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【制作秘話:くるしい夜】この手から解けて落ちていく愛。


苦しい夜

眠れない夜

涙が止まらない夜

そんな夜に出来たこの曲


こちらの歌詞を書き上げるまでの
葛藤を今回はツヅル。



みなさんお馴染み?

あのバイトをしていた時の話になる。



そう、

私がガールズバーでバイトしてた時のはなしになる。


ああいう所って
所謂色恋営業とか
友達営業とか
色々な言葉があるよね。

源氏名だよね。

それはつまり

普段の自分じゃなく
架空の自分として
商品の自分として
ある程度作り上げたキャラクターでいないと
そういうスタンスでいないと
やっていけないよね。

それから、お客さんから
お金を落としてもらってナンボの商売だよね。

シャンパンとか
お酒とか
指名とか
同伴とか。

働く側も、お客さん側も
多少なりとも意識はするよね。

女だとか男だとか、使う金額のこと。

そういう場所で
そういう商売だから。

それは分かるんだけど

分かるんだけどさ

始めたばっかで私はこの頃

どうしても嘘を吐くことに
胸が痛くなってたの。

例えば、
他の働いてる女の子に
本当は彼氏が居るのを知ってて
でも仕事上お客さんには
あの子は彼氏居ないよー
と、ただ一言いうだけでも。

仕事してるとさ
営業マンなんか特に?
会社の利益のための小さい嘘は
当たり前と言うか
しょうがないことだと思うの。

けどな、何か、本当に何もかもが
居た堪れなくってな。当時。

今も嘘は極力吐きたくないし
付くような仕事やバイトはしたくないけど。


お客さんから指名されたり
普通よりも高い飲み物をもらうことさえ
罪悪感でいっぱいだった。

そういうところでお客さんは
納得してその料金を支払ってるし
支払う価値があると思ったから
指名とかもお金を払ってくれるんだけど

そこまで深く理解できて無かったのもあるし

ただ単純に
自分にはその料金が見合っていないていう
罪悪感もあったんだと思う。

そんな罪悪感を抱えながら
小さな嘘を吐く中で

なんだか
それまで自分の中で大切にしていた
"愛"みたいなものが
失くなっていく気がしてた。

これまで自分が他人に与えた愛も
自分がもらってきた愛も。

この手から
スルスルと解けて落ちていく

そんな感覚に襲われてた。


そして
他人の鼓動を少しずつ奪いながら
私は辛うじて生きている

そんな感覚にもなった。


そうして
眠れない夜が続いて

この曲ができた。


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