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春の海

いつの間にか桜の開花情報が飛び交う季節になりましたね。

春といえば、雲ひとつない青空と薄く色づいたピンク色の桜が一番に思い浮かびますが。

春は、桜以外にも、春の海など、お出かけスポットがあります。

春の海は、あたたかな日に照らされて。

穏やかな風が吹き。

夏の海とはまったく違う顔をしています。

そんな春の海が好きで。

直ぐそばに。

柔らかな日ざしのなか。

波穏やかな海岸線が見えるので。

お散歩がてら。

海岸線に沿って歩いたりしています。

つい、うとうとと気持ちよく眠ってしまいそうな風景。

海辺の公園のベンチで本を読んでたら。

眠ってしまったこともあったけど(^^;

最近、なんだか、とても、眠い😪



「春の海 終日[ひねもす]のたり のたりかな」

作者は、与謝蕪村。

この句は、丹後与謝の海を詠んだともいわれています。

この句を目にすると、まどろむような海の情景が、たちまち現れる感じがします。

光溢れた印象派の風景画を見るように。

平明で親しみやすい感じの句です。

そんな叙景性が蕪村の句の特徴であり、魅力でもあるんでしょうね。

主観的な芭蕉の句。

それに対して、蕪村は、あくまで写実的で客観的です。

そんなことを思いながら。

澄んだ空気が美味しい、早朝。

風になびく洋服を着て。

腕時計を外して。

好きな音楽を聴きながら♪

ゆったりとした時間を春の海ですごしてみませんか?(^^)

そうそう、新春といえば「春の海」。

”Haru no Umi”「春の海」

【参考記事】
新春といえばこの曲!「春の海」を徹底解説!
https://www.phonim.com/post/haru-no-umi

そう言えば、古今東西の文学作品の中で、海をテーマや背景にしたものはたくさんあります。

こと日本文学に限って振り返ってみると。

例えば、米文学では、

・ハーマン・メルビルの「白鯨」

・アーネスト・ヘミングウェイの「老人と海」

また、英文学では、

・ダニエル・ディフォーの「ロビンソン・クルーソー漂流記」

・セシル・スコット・フォレスターの海洋長編小説「ホーンブロワー・シリーズ」

等のような海を舞台にした作品は、管見ですが、少ないように思います。

それと比較して、四囲を海に囲まれた島国、日本に住む日本人は、「古事記」や「万葉集」の時代から海と深い関わりがあることが窺えます。

こと文学作品に限って言及すると。

例えば、西洋古典文学の一大叙事詩、ホメロス作「オデュッセイア」に見られるような海が大きな役割を担っている作品は、残念ながら皆無に等しいようです。

【海をテーマにした参考図書】

「カフーを待ちわびて」(宝島社文庫)原田マハ(著)

「海とジイ」(小学館文庫)藤岡陽子(著)

「海の底」(角川文庫)有川浩(著)

「弘海―息子が海に還る朝」(朝日文庫)市川拓司(著)

「東京湾 海中高校」(講談社文庫)青柳碧人(著)

「つるかめ助産院」(集英社文庫)小川糸(著)

「太陽の季節 (改版)」(新潮文庫)石原慎太郎(著)

「瓶詰めの地獄」(角川文庫)夢野久作(著)

「真鶴」(文春文庫)川上弘美(著)

「伊豆の踊子 (新版)」(新潮文庫)川端康成(著)

「新酒番船 」(光文社文庫)佐伯泰英(著)

「碆霊の如き祀るもの」(講談社文庫)三津田信三(著)

「海底大陸」(パール文庫)海野十三(著)

「海のふた」(中公文庫)よしもとばなな(著)

「海辺の博覧会」(ポプラ文庫)芦原すなお(著)

「花ざかりの森・憂国―自選短編集 (新版)」(新潮文庫)三島由紀夫(著)(「海と夕焼け」)

「潮騒 (新版)」(新潮文庫)三島由紀夫(著)

「波に乗る」はらだみずき(著)

