進化する投球術

お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

投球術が変わったことでノーヒットノーラン達成者が増えた

データ分析を手掛けるDELTA(東京・豊島)の集計では、今年のリーグ防御率は7月3日時点でセが3.45、パが2.89(昨年はセが3.61、パが3.48)。打者の攻撃力の指標となるOPS(出塁率+長打率)でも同日時点でセが.680、パが.647と低下していそうです。飛ばないボールが採用された2011,12年にも同様の傾向がみられたようですが、今回はボールは変わっていません。スポーツデータ分析会社、ネクストベース(東京・品川)の山口敦士アナリストは「最新のテクノロジーの恩恵は打者より投手の方が受けやすい」と発言しています。ベイスターズも導入しているトラックマンで動作解析し、ピッチデザインで投球術にも変化が出ています。複数の球種を同じ軌道で投じる「ピッチトンネル」という概念は投球術を一段と進化させました。以前の常識では高めは長打のリスクが高いとされていましたが、データ分析が進んだ今では、空振りを取りやすいことが明らかになっています。米大リーグの公開データでは、打球のスピードや角度はカウントに応じて変わることがわかっています。ストライクが先行するほど有利になるため、投手は初球からストライクを投げます。DELTAの集計では今季、初球がストライクゾーンに投じられた割合はセが49.3%、パが50.1%と2年前から2~3ポイント上昇。追い込んでからの遊び球も減る傾向にあります。ストライクで打者を追い詰めるのが現代の投球術です。


#日経COMEMO #NIKKEI

見せ球、逃げる配球で負け続けるベイスターズ

ベイスターズにはデータが豊富にあります。初球からストライクを取った方が投手有利なのはわかっていてもバッテリーにその勇気がないのが現在のベイスターズ。初球は外角のボールくさい配球で打者の出方を見るという昭和の時代の野球が見受けられます。また2ストライクに追い込んだ後、ボール球で様子を見るという球数が多くなる配球もベイスターズバッテリーの特長です。この「負ける確率が高い」配球を見直さないとベイスターズは下位に低迷します。かつては0ボール2ストライクからストライクゾーンに投げたら罰金という下位チームならではのシステムがあったベイスターズ。こういった野球から抜け出さないと上には行けないと思います。

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