主張を育てる
学級会の授業を見たり、学級会に関する本を読んだりするたびに、これまで特別活動をちゃんとしてこなかったと反省させられます。
ですが、これからの時代でも求められる力は特別活動で養うことができます。
今回は特別活動の学級会についてまとめていきたいと思います。
学級会指導で大事なこととして、杉田・稲垣(2020)は段階を経て合意を指導することを示しています。
まず主張を育て、次に主張をゴリ押しすることはわがままだということを教えて、それから協働させていく。この手順が大事だと思います。ところが、子供にしっかり主張させていないうちに合意を教え、協働させてしまうわけです。みんなに合わせることを優先するから、日本人は何を考えているかわからないと海外の人は思うんじゃないでしょうか。
合意とは、賛否がある中で、ある一定の時間の中で、一人でも多くの人がこれだったらいいというところにみんなの意見を擦り合わせたり、調整したりするなどして、学級の総意をまとめていくこと
学級会の中で最も難しいと感じる場面は合意形成の場面です。
学級会の中で自分の考えを押し通す、友達の考えの良さを受け入れられない、こういったことが起きるかもしれません。
そうすると1時間の授業で合意形成を図ることができず、なんのための時間かよく分からなくなります。
ここに怖さを感じていたことも、特別活動を向き合ってこなかった理由の1つかもしれません。
学校は失敗が許される場所です、教師がそれを怖がっていては子どもの成長に支障をきたします。
教師がドンと構え、何でも受け入れるくらいの度量が必要なのではないでしょうか。
学級会の時間だけ、特別活動の時間だけで「主張を育てる」ことは不可能です。
特別活動の時間は年間で35時間しかなく、他教科の時間が圧倒的に多いです。
ということは、すべての教科を通じて「主張を育てる」ことを鍛えていく必要があります。
主張を育てることの第一歩は、自分の考えを持つこと、考えたいと思うような問いを見つけることだと考えます。
「問い」について興味を持った時期がありましたが、ここが原点なのではないでしょうか。
参考文献
杉田洋・稲垣孝章(2020)「特別活動で、日本の教育が変わる! 特活力で、自己肯定感を高める」小学館
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