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#雑記

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雑多なこと、雑多なもの
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記事一覧

ルックバックが刺さらない

ロックンロールは鳴り止まないみたいなタイトルになってしまった。予想はしていたことなのだけど、案の定ルックバックは、私にはさほど刺さらなかった。これに心を震わせるほどの経験も感性もないまま、ずいぶんと歳を重ねてきたわけだ。自分の薄っぺらい人生を思うと気が滅入る。そんなふうに感じるのは、本気で何かにチャレンジをする生き方への憧れであり、それが苦難な道であることを知っているからだろうか。 この映画は1時間に満たない上映時間で、しかも1,700円と普通よりも高い。でも、短いという物

㊗新紙幣の発行と旧紙幣への追憶

噂には聞いていたが、新しい紙幣が発行されましたね。 新渡戸稲造と夏目漱石とのお別れも惜しまれたが、やはり物心ついた時からずっと使い続けていた福沢諭吉とのお別れが寂しいです(すぐには居なくならないだろうけど)。「諭吉が飛ぶ」という表現が、広く共有されているように、福沢諭吉は1万円の価値あるもののアイコンとして、親しまれ、愛着を持たれていたように思います。 樋口一葉について。正直、5千円札の顔になるまで彼女の著書を読んだことがありませんでした。今でも「たけくらべ」しか読んだこ

㊗「百年の孤独」文庫版発売

ガルシア・マルケスの「百年の孤独」が文庫化され、カバーの美しさも相まってか売れ行きが好評のようだ。 しかし、私はこれを読んでもないし、買ってもないので、その内容を論じることが出来ない。買っていない理由は、単行本が自宅に積んであるからで、読んでいない理由は、すでに2度ほどチャレンジして、2度とも途中で挫折したからだ。とても悔しい。 私には「読むことは決まっているけど、それがいつなのかは決めかねている本」というのが結構沢山あり「百年の孤独」もそこに分類されている。さらにこの本

東京都知事選を真面目に楽しむ

浮世離れしているつもりはないけど、浮世離れ気味なのは、ただ単に社会常識に欠けてるだけなんだけど、東京都知事選挙がじわじわ盛り上がっているのを感じる。 かれこれ20年近くテレビや新聞から離れた生活をしているから、マスコミがどのような報道をしているのかわからないけど、おそらく現職かつ自民党らの支援を得ている小池さんが圧倒的に有利で、その次はなんだかんだ立憲民主党らの支援を得る蓮舫さんなんでしょう。なんたって支援団体による組織票ってのはそう簡単に揺るがないし、その影響力は絶大だろ

シリコンバレーの夢想家たち:AIが描く人類の未来

以下の記事は、Claude 3.5 Sonnetによって書かれた記事です。 新たにリリースされたClaude 3.5 Sonnetを試すにあたり、各社AIの特徴だとか変遷をおさらいしたいと思って、Claude 3.5 Sonnetにその旨チャットをしたところ、あまりにも正確でわかりやすい情報が返ってきたので、さらに「それを2000文字程度のドラマチックなコラムにして」とお願いをした結果が以下です。普通にわかりやすいし読みやすい。なお、私が知る限り以下の記事の内容はすべて史実

「細雪」四姉妹とのデートプランB

「細雪」は、谷崎潤一郎によって1943年から1948年にかけて執筆された小説です。物語は1930年代後半の大阪と神戸を舞台としています。この時代は、日本が軍国主義化を進め、第二次世界大戦へと向かう時期でした。一方で、都市部では西洋文化の影響を受けた近代的な生活様式が広まりつつありました。 4姉妹は、没落した大阪の旧家の娘たちです。彼女たちは伝統的な教育を受けながらも、新しい時代の影響も受けています。それぞれの特徴は以下の通りです: 鶴子(長女):最も保守的で伝統を重んじる

サトマイのCBTジムと認知行動療法

サトマイとは謎解き統計学サトマイのことで、CBTとは認知行動療法のことです。 もう少し詳しく説明すると、認知行動療法は以下の説明の通り、精神疾患の治療を目的としたもののほか、自己啓発としても活用されており… ようするにサトマイのCBTジムとは「サトマイさんが運営をする、認知行動療法の考え方を取り入れた有料の自己啓発プログラムで、認知の歪みを認識する術とその対処法を学ぶことで、より柔軟に物事を考えられるようになる、さらにわかりやすくいうと、よりポジティブな思考になれるよ」っ

