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【備忘録】ワンコイン文庫で楽しもう!

昔々!?(*´艸`*)

ダ・ヴィンチ5月号で、「安い!軽い!面白い!500円でお釣りがくる三ツ星ワンコイン文庫」という特集をやっていました。

ダ・ヴィンチ 2008年5月号

昔の本屋さんは、新書版も含めてこの種の本棚がすごく賑わっていて、なんだか嬉しい気分になれたものでした(^^)

文庫本の歴史をちょっぴりたどってみると、第一号はもちろん老舗「岩波文庫」。

定価は100ページあたり20銭で、量り売りみたいなものだったんだそうです。

戦前には他に春陽堂文庫、新潮文庫が創刊。

戦後は1950年に角川文庫。

1959年に創元推理文庫が出ていて、定価は30~40円。

70年代に一大ブームがやって来て、講談社文庫(71年)、中公文庫(73年)、文春文庫(74年)、集英社文庫(77年)が次々と創刊されました。

これらの定価は大体200円ぐらいだったそうです。

80年代に入ると、光文社文庫、ちくま文庫、PHP文庫、ワニ文庫。

値段は、200円代から400円台まで幅が出てきました。

70年代末から80年代にかけての“角川文庫の横溝正史キャンペーン”“角川映画タイアップ”は凄まじかったのを記憶していますって、私も嵌ってました・・・・・・横溝正史に(^^)

90年代には幻冬舎文庫、小学館文庫などの個性派が登場してきます。

現在は、漫画文庫、写真文庫、そして何と言っても実用系、教養系の文庫本が、どんどん増えていますね。

ワンコインで買えてしまうってことは、お札がサイフに入っていると・・・・・・“本命の一冊”と“ついでの一冊”、もしくは“もひとつおまけの一冊”まで買っってしまって、あらららら・・・・・・^^;

それゆえ読まずじまいの、積読本ものが結構あったりします・・・・・・いつか読むはずの(苦笑)

そこで、500円玉一枚で購入できるアイテムやサービスは多いけど、みなさんは、財布の中に500円あったら、何を買いますか?

外食をする?

駄菓子まとめ買い?

ガチャガチャをする?

思い切って普段買わないものをチョイスするとか、スイーツやコーヒーで自分の時間を満喫したり、

煙草、カップ酒、いつもは缶コーヒーのところをカフェに行って良いコーヒーにする・・・・・・?

1日、下手したら一ヶ月遊べる可能性がある中古のゲームを買うもありかな(^^)

そんな風に嗜好品に走る人も多いだろうけど、個人的なオススメは、そのワンコインで、文庫本を買いませんか?と、提案させて頂きます(^^)

単行本が安くても1,000円はかかるのに対して、文庫本は大抵半額以下で、安いものは300円台で手に入れることができますは、、もう、昔の話になってた。

文庫本は手に取りやすい価格と持ち運びに便利なサイズ感から、幅広い読者層に親しまれて、「ワンコイン」のイメージが浸透していたけど、、実は、平均価格はこの20年で25%値上がり、消費税込みでは、一冊、800円を突破してましたわ^^;

文庫本の値段のインフレが止まらない現象は、なんとかしてくれって感じだけど、そんな環境下だけど、それでも、ページを開くだけで、新たな知識や世界を垣間見ることのできる書籍は、世界に類を見ません。

それがワンコインで買えるのならば、自己投資しない手はないんじゃないかなぁ~と思ったりなんかします。

忙しいとついついおざなりになりがちな、知的好奇心の追求って、ちょっとは、あるでしょ?(^^)

まぁ~みもふたも無い話かもしれませんが、お腹の足しにも財布の足しにもならないけれど、読書というものは、確実にあなたに何かを与えてくれる・・・・・・

そう、ただページを捲って、字を追うだけで。

実に手軽です!

