【CD・レコードコレクションの勧め】何から集めるか
コレクションの原点は、何かのきっかけで、聴いた作品なり、演奏なりが忘れられず、
「もう一度、聴いてみたい」
「所有し、好きな時に自由に聴いてみたい」
という願望です。
その意味では、たった一枚でも、成り立つわけですが、欲望というのは際限がありません。
最初は、そうでも、やがては、2枚になり、5枚になり、1枚、2枚と増やしていかなければおさまらないのが、大方のコレクターと言われる方々だと思います。
そして、このようにして集めたレコード(CD)を、ある段階で振り返ってみると、自ずから、その人の好みや、性格、大げさな言い方をするなら、人格までが現れている、というのが、本来の姿ではないでそうか。
つまり、好きになった、所有して、何回も聴いてみたいという純粋な気持ちさえあれば、何を、どのように集めるかは、その人の自由です。
他人が、あれこれと、口を挟むことではないと思います。
しかし、そういってしまっては、膨大なクラシック曲を前にして、戸惑っている方には、 何のアドバイスにもなりませんよね。
そこで、決して、他の方々の言う通りにするものではありませんよ、 という前提を承知して頂いた上で、
「こんな入り方がある」
「こんな展望を頭に描きな がらやってみては?」
というアイディアを、2、3ご紹介してみると。
例えば、曲目に興味をもった場合、
「エリーゼのために」
という曲を気に入ったとした ら、これを発展させて、同じようなピアノの小品を集めてみる。
或いは、ピアノ以外にも広げ て、
「小品全般」
を、集めてみる方法が考えられるかもしれません。
それとも、ピアノという楽器に拘り、小品からソナタ、協奏曲といった大曲まで、その代表曲をひと通り集めてみる、 という人がいても、おかしくないだろうと感じます。
もちろん、その他の楽器についても、同様です。
また、ちょっと発想を変えて、レコード化されにくい珍曲とか、原曲が失われた復元曲、編曲によって有名になった曲、大作曲家が書いた最初の作曲等、要するに、珍曲・秘曲を専門に、等という方法も、考えられなくはないだろうと考えられます。
一方、作曲家に興味をもった場合には、当の作曲家の代表曲、全作品、隠れた作品を集めてみる。
或いは、前後する作曲家、埋もれた作曲家にも、ついでに広げてみる。
変人、奇人等の作品を集めてみる等。
演奏に興味をもった場合には、やはり、感動を与えてくれた演奏家・気に入った演奏家の、色々な演奏を集めるのはもちろん、ある曲を中心にしたさまざまな人の演奏を集めるてみる。
また、物故した往年の大家たちの演奏を集める、
変わった演奏(家)を追いかける等、同じような視点からのコレクションが、考えられると思います。
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