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向き合う、を考える。


なんとか今の彼と向き合いたいと思っている私の、感情と思考の整理としての記事である。
なので、見方によってはほぼ愚痴やんけ、となると思う。
あらかじめ断っておく。

私の彼は大体不機嫌だ。
少しのことでカッとなり、コップの水が溢れてしまう彼に対して、ある時から怖いと言う感情が拭えなくなった。
例えば、少し混乱して公共交通機関の乗り換えを間違えただけで黙り込み、様子がおかしいのでなんとか聞き出そうと働きかけると「(なんでこんな簡単なことでミスをするのか)意味がわからない」と言い捨ててくる。
エピソードは大量にあるのだが、とにかく私はだんだん空気を読もうとしたり、怒らせるリスクを考えて先回りしたりすることに疲れて(どのみち怒られるため)、鬱っぽくなってしまった。彼と外出した時に機嫌を損ねることが多いので一緒に外出したくなくなった。彼のことを考えるとき、好きな気持ちと怖い気持ちがせめぎ合うようになった。なので、先日私はお別れすることになるリスクも受け入れた上で、そのことを正直に伝えた。彼は慌てて電話をかけてきて、丁寧に謝り私とまだ別れたくないと言った。彼は謝罪がとても上手だ。歴代彼女に散々怒られきたようなので、謝罪のポイントを心得ている感じがある。なんとかして向き合いたいと思ってしまうのは、変わる意思があると伝えるのが上手いからだと思う。

そんなことがあったので、わたしは彼を丸ごと受け入れようとすることを手放した。いいところも悪いところも含めて彼だと自分に言い聞かせていたが、かと言って全てを肯定するのは本当の愛情とは違うと冷静になってみて思ったので、おかしいことや考えが違うことは思い切って言うことにした。気遣いレベルをかなり下げて彼と向き合い中なのだが、あれ、こんなに価値観違ったっけ?考え方違ったっけ?となるくらい、本音をぶつけてみると返ってくる答えは私の考えと平行線を描く。

彼は生きていても辛いことばっかりだから死ねるもんなら早く死にたいと言う。
結婚も考えていると言っておきながら、死ねるもんなら死にたいだなんて「家族になる」ことを視野に入れて付き合っている恋人に対して失礼ではないか。逆の立場で考えてみ?と言った。
そして、辛いことばかりなのは同意するが、そんなことは正直自明すぎる話で、その事実とどう折り合いをつけるかではないかと伝えた。
私はどれだけ自分が人として成長できるかに価値を置いているので、貴方のしんどい気持ちは発言から伝わっているしなんとか和らげたい気持ちもあるが、"快"を増やす努力を放棄して死にたいと結んでしまうその思考回路は理解し難いと伝えた。彼は「頭では言ってることわかるよ。でも頑張ってもリターンがないんだ。いいことが起こってもそのあと悪いことが起こって相殺される。だから苦痛なんだよ」と言った。

正直甘えているなあと感じた。自分を自分で幸せにするという考えが彼には皆無だ。誰かが自分の機嫌を取ってくれるのなんてせいぜい就学前までだろうに。

『物事は捉え方次第』が私を救う言葉の一つであり、格言でもある。しあわせの閾値を下げ、いいことがあったら心の中で2倍くらい嵩ましするようにして、日々悪くないなと思えるよう心がけている。そのことを話してみると、彼は「データを恣意的に見ている。そんなの絶対嫌だ」という。私は空気感が救いようのないものにならないうちに「この理系頭めっ!!」と微妙な悪口をいい有耶無耶にすることにした(彼は物理化学系の研究職である)。

とまあ、こんなやりとりをちょこちょこしているわけだが、毎回流れはほぼ同じである。
溢れんばかりのストレスを抱えていて人に当たることもしばしばあるのに、こう考えれば楽じゃないかと、ブラック企業でサバイブし続けている経験をもとに色々と伝えてみるが途中であくびをし始める始末。「説教されてるみたい」と言われることもある。

変わりたいと言うから、私なりに向き合っているのだが、おそらく彼のニーズと噛み合っていないのだろう。
所謂認知行動療法を含む無料カウンセリングを提供しているつもりだが、私には彼の変わりたいと言う気持ちを行動変容に結びつけるだけの力量はないようである。
というかそもそも、本当に変わりたいと言う気持ちがあるかどうかすら怪しい気がしてきた。

私はもう、彼を愛してしまっているので、愛が枯渇するまでは彼と向き合うつもりだ。
だが、彼と長く一緒にいたいという気持ちは一旦手放すことにした。
できれば貴方の隣で、貴方が自分で自分の機嫌が取れるようになるように、サポートしたい。「社会人になってから笑えなくなった」という貴方の心からの笑顔が見てみたい。

相手を変えるには自分からと言う。
まずは私がどう変わるべきかもう少し模索してみようと思う。

恋人との向き合い方って本当難しい。

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