この雑誌やAmazonなんかで自分に合いそうな文庫を選ぶのも良いですが、実際にお店の文庫本コーナーに出向いて、いろいろな作品の中から自らの第六感で選んでみるのも良いかもしれません。

カバーのデザインや題名からビビッときたものを選んで買ってみれば、そんな一冊が運命の一冊になるかも・・・・・・

ならなくってもそれはそれで・・・・・・

なにしろワンコインなのでダメージは少ないから(^^)

是非チャレンジしてみてください。 

さあ、今あなたの財布の中に眠るワンコイン!

今日は煙草もお酒も我慢して、本屋で見つけた気になる文庫本のために使ってみませんか?

参考までに、私が昔に購入できたワンコイン文庫を、参考までにご紹介しておきます、ね(ニヤリ)

今は、その値段で変えないけど、新刊に拘りがなくて、古本でもOKな方は、古本屋で探してみてねぇ~

「他人と深く関わらずに生きるには」池田清彦(著)(新潮文庫)¥362(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「他人と深く関わらずに生きるには」池田清彦(著)(新潮文庫)

【内容】

「濃厚なつき合いはしない」「社会的ルールは信用しない」「心を込めないで働く」「ボランティアはしない」「病院には行かない」―。

息苦しい現代を乗り切る新しい生き方、“完全個人主義”。

こんな時代だからこその、他人とウマくやっていくための新提案とは?

思わず膝を打つ、読めば納得、目からウロコの18の視点。

疲弊した全てのニッポン人に贈る、今日から使える新・人生訓。

「りんごは赤じゃない―正しいプライドの育て方」山本美芽(著)(新潮文庫)¥476(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「りんごは赤じゃない―正しいプライドの育て方」山本美芽(著)(新潮文庫)

【内容】

子育てに追われ、気が付いた時には離婚していた主婦が、自立のために勉強し直し、中学の美術教師になった。

先入観を捨てさせる独特な指導法のもとに、教え子たちは中学生とは思えない作品を作り上げ、同時に自信とプライドも育んでいく。

「どんな子でも、一生懸命磨いてあげるとダイヤのように光り始める」がモットーのカリスマ教師、太田恵美子の「心を育てる」授業、その感動の記録。

「音の細道」群ようこ(著)(幻冬舎文庫)¥457(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から2円オーバー^^;(価格 ¥502(本体¥457))

「音の細道」群ようこ(著)(幻冬舎文庫)

【内容】

四十半ばで小唄の稽古を始めたものの、男女の仲の唄に感情移入できずに四苦八苦。

酷暑のサムイ島で吉田拓郎の魅力を再発見。

ミャウリンガルで翻訳できない十九歳の老猫の遠吠え。飼い猫を抱っこすると、つい歌ってしまう「ネコバカ」の歌。

…ロック少女だった頃から今にいたるまで、「音」にまつわるあれこれの、するどく笑える名エッセイ。

「ジャージの二人」長嶋有(著)(集英社文庫)¥429(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から72円オーバー^^;(価格 ¥572(本体¥520))

「ジャージの二人」長嶋有(著)(集英社文庫)

【内容】

恒例の「一人避暑」に行く父親と犬のミロにくっついて、五年ぶりに北軽井沢の山荘で過ごす小説家志望の「僕」。

東京に残った妻には、他に好きな男がいる。

危ういのは父親の三度目の結婚も同じらしい。―かび臭い布団で眠り、炊事に疲れてコンビニを目指す、アンチスローな夏の終わりの山の日々。

ゆるゆると流れ出す、「思い」を端正に描く傑作小説。

翌年の山荘行きを綴る『ジャージの三人』収録。

「トリツカレ男」いしいしんじ(著)(新潮文庫)¥362(購入当時の価格))⇒現在の価格は500円から6円オーバー^^;(¥506(本体¥460))

「トリツカレ男」いしいしんじ(著)(新潮文庫)

【内容】

ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。

何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。

オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミetc.

そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。

無口な少女の名は「ペチカ」。

悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが…。

まぶしくピュアなラブストーリー。

「クワイエットルームにようこそ」松尾スズキ(著)(文春文庫)¥448(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「クワイエットルームにようこそ」松尾スズキ(著)(文春文庫)

【内容】

恋人との大喧嘩の果て、薬の過剰摂取で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。

そこで拒食・過食・虚言・自傷など、事情を抱えた患者やナースと出会う。

普通と特別、正常と異常…境界線をさ迷う明日香がたどり着いた場所はどこか?悲しくて笑うしかない、絶望から再生への14日間を描いた、第134回芥川賞候補作。

「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美(著)(新潮文庫)¥438(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から72円オーバー^^;(価格 ¥572(本体¥520))

「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美(著)(新潮文庫)

【内容】

ニシノくん、幸彦、西野君、ユキヒコ…。

姿よしセックスよし。

女には一も二もなく優しく、懲りることを知らない。

だけど最後には必ず去られてしまう。

とめどないこの世に真実の愛を探してさまよった、男一匹ニシノユキヒコの恋とかなしみの道行きを、交情あった十人の女が思い語る。

はてしなくしょうもないニシノの生きようが、切なく胸にせまる、傑作連作集。

「きのう、火星に行った。」笹生陽子(著)(講談社文庫)¥371(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から50円オーバー^^;(価格 ¥550(本体¥500))

「きのう、火星に行った。」笹生陽子(著)(講談社文庫)

【内容】

6年3組、山口拓馬。

友だちはいらない、ヤル気もない。

クールにきめていた。

ところが突然、病気がちの弟・健児が7年ぶりに療養先から戻ってきて、生活が一変する。

家ではハチャメチャな弟のペースに巻き込まれ、学校では体育大会のハードル選手にでくちゃんと選ばれる…。

少年たちの成長に感動必至。

「おかしな先祖」星新一(著)(角川文庫)¥438(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から28円オーバー^^;(価格 ¥528(本体¥480))

「おかしな先祖」星新一(著)(角川文庫)

【内容】

ある日の午後。

にぎやかな街のなかに突然裸の男と女が現れた。

20歳くらいの美しい二人は、腰のあたりを大きな葉っぱでおおっているだけ。

すぐに警察に連行された二人は、男はアダム、女はイブと名乗り、楽園から追放されて来たのだと話す。

たちまちテレビ局が目をつけ、専門家はさまざまな説を唱えて議論をするが、どうしても本物としか考えられない―そして事件がおこった!

全10篇を収録した傑作“SF落語”集。

「人のセックスを笑うな」山崎ナオコーラ(著)河出文庫¥400(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から28円オーバー^^;(価格 ¥528(本体¥480))

「人のセックスを笑うな」山崎ナオコーラ(著)河出文庫

【内容】

19歳のオレと39歳のユリ。

恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた…美術専門学校の講師・ユリと過ごした日々を、みずみずしく描く、せつなさ100%の恋愛小説。

「思わず嫉妬したくなる程の才能」など、選考委員に絶賛された第41回文藝賞受賞作/芥川賞候補作。

短篇「虫歯と優しさ」を併録。


さて、毎日、電車&バス通勤をしているので、鞄の中には、常時、文庫&新書が2~3冊は常備しているし、旅先にも、カフェにも、出張先(国内外問わず!)に持参です。

もちろんお風呂本は必須ですが(^^)

出張とかは短編というか、薄い本の方が助かるので、昔は、よくワンコイン本を利用していたんだけど、その当時、私が購入したワンコイン文庫の中からおすすめ本?!を、こんな宣伝文句で紹介したかったんだけど・・・・・・

「三ツ星ワンコイン文庫!!でもいかがですか?

安い!軽い!面白い!

500円でお釣がくる幸せ(^^)

本は読みたいけど、お金が足りなくて・・・・・・も、心配ありません!

