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『#シェアしたがる心理 #SNSの情報環境を読み解く7つの視点』 の個人的アウトプット

こんにちは。

先週、たまたま時間があったので、大学の図書館へ行き、『#シェアしたがる心理 #SNSの情報環境を読み解く7つの視点 』を借りて読んだ。

今回は、本の内容をまとめるというよりかは、個人的にビビッとキタ内容をまとめてアウトプットしていく。

1.カウンターカルチャーとしての「盛り」

我々は自撮りをする際、ほとんどの場合は加工アプリを使って「盛る」。

フィルターなしで自撮りをするなんてことは考えられない。

本書の中では、この「盛り」がカウンターカルチャーとして捉えられていて、個人的に興味深かった。

カウンターカルチャー:主流的な慣習に反する文化。サブカルチャー。

・「盛り」をカウンターカルチャーとして捉えるとは?

→スナップチャットやスノーのようなフィルターは、それを利用している人にしか内容がわからない(それが誰だかわからない)

=大人にはわからない、若者たちの聖域。上の世代とは隔絶したコミュニティを作ることで、大人の文化や社会に反抗。(あんたらおじさんおばさんには分からないだろうな!的な)

そういった捉え方もあるのか〜と思い、とても勉強になった。

2.「ググる」と「タグる」

ここでは、現代の情報獲得の手段について読み解く2つの造語の特徴と相違点についてまとめる。

1つは「ググる」だ。

ググる:Googleなどの検索エンジンを用いて検索すること。

「ググる」の性質:Googleが決めたアルゴリズムに従ってユーザーが検索する。そのため、必然性を伴う。

トップダウン型

もうひとつは「タグる」だ。

タグる:タグ付けされたポストをタグ検索から検索すること。

「タグる」の性質:ユーザーたちの自律的なシェアから生成された秩序に基づいてユーザーが検索する。そのため、偶然性を伴う。

ボトムアップ型

後者はまだ一般化されていない言葉なので耳馴染みがないかもしれないが、今後この言葉を使う機会は増えてきそうなので覚えておくと良いと思う。


3.どうしてインスタのストーリーズが流行っているのか?

近年、インスタグラムにおけるストーリーズが流行している。投稿数よりも圧倒的にストーリーズの方が多い。
どうしてストーリーズがここまで人々に利用されているのかを2つの視点から考えてみる。

①消えるコンテンツの重要性

その背景には、コンテンツが残ることによるデメリットへの人々の意識が関係している。
ex)メールやメッセージのやりとりがスクリーンショットで保存され、拡散される可能性がある。
→24時間で消えるストーリーズの流行

②好まれるショートコンテンツ

また、ストーリーズの特徴としてコンテンツの短さがあげられる。
我々は常にオンライン上で情報を手に入れることができ、様々な情報を日々取り入れている。
その中で、多くの情報にアクセスすることを求めるために、短いコンテンツを好むようになった?

我々の情報へのアテンションの尺が短くなっていることは次のことからわかる。

15〜19歳、20〜24歳の若年女性ほど、コンテンツに対しての「見切り」が早い傾向がある

その動画を見続けるかどうかは、最初の5秒間で決まるそうだ。

ユーザーがショートアテンションになっているので、発信者はその傾向に合わせたコンテンツ制作が大切だ。

4.SNS連動型キャンペーンの3つのポイント

本書では、ポカリスエットの「#ポカ写」のキャンペーンが例として挙げられていたが、このようなキャンペーンを行う際のポイントを整理しておく。

①模範例のお手本を示してわかりやすく行動喚起

「投稿してください」のような投げっぱなしではなく、はじめは助走期間的に模範例のお手本を示すとより投稿が集まり、ユーザージェネレーテッド感が高まりを見せる。

全くの白紙状態から始めさせるのではなく、インフルエンサーに先に投稿してもらい、模範例を示すことでユーザーが参加しやすくなる。

お手本がないと、よっぽどセンスのある人しかどんな投稿をすればいいのか分からなくなるもんね。

②承認欲求を満たす評価する仕組み

投稿したものを投げっぱなしにするのではなく、いいものはきちんと評価してあげることが重要。

例えば、優秀な投稿には金メダル、銀メダル、銅メダルを付けて公式アカウントで紹介するだとか。

そうすることで、ユーザーはシェアするモチベーションが高まり、周囲への広がりも増す。

③ユーザー自身の想像力を創発させる余白

お題をあえてゆるく設定しておくことで、遊べる余白を残しておくこと。これによって創意工夫が生まれ、バリエーションが出てくるのでユーザー自身が参加するモチベーションが高まる。

お題でユーザーをガチガチに縛ってしまうと投稿にクリエイティビティが生まれず、画一化してしまう。

そのため、あえて少し抽象的なテーマにするだとか、広義的なテーマにするのが良い。

ユーザーの独創力を生かすことがUGCを使ってキャンペーンをする上で重要なことになると思ったので、実践する際はこの3つを意識して取り組んでみたい。

最後に

この本を読んで、現代社会を読み解く上で欠かすことのできないSNS、特にビジュアルコミュニケーションに関する知識をインプットできたし、今後のSNS運用にも活かせることをたくさん学べたのでとても有益だった。

ビジュアルコミュニケーションの重要性が高まってきているなか、ARやVR、5G、ウェアラブル端末などの新しい技術の登場と一般化とともに、コミュニケーションのあり方もどのように変遷していくか注目していきたい。

最後まで閲読していただきありがとうございました!


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