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アントワープ  最大級の優しさ

ベルギー 旅行。いきなり最終日編。笑

最終日。
ひどい風邪を引いてしまい声がほぼ出ない。足の靴づれもマックス。だがそこは最終日、朝のお散歩を終えて2時間前に着くバスは予約済み。
オンラインチェックインも終えて、最悪、1時間遅れてもキャッチアップできる段取り。
‥と思っていた。

バス停に早めに着く。
アムステルダム、パリ‥といろんなとこに行きたい人でごった返していた。
時間通りに来るわけないよなーと、待って待ってやっと乗れたのは30分後。
間に合うはず‥とドキドキしながらバスに乗ってると、高速の途中でバスの運転手がここで休憩を取ると言い出す。


え?ちょっと待て。休憩ってなんだ?
しかも、45分って聞こえたけどなぜ??

焦って聞きに行ったら、
運転手:そうそう!
お昼休みになるからここで45分休憩だよ!

っと。えー?それじゃ、フライト時間30分前くらいに到着すんじゃん?下手すら出発時刻に着くんじゃん?積んでない??
もう焦る焦る。というか、泣きつく。

b:私、この飛行機に乗るんだけどそれ間に合わないよね?というか、このバスは本当はもう目的地に着いてるはずだよね?合ってる?
休憩ってどうゆうこと?
運転手:バスが遅れたことはわかってるよ。うーん。bording timeは間に合わないけど、出発時間には着くから大丈夫じゃない?リスクがあるのはわかるけどさ。

いやいや。大丈夫かもしれないけど、保証がなさすぎる。責任は航空会社にはなくバス会社だから、ここで引き下がって飛行機乗れなかったら私は露頭に迷う。というか、どうやってその日のチケット取るの?すぐ取れるの?会社一日休む?とにかく、この人を離しちゃダメだと必死。

b:いやいや、乗れないでしょ?私どうしたらいいの?


というと、運転手はどこかに電話をかけ出した。
その間に、他の乗客が私に声をかけてきた。
何行きに乗るの?チケット見せると、
ああ。僕たちはそれの1時間後だからまだマシだな。え?しかも香港行き?(そんなに遠いの?それは逃せないね‥。)
そうこう話してて、電話のやりとりが終わって結果言われたのが


運転手:今、一番早く着くのはここからタクシーに乗ることだ。あのお店にタクシーを呼んでもらうのが一番早い。
b:え?タクシー?あそこで?このバス返金してくれるの?タクシーいくらかかるの?どれくらいでつくの?(もはやパニック)
この便、私、本当に乗れるの?


運転手が渋々、空港デスクに電話をかけ始めたが繋がらない。
いろいろパニックってると、乗客のとある20歳くらいの青年が、タクシーを捕まえてくるよ!と言い出す。あ、この人も時間やばいのかな?一緒に相乗りさせてくれるかな?と思って、一緒に行きます。と後をついていく。


すると、ガソリンスタンドで停まってる普通の車に片っ端から聞いてまわる。

「すみません。行き先は、そこのブリュッセル空港ではないですか?ちょっと困っていて‥。」

みんな空港はいかないな、ごめんね、と言って断っていく。タクシーって、誰かに乗せてもらうことだったのか。でも、この方法しか今はない。。と、ひたすらに声かけて諦めかけた時、30〜40歳くらいのスポーツカータイプの車に乗ってるイケメンのお兄さんが、

お兄さん:空港?行かないけど、困ってるの?乗せてあげるよ?と。
青年:そうなんです!バスのトラブルで、フライト時間があと1時間後で‥。
お兄さん:そうなの?早く乗りな!
青年:ありがとう!本当にありがとう!


というと、一目散にバスに荷物を取りに帰った。やっと気づいたのだが、青年は自分のフライトではなく私のために必死に探してくれていた。
バスに戻るとみんながよかったね!早く行きな!と自分のことのように喜んでくれた。みんなもそれぞれフライトがあるのに。


青年が私の荷物を持ってくれて、お兄さんに荷物を渡すと
青年:本当にありがとう。あ、お礼をしないと。
と言って、財布を出してお金を出すと
お兄さん:あ!いいから、いいから!大丈夫だよ!


え?青年がお礼をする必要はないでしょ?
この時の青年は、私へのお情け感からではなく、自分ゴトとしてやっている当然のことのようであった。なんて素晴らしい人なの。。
まともに目を見て話す暇もなく、青年にありがとうをして、車が出発した。


正直、間に合うかの緊張感はあったが、あんなに快適なドライブを私は今までしたことがない。車内はとても清潔感に溢れていて、本当にイケメンの車だった。笑
この時点で、パニクっていたのもあり英語もちゃんと聞き取れなく声もほぼ出なかった。英語なら話せるの?と聞かれて、うーん。ちょっとだけ。と答えた。(ベルギーは、フランス語、オランダ語など、めちゃめちゃ多言語の国で何が話せるのかだいたい聞かれる)


車の中でも、水飲む?エアコン効くからこっち側おいで。とか、いろいろ気を遣ってくれた。彼とみんなの優しさに思わず涙が出てきた私に、はは!大丈夫だよ!音楽でも聴いて楽しんで!と。


快適なドライブを終えて、ハイタッチ。
b:本当にありがとう!(無理やり超気持ちの5ユーロを渡す)
お兄さん:(お金は本当にいらないのに。しょうがないなあ。)大丈夫だよ、ほら急いで!
と言って、名前も連絡先も聞けずに車を後にした。


空港には40分前に着いたが、オンラインチェック済みで、預けられなかった荷物から出てきたビールは全て没収されたし免税も受けられなかったが、セキュリティチェックもパスポートカウンターも奇跡的に混んでおらず、たぶん最終搭乗者として飛行機に乗ることができた。
結局、乗客全員が乗り込んだ飛行機は出発に3時間遅れたんだが。。とことん、そういう日だったらしい。乗り継ぎ問題もあったが、それは別に話します。笑


私の最大の後悔は、青年とお兄さんにプロポーズできなかったこと。誓ったことは、フライト前は絶対にバスを使わないこと。


ちょっと疲れていたタイミングで取れた休暇で、いろんなことがあったけど、最終日は最大級の人の優しさに触れられた。
どうしたら私もそんな人間になれるのかわからない。
でも、バスの乗客、運転手、青年、お兄さん、素敵な人たちに出会えた素敵な旅だった。



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