¥500でいろんな味を楽しめます。

衝動買いしても絶対に失敗しないワンコイン文庫を各種取り揃えております(爆)」

この宣伝文句が言えない程、文庫の価格高騰が進んでいる状況になっているとは^^;

もう、500円以下で買えない可能性大でした^^;

それでも、参考までに、ご紹介しておきます・・・・・・

「帰ってきたソクラテス」池田晶子(著)(新潮文庫)¥438(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「帰ってきたソクラテス」池田晶子(著)(新潮文庫)

【内容】

「『私』ってのは何だい」「人が死ぬということなんか、ないではないか」「だから僕たちは考えなければ駄目なんだよ」―。

史上最強の論客・あのソクラテスが現代ニッポンに甦った。

相対するは、政治家、学者、評論家、はたまた老人福祉係、元左翼に人権擁護団体等々。
イエスに釈迦まで登場し、尊厳死から性教育まで身近な難問に大哲人が挑む。

知の広場へと誘う平成版対話集。

「ご主人様と呼ばせてください」サタミシュウ(著)(角川文庫)¥476(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から23円オーバー^^;(価格 ¥523(本体¥476))

「ご主人様と呼ばせてください」サタミシュウ(著)(角川文庫)

【内容】

新婚8か月の「私」は、妻が20代のウェブデザイナーと浮気していることを知り、ある計画を思いついた。

仕事を依頼する振りをして浮気相手に接触。

妻とは今の関係を続け、すべての行為を写した画像を指定したサイトにアップするように命じる。

こうした「私」は支配下に置いた浮気相手を通して、自分の妻を調教していく―。

支配と隷属という男女関係の果てを描いたSM青春小説の第2弾。

「静かな木」藤沢周平(著)(新潮文庫)¥362(購入当時の価格))⇒現在の価格は500円以内だった(^^)(価格 ¥473(本体¥430))

「静かな木」藤沢周平(著)(新潮文庫)

【内容】

藩の勘定方を退いてはや五年、孫左衛門もあと二年で還暦を迎える。

城下の寺にたつ欅の大木に心ひかれた彼は、見あげるたびにわが身を重ね合せ、平穏であるべき老境の日々を想い描いていた。

ところが…。

舞台は東北の小藩、著者が数々の物語を紡ぎだしてきた、かの海坂。

澹々としたなかに気迫あり、滑稽味もある練達の筆がとらえた人の世の哀歓。

藤沢周平最晩年の境地を伝える三篇。

「欲しいのは、あなただけ」小手鞠るい(著)新潮文庫¥362(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「欲しいのは、あなただけ」小手鞠るい(著)新潮文庫

【内容】

支配欲をむき出しに、ときに力で組み伏せる「男らしい人」と、家庭を持ちながらもひたむきに愛してくれる「優しい人」。

ふたつの恋を思い返すときだけ、わたしはつかの間生者になれた。

激しくのめり込み、やがて溺れる恋の欲望を、駆け抜ける文体で描き出し、圧倒的共感を得た注目の恋愛小説。

自由よりも、後悔よりも、欲しいのは…。

全選考委員が絶賛した、島清恋愛文学賞受賞作。

「卵の緒」瀬尾まいこ(著)新潮文庫¥400(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から39円オーバー^^;(価格 ¥539(本体¥490))

「卵の緒」瀬尾まいこ(著)新潮文庫

【内容】

僕は捨て子だ。

その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。

それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれる。

「親子」の強く確かな絆を描く表題作。

家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。

初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく(「7’s blood」)。

優しい気持ちになれる感動の作品集。

「太陽の塔」森見登美彦(著)新潮文庫¥400(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から72円オーバー^^;(価格 ¥572(本体¥520))

「太陽の塔」森見登美彦(著)新潮文庫

【内容】

私の大学生活には華がない。

特に女性とは絶望的に縁がない。

三回生の時、水尾さんという恋人ができた。

毎日が愉快だった。

しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!

クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。

失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

「雪沼とその周辺」堀江敏幸(著)新潮文庫¥362(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から39円オーバー^^;(価格 ¥539(本体¥490))

「雪沼とその周辺」堀江敏幸(著)新潮文庫

【内容】

小さなレコード店や製函工場で、時代の波に取り残されてなお、使い慣れた旧式の道具たちと血を通わすようにして生きる雪沼の人々。

廃業の日、無人のボウリング場にひょっこり現れたカップルに、最後のゲームをプレゼントしようと思い立つ店主を描く佳品「スタンス・ドット」をはじめ、山あいの寂びた町の日々の移ろいのなかに、それぞれの人生の甘苦を映しだす川端賞・谷崎賞受賞の傑作連作小説。

「デッドエンドの思い出」よしもとばなな(著)文春文庫¥457(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から204円オーバー^^;(価格 ¥704(本体¥640))

「デッドエンドの思い出」よしもとばなな(著)文春文庫

【内容】

幸せってどういう感じなの?