NotebookLMと青空文庫(細雪)

以前にChatGPTを利用した、以下の記事を書きました。Copilotを利用してのGPT-4oでの分析と創作についてのお遊びです。「細雪」の4姉妹のプロファイリングをしてもらい、さらに一人一人の個性に合わせたデートプランを考えてもらいました。また、最後にデートの感想もそれぞれインタビューしてみました。 ChatGPTでは指示が雑だと、どうしててもファンシーな回答になりがちですが、プロンプトを工夫して具体的な指示をすることで、なかなかにファンタスティックなものへとなりなました

あこがれのナカミチとの悲しい再会

最も音楽が生活に溶け込んでいた学生時代、ブロードバンドという言葉をあちこちで耳にする程度にインターネットはまだ当たり前ではなく、またAmazonでポチるという行為も今ほどカジュアルではなかった。そんな時代、音楽はレコードショップだとかCDショップと呼ばれていた店で、CDとして購入していた。 地元や学校の最寄りの駅にも、あたりまえにCDショップはあったが、タワレコやHMV、ディスクユニオンなどの大きなレコードショップのある町に頻繁に足を運んでいた。その行為は、手間ではなく、む

㊗ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった

魅力的なニュースの見出しに目がとまった。 ダークマター(暗黒物資)って塊になって何かを貫通するようなものなの?天の川銀河を貫通ってどんなスケールの話なの?? 記事を2度読んでもさっぱり意味が分からなかった。3度目を読んでる途中で、なんだかすごく野暮な気がしてきて『ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった』という出来事を、文字通りそのまま受け止めることにした。だから今後、不思議な星の瞬きだとか、鋭すぎる飛行機雲だとか、貝殻や石にぽっかりと空いた丸い穴なんかをみて「

関心領域の異常

2023年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、2024年5月24日の上映から1週間が経過した「関心領域」の、noteでのキーワード検索が2,000件を超えている。 同じくパルムドールを受賞し、2024年2月23日から上映している「落下の解剖学」の同条件の検索件数は600件だ。 2022年パルムドールの「逆転のトライアングル」およびグランプリの「CLOSE クロース」「Stars at Noon」の検索件数は300件程度。それらに比較をすると「関心領域」の関心度合いが異常

ただただ滅入った映画

とても嫌な気分。嫌だ、嫌だ。 これが劇場を後にするときに感じた素直な気持ちだった。いささかの消化不良も残っている。他人の考察を読んでしまうと自分が何を感じたのかがわからなくなってしまうから、ある程度自分の中で消化しきるまでは、他人の考察や解説は見ないようにしている。でも、それすらも耐え難く帰りの電車でスマホに答えを求めた。 まず、綾野つづみさんの記事がすばらしい。浅すぎ深すぎず。私はこんなにキレイに消化することはできなかったが、一度読んでしまうと、もうこれは私の感想な気がし

おもんなくて滅入った映画

Netflixで視聴したEverything Everywhere All at Onceの話です。「エブエブ」と略されることがあるようですが、その略し方は好みではないので “この映画” と呼びます。他にも「ポテサラ」や「オートマ」などの略語も私は使いません。「インフル」も苦手な類いだったのですが、最近はあまり気にならなくなり、今では油断をすると私も使ってしまっているかもしれません。 さて“この映画” の話に戻します。2023年アカデミー賞にて作品賞を含む7冠による最多受賞

続・大日本弓道會とセバスチャンさん

以下の記事の続きです。狭い界隈とはいえ、ホットな話題であったためか、思いの外アクセスが沢山ありましたのでその続きを書きました。 前回の記事では、簡単なネット検索により得られた情報により、バーチャルオフィスで登記された団体である事や、大日本弓道會を名乗りながらも「よそく流」という不思議な流派の組織であることの滑稽さを紹介しました。 それらの限られた情報から、私は「『弓と禅』から弓道に興味を持った英語圏の方々に、日本の由緒正しき伝統的かつ国際的な弓道団体であることを装って、有