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阪神のブレない編成に学ぶ


お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

クリーンアップとセンターラインを生え抜きで揃えた阪神の強さ

阪神の編成の基本は「ドラフト会議で取った生え抜き選手中心のチームづくり」といい、「投打の中心であるエースやクリーンアップは日本人選手で。外国人選手は補完的に考えている」。とのことです。3番森下翔太(2022年1位指名)、4番大山悠輔(16年1位)、そして5番佐藤輝明(20年1位)というドラフト1位クリーンアップは阪神の強さの根源と言えるでしょう。センターラインもセンター近本光司(18年1位)、セカンド中野拓夢、ショート木浪聖也、キャッチャー坂本誠志郎、梅野理由太郎と全部生え抜きメンバーです。先発投手陣は19年ドラフト1位の西純矢、青柳晃洋、伊藤将司、村上頌樹、才木浩人が生え抜きです。リリーフ陣も岩貞祐太、岩崎優、島本浩也、石井大智、湯浅京己といった投手たちが生え抜きです。これは編成担当の強靭な意思が必要です。

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2018年から編成担当になった専務取締役兼球団本部長の嶌村聡

嶌村氏はあれもこれもと欲張るのでなく、「(チームの)改革期は集中して補強するのが大事」との決断して野手3人をドラフト1~3位で指名しました。阪神は投手陣が手薄で最下位だったにも係わらず、この時の狙いはセンターラインとしてドラフト指名時の批判も気にせずチームを強くする信念でドラフトに臨みました。まず1位で考えたのは足がある中堅手です。最初の指名は藤原恭大(大阪桐蔭高―ロッテ)。くじを外すと辰己涼介(立命大―楽天)にいき、外れの外れで指名したのが近本(大阪ガス)だったのでうす。狙いは一貫していました。2位は「3位では取れないと思った」と、将来性のある遊撃手として小幡竜平(宮崎・延岡学園高)、そして3位は即戦力と見込まれた遊撃手、木浪聖也(ホンダ)というドラフト力学からすれば批判されても仕方ないような指名。しかしこれが阪神の優勝に繋がるのですから、その年のドラフトでは投手が豊富だから投手1位指名するとか、2位のウエーバーで順位が上だから連続性を無視して、その年のドラフトで13番目にいい選手を取れとかそういったものと阪神のドラフトは無縁です。将来に向けた基盤づくり、あるいは戦力の穴をすぐに埋めるべく大学・社会人に的を絞るといったことを阪神編成の視点から分析してドラフトに臨むというのが嶌村氏の考え方です。「連続性が必要。経年でみれば、その年その年の狙いが見えるのでは」と語る嶌村氏の言葉は非常に重いです。

ベイスターズはブレないドラフトができるか?

ベイスターズは高田GMの時代から吉田スカウト部長の時代、河原GLの時代とアマスカウトのトップの意向が反映されたドラフトになっていました。河原GLの時代でいえば、小園、松尾、度会とパワー面などで振り切れた選手というよりは投手であればコントロールが無難でまとまりがある投手、野手でいえば守備がきちんとできて、バットコントロールがいい選手の指名が目立ちます。高田GMも三拍子揃った無難な使い勝手がいい選手を獲得していました。その代わり振り切れた選手は下位で指名するというやり方ですた。吉田スカウト部長時代は入江指名に象徴されるパワー系の選手も評価していました。今年から就任した長谷川スカウト部長はプロスカウトもアマチュアスカウトも兼ねているので、硬軟取り混ぜた選手タイプが被らない選手の獲得を目指して欲しいです。

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