は、みんな彼みたいな声になりたいんじゃないですか?どうだろう。とにかく今回の新曲も特別に新しい試みがあったり、特別なフックがあるわけではない。だけどやっぱりこの4人での音をイヤホンから流した時、沸々と血が沸くというか、とにかく鼓動が高まるというか、そんな感じの曲です。

3、Apolonio/Omar Apollo (EP)
「So Good」でバズを起こしたオマーアポロの新作アルバムです。今年の頭、渋谷でライブもしてたんですね。恥ずかしながら認識しておらず、貴重なタイミングを逃してしまいました。アルバム、最高ですよ。ジャジーでメロウでファンキーで。Kali UchisやRuelともコラボしています。23歳とかなり若いんですが、欧米の音楽シーンは本当にこのぐらいの10代後半~20代前半の若いミュージシャンが魅力的な音楽を作り、時代を築いているのは素晴らしいですよね。彼自身、メキシコ系アメリカ人であり、相当貧困な家庭で育ちながら、独学で音楽を勉強してここまで大成したようで。そういった部分も作品に昇華させながら、この時代のマイケルジャクソンやプリンスのような存在になれるんじゃないか、そのぐらい楽しみなアーティストです。

4、極彩色の祝祭/ROTH BART BARON (AL)
昨年に続き、今年もリリースされたROTH BART BARONのニューアルバム。ヴォーカル三船雅也曰く、今作のテーマは「自由であることへの挑戦」。「祝祭」とタイトルにあるように、おそらくコロナ以降の未来に向かっていく前向きなメッセージはありつつ、独特な温度感というか湿度というか、形容しづらい感覚はまさに「極彩色」。実に濃度が濃いが雑多な色をしている。そういった意味で、2020年のこの時期に聴くには最適なテンション感でもあるかもしれない。また、サウンド面でも本当に素晴らしいの一言。ROTH BART BARONはいうなればインディーフォークバンドなのかもしれないけど、彼らが使うエレクトロニクスな音作りは本当に素晴らしいと思います。こういったバンドだとどうしても、ちょっとチルに、あるいはメロウに、エモくみたいなサウンドになりがちだけど、あくまで無機質的なサウンドが逆に信頼感が生まれる気がします。

5、SUPERMARKET/藤原さくら (AL)
最近もう1つハマっているのが藤原さくらちゃん。実は、あんまり詳しく知らなくて、福山雅治の歌を歌ってたイメージしかなかったし、たくさんいるYUIに引っ張られた「ギタ女」の中の一人なんだろうぐらいの認識。僕はそれ系にあまり興味がなかったんですが、藤原さくらはバックボーンがかなり違う感じがしますね。アメリカのカントリーとか、フォークソング、インディーロックみたいな所謂「洋楽」に根差しているなと感じました。だから僕みたいなひねくれ音楽オタクでも聴けたんだと思います。アルバムの中でかなりポップなカントリーソングから、ビートの深いファンキーな曲まで幅が広い。あと、声がいいですね。英語詞が似合う声だと思います。顔もタイプです。

6、The Age (feat.BASI,Dhira Bongs & Keishi Tanaka)/Gotch (s)
ゴッチのソロ曲が何曲か出ましたが、この曲がダントツで一番好きですね。ゴッチらしいキャッチーなメロディは今作でも顕在しながら、かなりファンキーでゴスペルチック。サビなんか、めちゃくちゃシンガロングしたくなります。BASIなどの客演、小西真奈美がコーラス、PVにザ・マミイが出ていること含め、フックはかなりあるんですが、バズらないんですよねえ。アジカンで新曲を出す方がリアクションが大きい感じ。僕がアジカンファンでゴッチファンだからという色眼鏡を外して聴いてみたとしても、しっかりと大名曲だと思うのですが。是非、たくさんの人に聴いてほしい。

7、Featuring Ty Dolla $ign/Ty Dolla $ign (AL)
フィーチャリングの帝王的なイメージもあるタイダラーサインがちょっと自虐的な意味も込めたタイトルを冠したニューアルバム。「彼が参加すれば間違いない」のような風潮が漂うが、実際今年のアルバムでも、例えばサンダー・キャット、例えばジャネイ・アイコ、例えばビッグ・ショーンと、とにかく傑作にきっちりと参加してきた。これだけの経験が逆にここまで潔いアルバムタイトルになっていることに繋がっているのかもしれない。今作に客演として参加しているのは、ポスト・マロン、カニエ・ウエスト、スクリレックス、ケラーニ、アンダーソン・パーク、ロディ・リッチ、ミュージック・ソウルチャイルド、バーナ・ボーイ、ヤング・サグ、ニッキー・ミナージュ、フューチャー、クエヴォ、ビッグ・ショーン、キッド・カディ、ジャネイ・アイコなどなど。これまで多くの作品に参加し、名曲を作ってきた彼だからこそ完成させられたまさに2020のオールスター戦だろう。

今月は以上です。かなり良作が多かった気がして、プレイリストの厚みも若干増しているかと。多すぎていろんな作品を追っていくのはもう無理だなというか、もうちょっとペース落としてくれと思います。


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