周りがやっていいこと、よくないこと。
前回は、自分に対するスタンダードのお話でした。
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やっていいこと、よくないこと。
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その自分に対するスタンダードとセットにして持ちたいのが英語の”Boundaries”というもので周りとの境界線。
スタンダードが自分に関することと比べると、こちらは周りの人に関するもの。
周りの人が、自分に対してやっていいこと、よくないことを自分の中でちゃんと線引きをしておくことをさします。
つまり、周りに対する「NO」です。
たとえば、こういう言葉使いはされたくない、こんな扱われ方はされたくない、こういうことはしてほしくない、というようなものはすべて、この境界線になります。
私たち自身に対するスタンダードがそれぞれ違うように、この境界線も人によって違うので、周りに伝えておかないと、周りの人たちは知らずに踏み越えてきてしまうことも。
日本語にも親しき仲にも礼儀あり、なんてありますがときに人はそれを忘れるときがあるのです。
たとえば、無理なお願いをされたり、自分のやれる範囲を超えて何かを頼まれたりしますよね。
または、ひどい扱い方をされたり。
そのとき、この境界線を普段から示してあれば、始めから頼まれなかったり、または、お願いされても押し返す(断る)こともできます。
ひどい扱われ方をしたときなら、口に出してそれはやめて欲しい、いやだ、ということもできます。
でも、普段からこの線引きが自分でできていない、自分でよく見えていない(意識していない)、それから遠慮してしまう、なんていうときがあります。
すると、誰かに本当は踏み込まれてしまっているのに何もいえなくなってしまい、頼まれごとを仕方なく引き受けてしまったり、または不当な扱いを受けたりしてしまいます。
不当な扱いを受けるのは、ときに私たちがそれを周りに許してしまうときでもあります。
だから、この線を守ることは、私たちを守ることにもなります。
つまり、スタンダードと同じく、この境界線も自分に対する愛情ということに。
自分を守ることは大事ですから。
たとえば頼まれていやなことならやらなくていいように自分を守る。
いやな言葉使いをされて自分の気分が害されないように、まず言わせない、または言われたらちゃんと抗議する、などして自分を守る。
誰かが守ってくれるならいいですけれど、自分で自分を守るしかないときのほうが圧倒的に多いはずだし、自分の心となると、自分でしか守れません。
また、自分の周りにいる人たちを選ぶにも境界線が役に立ちます。
人を選ぶ、というと少々傲慢のような気がするかもしれませんが親しくする人たちなら、私たちは無意識に選んでいます。
また、無意識に引き寄せていることもあります。
境界線がはっきりしていなかったり、低かったりすると自分をよく扱わない人が集まってきたりするかもしれません。
もちろん、人をいつでも選べるわけではありませんよね。
が、自分のスタンダードを高くしていれば、類は友を呼ぶの法則から、同じようなスタンダードの人が集まってきます。
また、自分の境界線をはっきりしておけば、引き寄せる人を選ぶことにもなるでしょう。
周りにいる人たちは、自分の状態を表しているものですから。
あなたは、自分の境界線、周りへの「NO」を持っていますか。
また、持っているだけでなく、必要なときに周りに伝えていますか?
何か頼まれるとなかなか断れないのは、女性に多いパターンですが、その後ろに隠れているのは、まず、慣れていないこと。
はっきり断るって、日本ではあまり歓迎されません。
もちろん、はっきり断るようにしようというのではなく、日本のやわらかさを上手につかって、必要なときにはやわらかく断ることも可能なはず。
周りの人たちに振り回されないためにも、この境界線、しっかり持っていたいものです。
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