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支配下登録おめでとう!上田洸太朗の軌跡

みなさんこんにちは、ばやのりです。

2022年5月7日、中日ドラゴンズのとある育成選手の支配下登録が発表されました。それが高卒2年目の上田洸太朗選手です。(支配下登録おめでとうございます!)

https://www.chunichi.co.jp/article/466112

今回はその上田選手のこれまでを振り返っていこうと思います。

1.経歴

まずは上田選手の経歴について見ていきましょう。

2002年9月16日生まれ、富山県出身の選手です。高校では愛知県の私学四強の一角を担う享栄高校へ進学し、1年春から控えとしてベンチ入りを果たしました。その後も順調に成長を続け、2年秋の県大会でベスト8の成績を残すと、2019年の冬には中京大中京・高橋宏斗(現中日)、中山礼都(現巨人)、東邦・吉納翼(現早稲田大)らと共に愛知県選抜チームに選ばれ、台湾遠征に参加しました。

https://www.aichi-kouyaren.com/topics/entry-2551.html

高3の県大会は新型コロナウイルスの影響で中止となり、県独自大会のあとにプロ志望届を提出し、8月には甲子園で行われた高校生合同練習会にも参加しました。
そして2020年ドラフトにて育成2位で見事、地元名古屋に本拠地を置く中日ドラゴンズから指名を受け、育成選手として入団しました。

2.成績やデータ

軽く経歴について分かったところで、彼が中日に入団して以降残した成績を見ていきましょう。

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1年目は中継ぎとして登板し、冬のみやざきフェニックスリーグで先発を経験すると2年目となる今年は本格的に先発として二軍で経験を積んでいます。あまり三振が取れるタイプではありませんが、BB%四球÷打者を見て分かるように制球力が持ち味のいわゆる技巧派の投手です。
今年の春キャンプのストライクテストでも30球中22球3位(1位が岡野の25球、2位が髙橋宏斗の24球)にランクインしています。

https://www.youtube.com/watch?v=28p_KxVHGOI

そして、今年先発した4登板の内容がこちらになります。


先述したように制球力が武器であり、Zone%ゾーン内投球率が毎回5割近くで安定しています。また投球回も徐々に増えてきており、5/4には自己最長となる7回を投げ2失点にまとめ上げました。 

球種は平均球速140キロ前後のストレートがおよそ4,5割を占めます。変化球はカットボール、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ分けます。

また下の表を見ても分かるように典型的なグラウンドボーラーでもあります。

特に先発としてやっている今年はFB%フライ打球の割合28.8に対してGB%ゴロ打球の割合64.4GB/FBゴロフライ比2.24と打球のほとんどがゴロになっています。


3.今後の目標と課題

ここまで上田選手の経歴や成績を見てきましたが、ここでは彼のこれからについて考えてみようと思います。

まだ先発の経験が少ない彼の現状を踏まえるともう少し二軍で経験を積み、シーズン終盤に一軍デビューという形が理想だと思います。
しかし昇格してすぐ一軍に上がっており、福谷選手の不調、勝野選手の2ヶ月離脱、松葉選手のバンテリンでは5回までしか投げられない制限、髙橋宏斗選手が若いため特殊ローテで回っているなどの理由から先発出来る投手が足りていないタイミングで支配下登録されたこと、立浪監督が「先発として考えている」と発言していることを踏まえると、一軍でローテ投手として運用されていくのではないかと思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/26a163c08be0ad7b581a70df30f3ba1f74ad0be4

ローテ投手とは言っても、いきなり中6日で回るのではなく、髙橋宏斗選手同様に登録と抹消を繰り返していく感じになると思われます。
彼は制球力とゴロを打たせる能力が高いので、中日ドラゴンズの守備力の高い内野陣とも相まってある程度数字を残せるのではないかと期待しています。

最終目標としてはやはり、同い年の髙橋宏斗選手らと共に先発の一角としてローテーションを担うことではないでしょうか。

もちろん彼の課題は一軍でやってみないと分かりません。
あえて今あげるとするならば
・もう少しストレートの球速が欲しいこと
・一つでも使える変化球を増やすこと
でしょうか。
ストレートに関しては一朝一夕でスピードが上がるものでもないので、オフのトレーニングなどに期待しましょう。
変化球に関しては、投球データを見てみると変化球のおよそ2割を占めるカットボールか、大抵低めに制球されているチェンジアップ、高い空振り率を誇るカーブの3つがカギになってくるのではないかと思います。

個人的には制球力を武器に多彩な変化球で打者を打ち取る、ヤクルトの石川雅規選手が将来像なのかなと思います。

ここまでデータを交えつつ色々なことを書いてきましたが、今季若手がどんどん芽を出してきているドラゴンズにまた新たなブレイク候補が出てきたのは1ファンとして楽しみで仕方ありません。上田選手の初登板、延いては彼のこれからの活躍を楽しみにしていきたいと思います。
読んで頂きありがとうございました。

■出典

https://1point02.jp/op/gnav/player/stats/player_ps_advanced.aspx?pl=202100020&sl=1&ps=0&sr=0&cp=0

https://sp.baseball.findfriends.jp/


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