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#弓道003 真善美

弓道には「真善美」という思想がある。
「真」は、一射ごとに正しい射法を目指すこと「善」は平常心を保ち、礼節と慈しみの心を大切にすること「美」は、「真」の正しい射法と「善」の平常心が一体となったときに体現される、理想的な美しい弓を表すことを意味する。そして弓道は、この「真善美」を最高目標としている。

なお、「真善美」という言葉は、古代ギリシアのプラトンやカントの哲学が由来となった考え方で、人間が生きるうえでの普遍的で理想的価値をさす。理想の人格を追求する弓道の精神性に、ギリシヤ哲学の思想をなぞられたのであろう。

弓道は武道であり、礼と和と不屈の精神力を涵養する人間修養の道である。礼記射義では「射は仁の道なり正しきを己に求む」と示している。仁とは儒教で云う仁・義・礼・智・信という人倫五常の道の第一番の教目であり、思いやりの心であり、愛である。一射毎に反省して正しきを追求し続けること、それがすなわち、弓道の最高目標である真善美の追求と重なる。

この気持ちを忘れることなく、日々の稽古に取り組むことを心掛けたい。


最後まで読んでくれてありがとうございます。
今後も弓道に関することを記事にしていきたいと思います。
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