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アンソニー・ケイの驚異的奪三振率のわけ

お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

アンソニー・ケイのスイーパーは厄介

2024年ベイスターズにアンソニー・ケイが新たに加わります。奪三振率が高い左腕です。最速97.7mph(約157.2km/h)の速球に多彩な変化球を操るケイはセ・リーグ他球団の打者にとっては結果が出せないかもしれません。スイーパーが取り上げられ、横の変化量が大きいことが特徴であり、よって効果的だという説明がなされていましたが、実際に特定の球種が単独で威力を発揮するのはまれです。あくまでも他球種との相乗効果、例えば、スイーパーと似たような軌道ながら到達点が異なる別の球種が投げられるなら、打者は両球種の判別が困難となるので、結果として互いが互いを生かすことになります。横の変化大きいことも重要ですが、縦の変化をなるべく少なくすることで相手打者から浮き上がって見えたりします。ベイスターズに入団するケイ投手もスイーパーが武器です。NPBでスイーパーを投げる投手に比べて縦に沈む率が低いので、打者からすると想定よりも手元で伸びて浮き上がるスライダーという感じで、曲がりながら沈むのですが、他のスライダー、スイーパーよりも落下のタイミングを遅らせることで、打者に浮いていると錯覚させる厄介なボールをケイ投手は駆使します。

#日経COMEMO #NIKKEI

打者の眼の錯覚を起こすボールはジャクソンも

ケイ投手のスイーパーがNPBのスイーパーより異次元のモノであることを述べましたが、ジャクソンのモンスターエンジンから放たれるストレートもVAAが小さく打者にとって脅威となりそうです。VAAとはVertical Approach Angel投球がホームベースに到達する時点での角度のことです。地面と平行であれば0度ですが、地球には重力があるのでボールをリリースした瞬間から落下方向にマイナスしていきます。投手は10インチの高さから投げ下ろすので、基本的に角度はマイナスとなるのです。フォーシームであれば大リーグ平均はマイナス5度程度で、マイナス4度よりも小さくなると、打者の目にはホップして映ります。ジャクソンのボールは正にその領域です。190cmの長身ですから、打者としては投げ下ろして手元に来るまでの体感が現実味がないぐらいホップして見えるでしょう。

投手陣の補強は順調

ベイスターズは今永がカブスへ移籍して、バウアーがMLB復帰を狙っています。ガゼルマン、エスコバーが退団しましたが、リリーフの速球派ウィッグと先発、リリーフ両方できる左腕のケイ、脅威のパワフル右腕ジャクソンの3人が入団しました。クローザーを狙うゥエンデルケンも含めて、外国人投手は充実しました。ここにバウアーが残留するとかなりの上積みになります。ソフトバンクから獲得した森も経験豊富なリリーフ投手ですし、ここ1,2年は先発としても登板しているので、ブルペン事情に応じて対応できそうです。オリックスでは厚い投手陣に阻まれて戦力外になった中川楓も貴重なアンダースローで戦力になりそうです。また、現役ドラフトで入団した佐々木もイメージチェンジを図り戦力になりそうです。3年目を迎える小園、徳山、深澤が秋季キャンプ、ウィンターリーグで成長していることから、他球団にはないバリエーションのある持ち球の投手陣は期待できそうです。

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