オークス・考察

Twitterに上げた各馬短評がとっちらかって読みにくいので記事にまとめました。無料です(強調)

先週の結果
ヴィクトリアマイル
◎ソダシ
〇ナミュール
▲スターズオンアース
→はずれ

オークス・前提

春の3歳牝馬には過酷な東京2400m。前半のペースは緩くなるが後半の持続力勝負が肝で、ラスト2Fが連続の減速ラップになることも珍しくない。Cコース替わりのダービーの前週ということで馬場は外伸びになる事が多く、前がきつく差しが届くレースになりやすい。概ね全馬未知の距離になるため距離が持ちそうかはあまり重要では無い(わからないので)が、距離が伸びていいタイプは好走しやすい。いつも上位の上がりを使うがポジションが後ろで届かなかったり、加速に時間がかかってトップスピードに乗るまでにレースが終わるような馬の巻き返しにも期待できる。
2400という距離そのものよりも、東京の長い直線でラスト2F減速のタフ差し戦でパフォーマンスを上げるか?下げるか?は整理しておきたい。

各馬考察


桜花賞出走組の、桜花賞以前のレースの考察はこちらが詳しいです。

リバティアイランド

強い。終わり。ダメ? 阪神JFでハイペース減速ラップに対応、桜花賞はイン前バイアスフル無視の差し切り勝ち。特に桜花賞の競馬は普通なら届かず2,3着になってオークスで巻き返しとなる内容。今まで対戦したメンバーでこの馬に匹敵するパフォーマンスを叩けた馬はおらず抜けた存在。
阪神JFでタフな減速戦を経験しているのが強く、東京の長い直線で取りこぼす根拠が今のところ見いだせない。当然勝つ可能性が一番高い馬なので、逆転候補を探すか2,3着を拾うレースにするかは全体を見て考えたい。 ★評価(◎の上の特例枠)

コナコースト

桜花賞の着順だけ見るとリバティ>>>コナ,ペリファ>ハーパー他くらいの力関係だが、リバティアイランドとは対照的にイン前馬場の恩恵をフルに活かしきった形のベストレース。普通は桜花賞を勝ちきってオークス向かずに負けるタイプのレース(ソダシの桜花賞のイメージ)内容だった。速い上がりが使えないのがネックで、前目の位置取りからそこそこの上がりを使って押し切る桜花賞っぽい馬だけにオークスで上昇するビジョンは見えず。積極的に買いたい馬では無いが検討上には残しておく。△評価まで。

ハーパー

桜花賞時の考察で書いたが、概ねドゥアイズドゥーラ(とモリアーナ)あたりと同じくらいの力関係で、桜花賞では位置取りの分だけ先着した形。これらの馬は丸ごとリバティアイランドに完敗しているし、その中でも前目脚質のこちらを買いたいとは思えず。現状無印。

ソーダズリング

今年のフローラSは勝ち時計が優秀かつ後4F、5Fの数値もよくレースレベルとしては十分。…であるが、直線ゴールデンハインドにはどこまで追っても届かなかっただろうし、イングランドアイズには詰められていた。このレースでは3番手評価だが、フローラS自体の評価は高く△まで。
フローラSの詳細はゴールデンハインドの欄にて。

ペリファーニア

イン前バイアスをフルに活かしきったコナコーストとは異なり、やや外目から進出。直線は一瞬コナコーストを差しかけたものの失速して離された。レース内容として悪くないが2走前チューリップでも同じようなポイントで失速しており、現状距離が伸びて良くなるとも思えず。無印。

ミッキーゴージャス

2戦連続でタフめの馬場を加速ラップで勝っているのは優秀だが、さすがにこの時期の未勝利・一勝クラスを走っている馬のレベルは低く、重賞で揉まれてきたメンバーに入って上げてこれるとも思えず。無印。

ドゥアイズ

再三言ってるドゥーラハーパーラインの馬。桜花賞は詰まって切り替える距離ロスがあったが、スムーズでもハーパーを捉えていたかどうかくらいだと思う。ペリファーニア、コナコーストには届いてないだろうしその先のリバティアイランドには… 東京での上がりもそこまでで、現状無印。

