優等生の仮面を被ったサイコパス。(幼少期の話)

生まれた場所は、何の変哲もない一般家庭だと思います。
専業主婦の母と、会社員の父のもとに生まれた、一人娘です。

少し厳しいけどしっかりした妻と、頼りないけど温厚な夫、この2人ならきっと大丈夫だろうと思って、神様も子どもを2人に授けたのかな、なんて思う。


幼いわたしは、典型的な「お利口さん」でした。
静かにしなさいと言われたら口を閉じ、宿題をしなさいと言われたらすぐにテレビを消し、いつしか、何も言われなくてもやることを済ませておけるような、手のかからない子どもでした。

親族の中で1番初めに生まれた子どもだったので、身内からの期待の目もあってか、母親はわたしのことを、完璧な子に育て上げないといけないという使命感に駆られていました。

母親はわたしに、ピアノを習わせました。習字を習わせました。バレエを習わせました。水泳を習わせました。市販のドリルを何冊も与えました。

わたしの放課後と、休日は、習い事と勉強で埋まっていきました。
その頃からでしょうか、わたしは、「お利口さん」の顔をした、

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