そこで、俳句に視点を移してみると。

蕪村の有名な句「春の海終日のたりのたりかな」から。

高屋窓秋の句「ちるさくら海あをければ海へちる」まで。

海をテーマにした抒情的な作品がたくさん有ることに気付かされます。

現代俳句は一見すると。

海岸に打ち寄せる波。

その波打ち際の白砂に書かれた文字のように。

淡くて、儚い存在の様にも、感じられます。

【春と海をテーマにした抒情的な俳句】

阿部みどり女「春の旅はげしき海に出会ひけり」

稲畑汀子「春光を砕きては波かゞやかに」

横山きっこ「なみなみとみなとみたすや春のなみ」

横山きっこ「ハンドルを左に切れば春の海」

横山きっこ「春潮やハモニカ吸へば鉄の味」

乙武佳子「海見える席譲り合ふ春の旅」

加藤三七子「路地路地の春潮満ちてゐたりけり」

河井末子「ふいに魚跳ぶ海底はどんな春」

吉藤春美「ポーの詩の一節誦す春渚」

吉藤春美「ゆるやかに海に向く坂すみれ草」

金子敦「窓に顔映りて春の海暮るる」

桂信子「春潮の幾重にも夜に入らむとす」

桂信子「立春の海よりの風海見えず」

鍵和田禾由子「晩学や絶えず沖より春の波」

行方克巳「春月の暗きところを海といふ」

高浜虚子「煙突の一本高し春の海」

高浜虚子「春の浜大いなる輪が画いてある」

高野素十「海を見てをれば一列春の雁」

細川加賀「春日傘大きな船の着くを待つ」

坂石佳音「春の地図コンパスを置く太平洋」

山根きぬえ「春岬コーヒー店に一人の客」

山頭火「そこらに島をばらまいて春の波」

寺井谷子「少年にくらみそめたる春の沖」

柴田白葉女「陸奥の海くらく濤たち春祭」

小檜山繁子「春愁の波のままなる遠白帆」

前田普羅「春雪のしばらく降るや海の上」

大牧広「春の海まつすぐ行けば見える筈」

大木あまり「海わたる春雷塔を記憶せよ」

大野林火「雪嶺より稜駆けりきて春の岬」

大野林火「白き巨船きたれり春も遠からず」

中川宋淵「海の音山の音みな春しぐれ」

東早苗「春潮のひびきて白き月の暈」

藤木倶子「春の月海離れむとして撓む」

日野草城「春昼の真砂を濡らす潮かな」

八木荘一「春風の行方を記す海図室」

富安風生「ひらかなの柔かさもて春の波」

米元ひとみ「紙ふぶき船春潮へすべり出づ」

米元ひとみ「春の波脚のモデルの足濡らす」

米元ひとみ「春眠や船近づきて遠ざかり」

友岡子郷「分骨のあとあをあをと春の海」

鈴木真砂女「ゆく春や海恋ふものは海で死ね」

鈴木茂雄「またひとつ白き帆となる春の波」

鈴木茂雄「海に出て春風白き船となる」

鷲谷七菜子「病めばきこゆ春の襖の波の音」



シカゴのダウンタウンで仕事をしていた時。

オフィスビルから歩いて10分?くらいの場所に、シカゴ交響楽団のシンフォニーセンター(コンサートホール)があって。

季節毎・日替わりで変わる多彩なプログラムから、お好みの内容があると。

気分転換も兼ねて仕事帰りに立ち寄ってから。

ミレニアム・パーク近くのアパートへ帰る。

そんな生の音楽が身近にある生活をしていたことがあります。

日本に帰国すると、そんな感じで、気楽に立ち寄れるコンサート会場って、ないんだよねぇ^^;

さあ、呼吸して(^^)

暗い冬の夜は遠ざかり。

朝の霜は結露し。

太陽は日々空に向かい高くゆっくりと上がってゆく。

雪が溶け。

春の最初の至福の数ヵ月に向かう時。

春を楽しむのに役立つクラシック作品の喜びに満ちて暖まるプレイリストをまとめてみたので(^^)

気が向いたら、聴いてみてください♪

【春を楽しむのに役立つクラシック作品】

ディーリアス:春初めてのカッコウを聞いて

シューマン:交響曲 第1番《春》

ストラヴィンスキー:春の祭典

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番《春》

ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」

グリーグ:《抒情小曲集》から〈春に寄す〉

コープランド:アパラチアの春

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり

レスピーギ:ローマの松

ヴィヴァルディ:《四季》より〈春〉

クライスラー:美しきロスマリン

メンデルスゾーン:無言歌集より「春の歌」

ランゲ:花の歌

シベリウス:春の歌

ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「春の声」

ショパン/リスト:「6つのポーランドの歌」より「春」

チャイコフスキー:「くるみ割り人形」から「花のワルツ」

ヴィヴァルディ:まことの安らぎはこの世にはなく

ショパン:エオリアンハープ


カントルーブ:オーヴェルニュの歌



そうそう、なぜ日本の軽音楽は、曲よりも歌詞重視なのか?

元々日本は、百人一首などメロディーっぽいのを付けて言葉を読み上げる文化があったからなんだとか。

それが時代を経て音楽へと変わって行ったから、歌詞重視になったってことなんだろうね。

俳句や短歌などの会を歌会。

演歌は演説歌の略ですし。

小さい時から童謡を学ぶ文化もありますから。

言葉を大事にしてきた国だと言うことが分かります。

つまり、文化的なものから来てるから、歌詞重視になったと推定できるのかあ~なるほどねぇ~面白いね♪

クラシックも軽音楽と同じで、良いものだけが残って今も残ってる奴は残ってるだけですから。

センスがあるかどうかは、国や時代によって求められてるものが違うので、軽音楽がセンスないと一括りにするのは違うと思うんだよね。

そこで、最近は、歌うVtuber(バーチャルユーチューバー)のことをVsinger(バーチャルシンガー)と呼ぶようになりましたね。

バーチャルシンガーという言葉はじわじわ浸透してきましたが、まだまだ知名度は低いように思います。

Vsingeを知ってる人も、知らない人も。

春なのでって、春関係無いけど(^^)

新しい、音楽のスタイルとして紹介しておくので、気になったら、自分の「好き」を発掘してみてください。

最後の2曲は、美しさや、壮大さがあって、すごく素敵なMVです♪

V.W.P「輪廻」

te'resa「IMAGINARY COLORS」

春猿火「Oarana」

DUSTCELL「漂泊者」

幸祜「the last bullet」

明透「ソラゴト」

理芽「ピルグリム」

花譜「過去を喰らう」

ヰ世界情緒「かたちなきもの」

CIEL「君の望み、君の願い」


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