人の心の中にはどれだけの宝が眠っているのだろうか──。

時が流れても忘れ得ぬ、かけがえのない一瞬を鮮やかに描いた傑作短篇集。

「日曜日たち」吉田修一(著)講談社文庫¥448(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から50円オーバー^^;(価格 ¥539(本体¥490))

「日曜日たち」吉田修一(著)講談社文庫

【内容】

ありふれた「日曜日」。

だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。

都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。

そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。

ふたりに秘められた真実とは。

絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。

「守宮薄緑」花村萬月(著)新潮文庫¥438(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「守宮薄緑」花村萬月(著)新潮文庫

【内容】

那覇は、熱気に覆われている。

11月の倦怠に抱かれ、作家は街を流れた。

女たちは艶然と微笑みかける。

道は、“社交街”にゆるやかに続いている。

濃密な沖縄の闇を切り取る、表題作。

世界からズレていた、美しい女。

女を喰いものにして生きる男。

ふたりのスリリングな関係―「崩漏」。

父の死の輪郭を、わずかな枚数で浮かび上がらせた―「〓斑」。

ココロとカラダを震わせる、小説の群れ。


もう、ワンコインの幸せ!って言える本は、薄手の古典に限られているけど、やっぱり、500円でお釣りがくる面白い本って、つい買ってしまいたくなります(^^)

ワンコイン文庫関連図書として面白かったのは、A4の原稿をコンビニでコピーし、半分に折ってホチキスで留めてできた小冊子「入谷(いりや)コピー文庫」から発刊(非売品)された以下の図書も参考になりました。

【参考図書】

「私のワンコイン文庫」(入谷コピー文庫)

<500円未満>
「子規歌集 (改版)」(岩波文庫)正岡子規(著)土屋文明(編)

「子規歌集 (改版)」(岩波文庫)正岡子規(著)土屋文明(編)

「ヴィヨンの妻 (改版)」(新潮文庫)太宰治(著)

「ヴィヨンの妻 (改版)」(新潮文庫)太宰治(著)

「キッチン」(新潮文庫)吉本ばなな(著)

「キッチン」(新潮文庫)吉本ばなな(著)

「天の夕顔 (改版)」(新潮文庫)中河与一(著)

「天の夕顔 (改版)」(新潮文庫)中河与一(著)

「蜘蛛の糸/杜子春 (改版)」(新潮文庫)芥川龍之介(著)

「蜘蛛の糸/杜子春 (改版)」(新潮文庫)芥川龍之介(著)

<500円以上>
「現代俳句歳時記(秋)」(ハルキ文庫)角川春樹(編)

「更級日記 (改版)」(岩波文庫)西下経一(校注)

「トリエステの坂道」(新潮文庫)須賀敦子(著)

「なんとなくな日々」(新潮文庫)川上弘美(著)

「掏摸(スリ)」(河出文庫)中村文則(著)

「眼のある花々」(中公文庫)開高健(著)

「なんとなくな日々」(新潮文庫)井上靖(著)

「日本女地図 - 自然は、肉体にどんな影響を与えるのか」(角川文庫)殿山泰司(著)

「帰ってきた私のワンコイン文庫」(入谷コピー文庫)藤木TDC/竹内直人/林哲夫/山本善行/山川直人/はやしゆうき/長田衛/堀内和代/田中清行/クレオール・サトー/岡崎満義(寄稿者)