ライトクオンタム

桜花賞の考察記事では新馬戦、シンザン記念の内容を評価。小頭数しか経験ない中での1枠を懸念して最終的に評価は下げたが、懸念事項がそのまま出てしまい、揉まれて掛かって力を発揮できなかった。
本来の実力をやや測りかねる部分はあるが、今回外枠を引いてのびのび走れるならパフォーマンスの上昇はあっても。
外枠お祈りの△評価。

シンリョクカ

前走・桜花賞では極端なイン前バイアスの中よく追い込んで上り3位の6着。東京の新馬戦で見せた稍重でラスト3F11.6-11.0-11.1を差し切りという根拠もあり、典型的なオークスでの巻き返しが期待できるタイプ。桜花賞組の中ではもっとも買いたい寄りの1頭。
ただ、阪神JFでは前が崩れる展開を差してきて2着ながらリバティアイランドに同様の競馬で大きく離されており、逆転は難しいか。
リバティに逆転は望み薄も、他メンバー中では力は上位の〇評価。

ゴールデンハインド

(このツイート伸び過ぎやろて)

フローラSの内容が非常によく、勝ち時計1:58.9、後4F45.9、後5F58.1は非常に優秀。
東京2000mはペースによって決着タイムが左右されやすい舞台で、ハイペースの耐久戦だったウインマリリンの年と0.2差ということはシンプルに後半5Fの走破能力が高かったということになる。
ウインマリリンのフローラSはハイペースの耐久戦を前受けで押し切ったことに価値があり、ゴールデンハインドは後半5Fの走破タイムに価値がある、と方向性は異なることは注意。
ただ、前半スローで流れてからの3コーナーから持続的なロンスパ戦になるオークスに求められる長い脚を使えた結果なので、素直に本番に繋がると評価したい。

また、4走前のアイビーSの内容も良く、オープンファイア(皐月賞出走のフリームファクシより強そう)と同じぐらいの位置から上位の上りを使って差してきた。
合わない小回りでエミュー相手に2連敗しているものの、東京は間違いなく合う舞台。
リバティアイランドの差し損ねに期待できる脚質なのもよく、現状唯一の逆転候補、◎評価。

エミュー

◎評価をしたゴールデンハインドに中山で2連勝しているものの、どちらも外差し馬場の恩恵が大きく。
中山で上り最速の脚を使っていながら東京では速い上りを使えておらず、コーナリングでスピードに乗せるのが上手い小回り巧者。
東京で浮上するイメージは持てず、現状無印。

ラヴェル

桜花賞時の考察で書いたが、新馬戦とアルテミスSの内容は優秀。ここ2戦は出遅れでレースに参加すらできていないが、アルテミスSを見る限りズブめのじわ伸びタイプ(スタートは姉に似てるのに、切れ味は似なかった)のため、オークスへの舞台替わりは歓迎できそう。
ライトクオンタム同様外枠からのびのびいければ…という感じなので、枠順待ちの条件付き△評価。

一生「リバティアイランドに勝った馬」って言われ続けそう

ヒップホップソウル

新馬戦のラスト2F11.8-11.2の加速ラップや、NHKマイル馬シャンパンカラーの2着だったベゴニア賞が目を引く。
ただ、ベゴニア賞自体は時計もラップも平凡でシャンパンカラーも差す形の競馬をする前のシャンパンカラーで額面通りには受け取れず。現状無印。

イングランドアイズ

今世紀最大の抽選突破お祈り枠。通ったら詳しく書く。
クイーンCとフローラSで見せた上り能力はオークスでも十分通用するはず。〇評価。

無事抽選を突破したので追記。
クイーンCでハーパー、ドゥアイズ以上の上りを使って僅差の決着だったのは高く評価できる。スタートに課題があってマイルでは巻き返す前にレースが終わってしまった格好だが、距離が延びる・かつ差しの届きやすいオークスのレース質なら上記2頭には逆転可能。
上り最速だった3着モリアーナがNHKマイルCで奮わなかったところに不安はあるが。

また、フローラSも東京2000mで絶対的に不利な8枠ながら、最速の脚を使って4着。負け方としては21ユーバーレーベンのようにフローラS敗戦から巻き返すパターンで、オークスにつながるものとして評価したい。フローラS自体の後半5Fがかなり質の高いレースであったことはゴールデンハインドの所で触れた通り。
なお、同じような負け方をした22ルージュエヴァイユという例もあるので過信は禁物。

