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ピシッと叱る

大学院時代、コロナ禍ではありましたが多くの学校を訪問する機会に恵まれました。どんな学校にも必ず廊下はあります。廊下は移動する際に通るため、普通であれば物は置かないと思います。これまで学校訪問した廊下にあったものをいくつか紹介します。
 
・水の入った2Lのペットボトル(廊下中央に一定間隔で置いてある)
・折り鶴(廊下中央に一定間隔で置いてある)
・廊下の中央にラインを引く
 
そうです、子ども達が「廊下を走らないように」様々な物が置いてあるのです。物が置いてあるから、子どもは廊下を歩くようになるのでしょうか?皆さんはどう思われますか?
 
私の実体験からいくと、全く意味はありません。最初は物珍しそうにしていますが、だんだん風景と化し、廊下を走るようになります。アフォーダンスの視点から考えると、長い長い廊下が子ども達に走ることを働きかけているのでしょう。
 
だからと言って廊下を走っていいわけではありません。怪我や事故にもつながる危険な行為であることに変わりはなく、命に関わることもあります。指導の際に意識したいのが「その場でピシッと叱る」(堀2011)ことです。

<ピシッ>というのは、<毅然とした態度>と<時間の短さ>という両方を包含した概念です。あくまでも明るく、「ダメ!直して」とか「ヤリスギ!」とか「急ぐ!」とかいった短い言葉を、日常で話すのと同じトーンで伝える

「生徒指導10の原理100の原則」(2011)堀裕嗣,学事出版

1回の指導で「廊下を走ること」がなくなるとは考えにくく、「子どもは廊下を走るものだ」というくらいの認識のもと、繰り返し繰り返し指導することが大切だと考えます。その時に大事なのが「その場でピシッと叱る」ではないでしょうか。これが全てではないですが、基本はこれだと思います。

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