「またまた帰ってきた私のワンコイン-50円文庫」(入谷コピー文庫)クレオール・サトー/まつだのりよし/山本善行/林哲夫/藤木TDC/内海準二/黒田裕司/山川直人/西川ちより/はやしゆうき/諸星モヨヨ/宮井京子/堀内和代/南陀楼綾繁(寄稿者)

手弁当で作り上げた、ネット時代と真逆のアナログ冊子は、手作りのぬくもりを伝え、複写のように共感が広がっている様です(^^)

ただ、文庫本も1,000円越えのものもあるくらいで、気軽に買えるイメージからだんだんかけ離れてきっちゃっていますねぇ。

500円ってとっても手ごろな値段ですよね。

また、よく探してみると、500円で買える文庫ってこんなにあるんだ、と感心してしまいます。

最近は文庫も高くなったなあと感じているので、いい本が500円以内で買えるって、日本は、まだまだ、いい国なんでしょうねぇ(^^)

確かにワンコイン500円以下で名作が読めるんなら気軽に買えるし、こういった値段の視点で文庫を買うというのも新鮮です。

そうそう、けなすことって簡単だけど、何かを褒めることはすごく難しことだと思うんです。

私はこれがいい、私はこれが好きですって人に向かって言うのは、自分の価値観が試されるようなことだし、ちょっと勇気がいることなんだと思います。

みなさんのオススメな文庫ってありますか?

ちなみに、官能小説?忍ばせておきましたので、よかったら、どうぞ(^m^*)v ムフフ

「「さよなら」が知ってるたくさんのこと」唯川恵(著)新潮文庫¥400(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から6円オーバー^^;(価格 ¥506(本体¥460))

「「さよなら」が知ってるたくさんのこと」唯川恵(著)新潮文庫

【内容】

ひとりで抱えてるのは、ちょっと辛い。

でも、誰に話せばいいのかわからない…そんなこと、あなたにもありませんか?

たとえば、恋ができなくて、気持ちばかり焦るとき。

本当の友達がいないと感じたとき。

気を使いすぎて疲れたとき。

大好きな人とうまくいかなかったとき―泣きたい、でも泣けない、そんな夜、この本を開いてみて下さい。

きっとあなたにも「大丈夫」が届くはずです。

「なんくるない」よしもとばなな(著)新潮文庫¥438(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から72円オーバー^^;(価格 ¥572(本体¥520))

「なんくるない」よしもとばなな(著)新潮文庫

【内容】

沖縄には、神様が静かに降りてくる場所がある―。

心ここにあらずの母。

不慮の事故で逝った忘れえぬ人。

離婚の傷がいえない私。

野生の少女に翻弄される僕。

沖縄のきらめく光と波音が、心に刻まれたつらい思い出を、やさしく削りとっていく…。
なんてことないよ。

どうにかなるさ。

人が、言葉が、光景が、声ならぬ声をかけてくる。

なにかに感謝したくなる滋味深い四つの物語の贈り物。

「孤独か、それに等しいもの」大崎善生(著)角川文庫¥476(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から23円オーバー^^;(価格 ¥523(本体¥476))

「孤独か、それに等しいもの」大崎善生(著)角川文庫

【内容】

今日一日をかけて、私は何を失ってゆくのだろう―。

高校三年の初秋、ピアスの穴を開けようとする私に、恋人がささやいた一言―大切なものを失くしてしまうよ。

あれから九年を経て、私は決まりきった退屈きわまりない毎日を過ごしていた…(「八月の傾斜」)。

憂鬱にとらえられ、かじかんでしまった女性の心を映しだし、灰色の日常に柔らかな光をそそぎこむ奇跡の小説全五篇。

明日への小さな一歩を後押しする珠玉の作品集。

「アーモンド入りチョコレートのワルツ」森絵都(著)角川文庫¥438(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から72円オーバー^^;(価格 ¥572(本体¥520))

「アーモンド入りチョコレートのワルツ」森絵都(著)角川文庫

【内容】

ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。

シューマン、バッハ、そしてサティ。

誰もが胸の奥に隠しもつ、やさしい心をきゅんとさせる三つの物語を、ピアノの調べに乗せておくるとっておきの短編集。

「あなたへ」河崎愛美(著)小学館文庫¥457(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「あなたへ」河崎愛美(著)小学館文庫