2走とも結局届かなかった末脚だけに手放しで絶賛するのは危険だが、人気次第で目をつぶれる。

ドゥーラ

再三言い続けているドゥアイズハーパーラインの馬。ここ2走(戸崎さんが乗ってる間)は鳴りを潜めているが、速い上りが使える馬。
オークスのレース質にマッチし無さそうなドゥアイズハーパーは買いたくないが、オークスで巻き返しそうなタイプのこちらは候補に入れておいても。△評価。

キタウイング

前走・桜花賞ではリバティアイランドが圧倒的な末脚を使う中ひっそりと後方で上り2位の脚を使っていた。
よくよく過去のレースを見返すと、フェアリーSは内にポッカリ押し上げスペースが空いていたとはいえしっかり最速の上りを使っていた。新潟2歳Sも夏の新潟最終という外ラチ沿いが延びる条件でイン突きし、馬券内の馬の中で最も内を通って上り最速と内容は良かった。

やや加速に時間がかかるので桜花賞のようなスピードレースでは流石に厳しかったが、オークスはじわ伸びでも上りの使える馬に向く舞台。リバティアイランドに届くレベルにはさすがにないと思うが、団子状態の他馬の中では魅力的に映る。〇評価。

暫定印・枠順前

★リバティアイランド
◎ゴールデンハインド
〇キタウイング、シンリョクカ、イングランドアイズ(抽選)
△コナコースト、ソーダズリング、ライトクオンタム、ラヴェル、ドゥーラ

桜花賞時と変わらず、★リバティアイランドを頂点にして逆転候補を探すレース。現状は逆転まで狙えるのはゴールデンハインド一頭。
〇以下は「★には届かないけどこの中だと上位」、△はあまり買いたくはないものの検討上には残している。

◎単勝、◎-★〇1頭のワイドみたいな買い目を想定中。

東京芝・馬場(土曜)

金曜日に雨が降った影響で稍重スタート。今日は一日中良好な天候で、馬場は次第に回復していった。内から乾いていく特性か、ベースが内伸びかは判別がつかないが、インを通した馬の好走も見られた(11Rが特に顕著)。
時計は全体的に速め。

明日馬場全体が乾ききって特性がどうシフトするかはやや未知であるが、基本的にはややイン前~フラットレベルを想定。
過酷な2400mという距離もあり、力のない先行馬が馬場に恵まれて残るレベルの馬場にはなら無さそう。

例年のオークスのレース質であれば問題なく差しも届くと思うので、極端なバイアス意識は持たずに明日の馬場を観察したい。

レース展開想定

逃げ候補のゴールデンハインドが逃げ宣言。他逃げ候補のレミージュが番手でも…ということなので、隊列はすんなり決まりそう。有力先行馬のハーパー・コナコーストは番手集団で溜めたいし逃げ馬をつついていいことはないので、ある程度ゴールデンハインドのペースでレースは進むはず。
掛かって行ってしまう可能性のあったライトクオンタムが最内で包まれそうなので、恐らく前半スロー・ラスト5Fの持続力勝負というオークスっぽいレース質になりそう。

前提の所で書いたが、いくら前半がスローになったとしても3歳牝馬にとっての2400mは過酷で、力のない先行馬から脱落していき直線で持続力のある差し馬が飛んでくる形になる。

断然人気のリバティアイランドが内枠を引き、すんなり進路を開けまいという騎手の思惑で内は渋滞しそうで、外からスムーズにさせそうな馬(あるいは内の前にいる馬)を狙いたい。

暫定印・前日

★リバティアイランド
◎ゴールデンハインド
〇キタウイング、シンリョクカ、イングランドアイズ、ドゥーラ(昇格)
△コナコースト、ソーダズリング
消(降格) ライトクオンタム、ラヴェル

リバティアイランドを倒せるなら前の馬、唯一それが期待できるのがゴールデンハインドという考えは変わらず。要経過観察だが馬場もインが使える状態になりそうで、やや人気しすぎているきらいもあるが当初の方針のまま◎を打つ。

〇(相手候補)には枠順前から入れている3頭に、外枠を引いて競馬がしやすそう+人気落ちのドゥーラを昇格。最終的にはこの中から2,3頭相手としてピックしたい。

△はあまり買いたくない馬で恐らく無印になる。
ライトクオンタム、ラヴェルの2頭は各馬考察で「外枠でスムーズなら」と条件を付けていたため降格とした。

最終的な買い目はTwitterにて。

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