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本物の下水道管の中に入れると聞いて小平に行く36℃の日

東京都小平市に本物の下水道管に入れる施設があるらしい。

そんな話を聞いていてもたってもいられず、早速行ってきた。(ほんとにその話を聞いた次の週末に行った)

小平市ふれあい下水道館」という名前のその施設は、西武国分寺線の鷹の台駅から徒歩7分のところにある。

多くの人にとっては結構面倒な乗り換えが発生しそうな場所にあるから、物好きな人か、夏休みの自由研究をしにきた近所の子どもぐらいしか来なさそうな感じはする。(私は前者だ)

人生の中で「下水道」に「ふれあおう」と思うことは金輪際ないかもしれない。

館内は地上2階、地下5階の作りになっていて、多くの人が目標にするであろう「下水道管体験」は地下5階にある。

それ以外の階は、パネルや映像展示が中心のいたってオーソドックスなスタイル。

だいぶ攻めた感じがある展示
下水道管ってこうやって補強してるんだっていう素直な感動がある

もともと下水処理施設に興味があって、水がいろいろな薬品や生物によって再生していく過程みたいなものを見たいなと思ってたんだけど、この施設では下水処理自体はしてないので、パネル展示ぐらいでしか知ることができなかった。その辺は、有明にあるという「東京都虹の下水道館」に行った方が良いのかもしれない。

管を護るから管護姫。かわいい


「排水口に油を流すな」の意味がめちゃくちゃ理解できる展示

私は下水に興味があったので、こんな感じにだらだらと時間をかけて見ていったのだけど、そこまで興味が無い人だと、一瞬で終わってしまうかもしれないぐらいの規模だ。

そして、ようやく地下5階に到達した。

「下水道管見られるっていっても、まあなんかちょっと汚い水が流れてるだところを見られるだけでしょ」って軽く思ってたんだけど、近付くにつれて鼻をつく臭気が漂ってくる。(施設の階段を降りていく段階で既に何か生臭い気がしていた)

「男の子ってこういうのが好きなんでしょ」ドア

一歩足を踏み入れる。

わァ~

写真だと伝わらないが、入った瞬間に「早くでたほうが良い」って脳が言いだすぐらいの空気の悪さがあった。

何がヤバいって「めちゃくちゃ霧が舞ってる」のだ。

どうにかして、この「霧」を写真に捉えたかったが無理だった。

臭いだけだったら別にそこまでヤバそうな感じはしないのだが、この汚い下水の水から発生した生温い霧が身体中にまとわりついてくるのは、精神的に「くる」。

何か異常なことが起こってるのではという恐れが頭を過ったが、近くの看板に「霧が出ることがある」って書いてあった。

つまりこれが正常らしい。

「これが髪とかにつくのシンプルにイヤだな……」

臭いはそのまんまめちゃくちゃ汚い公園の公衆トイレという感じで、要するにガチ下水なんだろうって感じがした。

汚物とかも流れてくるのかなと思ったけど、さすがにそれはなかった。(葉っぱとか土みたいのが流れてきてた)

しばらく下水の流れを見た後、戻って映像展示を見た。

豪雨になると下水管が溢れそうなレベルになるらしい。絶対にこれに巻き込まれて死にたくない。

そんなことを思いながらエレベーターに乗って地上に戻ってきた。

展示を見てて思ったけど、下水処理って気候とか街作りとか公衆衛生とか細菌とか化学とかいろいろな要素が絡み合ってできてるから、自由研究の題材としてめちゃくちゃ良さそうだ。

子どもの自由研究にお困りな方は、この夏は下水道とふれあってみてはいかがだろうか。

小平市ふれあい下水道館
住所
小平市上水本町1-25-31
西武国分寺線鷹の台駅下車 徒歩7分


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