【内容】

14歳の感性が紡いだ100%ピュアな恋愛。

この小説に「愛」という言葉は最後の1行しか登場しません。

少女は少年の撮った写真に心を惹かれて、手紙を書きます。

しかし返信のないまま、少年は帰らぬ人に。

少女は死んでしまった少年の部屋で真実を知ることに。

「おめでとう」川上弘美(著)文春文庫¥420(購入当時の価格)⇒文春文庫はウェブストアでの注文不可だったけど、新潮文庫なら500円以内だった(^^)(価格 ¥440(本体¥400))

「おめでとう」川上弘美(著)文春文庫
「おめでとう」川上弘美(著)新潮文庫

【内容】

いつも束の間の逢瀬しかできない2人。

年末の一日、初めて過ごした2人だけの長い時間。鍋を準備して、「おかえり」「ただいま」と言い合って(「冬一日」)。

ショウコさんと旅に出る。

電話の最中に「なんかやんなっちゃった」と声が揃ってしまったのだ(「春の虫」)。

いつか別れる私たちのこの一瞬をいとおしむ短篇集。

「ジョゼと虎と魚たち」田辺聖子(著)角川文庫¥500(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から160円オーバー^^;(価格 ¥660(本体¥600)))

「ジョゼと虎と魚たち」田辺聖子(著)角川文庫

【内容】

足に障害があり、車椅子がないと歩けない女の子ジョゼ。

彼女はほとんど外出したことがなく、意地っ張りでトゲのある性格。

その一方で、傷つきやすく繊細な心を持っている。

ある日ジョゼは祖母と車椅子で出かけた時、大学生の恒夫と出会う。

ひょんなことから恒夫はジョゼの“管理人”として同棲することになり、身の回りの世話をするようになるのだが・・・。

どこかあやうく、エロティックなふたりの関係を淡々とつづった表題作『ジョゼと虎と魚たち』。

関西弁の文体の軽妙さも魅力だ。

そのほか、仕事や夫をもつ女性たちの甘美で切ない「愛と別れ」を描いた短編8つを収録している。

「文鳥/夢十夜 (改版)」夏目漱石(著)新潮文庫¥420(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円以内だった(^^)(価格 ¥473(本体¥430))

「文鳥/夢十夜 (改版)」夏目漱石(著)新潮文庫

「文鳥/夢十夜/永日小品 (改版)」夏目漱石(著)角川文庫も現在の価格は500円以内だった(^^)(価格 ¥481(本体¥438))

「文鳥/夢十夜/永日小品 (改版)」夏目漱石(著)角川文庫

【内容】

人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した『夢十夜』ほか、『思い出す事など』『永日小品』等全7編。

「ネコ路地へ行こう」 森田奈央(著)小学館文庫¥500(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「ネコ路地へ行こう」 森田奈央(著)小学館文庫

【内容】

ネコ好きにはタマラナイ!

猫街案内地図。

ネコに出会いながら街を歩けば、沈んだ気持も知らぬ間に和らいできます。

ネコにとって棲みやすい町は、歩いていても気持のいい町。

心やすらぐネコ街散策ガイド。

「鳥頭対談 何を言っても三歩で忘れる」群ようこ/西原理恵子(著)朝日文庫¥483(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「鳥頭対談 何を言っても三歩で忘れる」群ようこ/西原理恵子(著)朝日文庫

【内容】

誰にでも悩みはある。では西原理恵子と群ようこの悩みって?

