2020年11月のfavorite music

2020年も残すとこ1か月を切りました。この一年、始まったときと今を比べるとまるでパラレルワールドのような気分になってきます。
世の中的にも、自分の立場や環境の変化的にも、大きく変わった一年でした。もう年末総括的な気分になっていますが(そのうち年間ベストの記事も書こうと思っていますが)、ここでは11月のレコメンドです。11月はあまり時間が取れなかったなという感触がありますが、お手柔らかにお願いします。

1、Herbier/Turntable Films(AL)
Turntable Filmsの5年ぶりのニューアルバムがリリース!いやーこれは素晴らしかった。邦楽の今年リリースされたアルバムでいうと、米津玄師やROTH BART BARONなどの新作と並ぶぐらい大好きです。正直、もうタンテの新作は出ないんじゃいかなと思っていたので、久しぶりに聴く前からテンションが上がった作品でもあります。相変わらず、ジャンルでいうと本当に難しく。。少なくとも、日本の音楽にはないような展開や構成ですが、すげえ難しいってほど尖りまくったわけでもない。今までのオルタナティブでフォーキーなサウンドも顕在ながら、アメリカンカントリーな風味やトロピカルリズム的なビートなど、新しい領域もありながら、タンテ色にしっかりと染まっています。ボーカルの井上さん、僕の好きなゴッチともいろいろ絡んで作品を作っていて、しかも私と同姓同名。そんな縁も勝手に感じています。

2、chameleon/End of the World(AL)
セカオワのグローバルプロジェクトの初アルバムが遂に出ました。イギリスのエレクトリックバンドのClean Bandit、インドネシアのシンガーソングライターNIKI、ファンクバンドDNCE、イギリスのシンガーソングライターのガブリエル・アプリンなど、個性豊かなコラボレーションも魅力の一つ。セカオワは最初に出てきたときはあまり聞いていなかったんですが、最近は結構好きです。特にこういうワールドワイドな活動を始めたあたりから、かなり気になってきました。このアルバムはタイトルが「chameleon」とあるように、一曲一曲全然違う楽曲が展開されていきます。最近はテーマが一貫したコンセプトアルバムも少なくないですが、これはそれでいうと一曲一曲がかなり独立しているが、全てを最初から最後まで通した時に、全体の色がなんとなく見えてくる、そんな不思議なアルバムです。

3、BETTER/TWICE(EP)
最近は毎月、K-POPの何かしらの話を書いている気がします。いやーでも、K-POPにしっかり乗れているっていうのは、結構うれしいですね。人気のあるものを自分が好きであれば、かなり楽しいものですよ。っていうことで、TWICEの新曲です。これは、日本用に歌詞がアレンジされています。K-POPがグローバル展開のものと別に日本用にローカライズした形で楽曲を出すのは「うーむ」って感じだったんですが、この曲はそれが功を奏していると初めて感じました。着目したいのはサビの歌詞。シャムキャッツの夏目さんもTwitterでおっしゃってましたが、サビの言葉の響きが今までにない感覚がありました。「BETTER」と「待ち焦がれてる」というフレーズで、BETTERのTERの発音と、待ち焦がれてるの「てる」の部分で絶妙な韻の踏み方をしている。これ、普通の日本人が歌うとあまり感じないと思いますが、サナの日本語・韓国語・英語の独特な語感能力と歌唱力故の産物だと思います。

4、Dark Matter/CamelPhat(AL)
リバプールのDJ、キャメルファットのアルバムですが、正直、このキャメルファットのことはほとんど馴染みなく、ノエルギャラガーが参加していたことで聴くに至った一枚です。最近は、テクノやハウスといったクラブ/ダンスミュージックも聴くようにはなってきましたが、まだまだ疎く。でも、かなり聴き心地は良かったですね。まあただ、どうしても歌ものが好きな病気なので、ノエルがフィーチャリングで歌っている「not over yet」が好きですね。まず、タイトルも最高だし。オアシスも、もちろんノエルも大好きですが、正直かなり青臭い部分もあるので、距離を置く時期も当然あるんですよね。ただ、ノエルのソロとかもそうですけど、こういうダンスミュージックに落としこんだときのノエルはかなり強いですね。そこまで、胃もたれ感がしなくなるというか(笑)。難しいですけど、とにかくこの曲はクールです。

5、Rolled Up feat.Mac DeMarco/Benny Sings(S)
この曲は多分11月リリースではないですが、すいません入れさせてください。本当にいい曲でしたね、これは。最近はどうしても歌詞を聴きすぎてしまう傾向が自分の中にあって、でも久しぶりに音をしっかりと楽しめました。めちゃくちゃローファイで、心地が良すぎる。最近、とくに社会人になってからいろいろなものに意味や理由を求めてしまうような、そんな感覚があって。もちろん大事なことではあるんだけど、苦痛でもあって。好きな音楽や映画とかにもけっこういろんな意味や意図が込められていて、それはそれで素晴らしいものなんだけど、手放しで楽しめない気持ちも少しありつつ。それでいうとこれは、別に意味のない作品ということではなく(笑)、何も考えず、意味や目的もなくただ気持ちのいい時間を持つこともいいんだっていう。そんな感じです。はい。

いやー何とか11月分も書けました。1月から書き続けてきたので、何とか年内はやり切りたいですね。年間総括の記事も考えておこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?