「それは身内!」。

稼いでも稼いでもカネをムシり続けるお互いの家族に始まり、男関係から幼少時の恥まで繰り広げられた血みどろバクロ合戦と、着物、宝塚、ぬいぐるみコスプレ写真でファンの度肝を抜いた爆笑対談。

「知的経験のすすめ―何んでも逆説にして考えよ」 開高健(著)文春文庫¥490(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「知的経験のすすめ―何んでも逆説にして考えよ」 開高健(著)文春文庫¥490(購入当時の価格)

【内容】

「頭だけで生きようとするからこの凝視の地獄は避けられないのです。手と足を忘れています。それを使うことです。スポーツでもいい。畑仕事でもいい。それを使うことです・・・」

作家・開高健が自身の豊富な経験をもとに綴った、珠玉の言葉の数々。

心で心を鍛えることも必要ですが、自身の手と足で何事かを教えこんだ心をもっと大事にしないと・・・・・

「犬を飼う」谷口ジロー(著)小学館文庫¥480(購入当時の価格)⇒ウェブストアでの注文不可

「犬を飼う」谷口ジロー(著)小学館文庫

【内容】

「たかが犬一匹、しかし、なくしたものがこれほど大きなものだとは思わなかった。そしてタムの死が私たちに残してくれたもの……それはさらに大きく大切なものだった」

谷口ジローが自らの体験にもとづいて描いた、愛犬の最期を看取る悲しくも感動的な日々。

生命の重さがいやおうもなく胸を打つ。

第三十七回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞の名編。

ほかに『そして…猫を飼う』『庭のながめ』『三人の日々』『約束の地』の傑作4編を収録。

文芸コミックの決定版。


「親孝行プレイ」 みうらじゅん(著)角川文庫¥460(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から72円オーバー^^;(価格 ¥572(本体¥520))

「親孝行プレイ」 みうらじゅん(著)角川文庫

【内容】

親孝行したいとか親は大切だとか、“思っている”だけでは気持ちは相手に伝わりません。

親孝行は、具体的に行動しないと意味がないのです。

どうせなら徹底的に親を喜ばせてあげたい。

そこで忘れてはならないのは、相手が親だからこそ「誰よりも気を遣い、誰よりもサービス精神を持ち、誰よりも接待感覚を忘れてはならない」こと。

とにかく行動。初めはぎこちなくてもいいじゃないですか。

著者が実際にやっている親孝行の数々。

「辺境・近境」 村上春樹(著)新潮文庫¥500(購入当時の価格)⇒現在の価格は500円から149円オーバー^^;(価格 ¥649(本体¥590))

「辺境・近境」 村上春樹(著)新潮文庫

【内容】

久しぶりにリュックを肩にかけた。

「うん、これだよ、この感じなんだ」

めざすはモンゴル草原、北米横断、砂埃舞うメキシコの町…。

NY郊外の超豪華コッテージに圧倒され、無人の島・からす島では虫の大群の大襲撃!

旅の最後は震災に見舞われた故郷・神戸。

ご存じ、写真のエイゾー君と、讃岐のディープなうどん紀行には、安西水丸画伯も飛び入り、ムラカミの旅は続きます。


ただ、たくさん読みたいけど、やっぱり、どうしても本にかけられるお金は少なくなってしまうことと思います。

でも、でもでも、そんなあなたの強い味方がいるんです。

そう、それは文庫本!

そこで、今でも500円玉一枚・ワンコインで買える文庫を紹介しいきたいと思います。

「えー、今時文庫本といっても、500円で買えるのってなかなかないんじゃないの?」とお思いのあなた!

確かに、文庫と銘打っているのに1,500円とかいう超・強気の価格設定には、本当に勘弁してくれ!!!なんだけど、紙の本が好きなだけに、最近の文庫本の謎の価格設定に対して、余計に納得がいかないって言うか、不平不満を言いたくなります。

割高な文庫本を購入する私のような消費者は出版社にとって立派なカモなんだろうけど、世の中の需要を喚起するためにも、私のためにも、文庫本を安くしてほしい党でも結党するか(^^)

さあさあ、みなさま。

口寂しいときはワンコインでファストフードですが、ココロ寂しいときは、ワンコインで文庫本を買ってみてはいかがですか?

オススメのワンコイン文庫があったら、どうぞ教えてくださいね☆

【参考記事】
ワンコインで買えるデイリーポータルZおすすめ本 44タイトル(ふせん付き)
https://dailyportalz.jp/kiji/170309198993

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