ばうむ

ばうむです。リュウとケンと生き物が好きです。

ばうむ

ばうむです。リュウとケンと生き物が好きです。

最近の記事

Bloody forever

僕に父方の叔父がいた事を知ったのは大学1年の時だった。 正月の挨拶まわりで親戚に顔を出す時にも会ったことがなかったから、父になんで今まで隠していたの?と少し笑いながら聞き返したのを今でも覚えている。 思い返す4年前、大学に行かず家でただ、ぼうっと過ごす日々を送っていた夏。 成績表が実家に届き、母親から凄く心配しているというような旨の電話やメールが何件も入っていたのを何となくで覚えている。 大学の長期休みに所属していたサークルの活動もなくやる事がなかったので突然に家に帰った。

    • 流星DX

      一瞬で過ぎ去っていくように感じる。 最後のラッツ宅を終えたのを未だに鮮明に思い出せる。 朝が来るまでゲームなんて日常茶飯事で、時に真剣、時にふざけて、毎日燃えてた気がする。 今週末は最後のかえる宅だった。 少し早めに着いた僕はさいんちゃんと集合し、浜松駅を観光し、結局サイゼリアでワインを頼んで1次会。 僕だけかもしれないけれど、昔まで静岡勢の中でも、「ラッツ宅」組と、「浜松勢」組の二極化が見えない間合いであった気がした。けれど、ラッツ宅の終焉と共に少しづつ薄れていって気がつ

      • 乾いた冬の終わり

        ばうむって俺と出逢わなかったらどうなってたんだろうね?ラッツさんは笑いながら呟いた。 土曜日、ぴこ宅にお邪魔した。 ガストでご飯を食べて、明日楽しみだねーなんて話しながら。 当たり前の食事が当たり前な事に改めて名前は付けない。 日曜日、やつ宅へ向かった。 途中でABE’sに寄ってラーメンを食べた。 背脂煮干しラーメンを食べながら一人感動する僕を横目に呟いた一言が刺さった。 「ばうむって俺と出逢わなかったらどうなってたんだろうね。」 確かに。そしたらラーメンは知らなかった。

        • 洗濯友だち

           一人暮らしを始めてから洗濯をするようになった。いや、実家にいる時から親のいない時にしてたこともあるけどね。うーん、一人暮らしになってから時間を問わず洗濯できるようになったって方が正しいのかな。  昔までしてなかった柔軟剤をするようになったのは生乾きが怖かったからなのか、それとも僅かにあった罪悪感を無くしてくれたのかはもう覚えていない。  洋服を入れて、それに合う洗剤を入れて、今日はちょっと多めだからって水量増やしたり付け置きの時間増やしてみたり。ボタンを押すまでの駆け引きに

        Bloody forever

          吸血鬼は鏡に映らない

          「3.2.1で撮るよ〜!」一眼レフのミラーが上がりシャッターが下りる音が優しく響いた。 木曜日の朝。勿論、今日も仕事だ。憂鬱な気持ちと戦いながら布団を出てシャワーへと向かう。 髪を洗いながら週末の事をふと想う。 そうだ、浜松対戦会に行こう。 思い立ったらなんとやら。僕は参加者のぴこちゃんにLINEを飛ばした。 一緒に行く約束をし、主催のやつあたりさんにも一声かけ、空いていた持参枠に申請した。 その夜、Switchをお出かけリュックに入れ、寝袋を用意し、カメラのレンズを磨いて

          吸血鬼は鏡に映らない

          赤い大三角形

           夜空の見える世界へ帰ったあの日は遠くにあった空が近くって凄く寒かった。  新幹線で夜中にやつあたり宅へと向かいドアを開けた僕を待っていたのは、二人の静岡勢と対戦会初参加の遠征勢とアパートの同居人だった。 4人に囲まれ少しだけ恥ずかしい。 「ばうむくん、なんで来たの?w」 というやつさんの問いに僕は 「遅くにごめんね…来ちゃったw」と焦って返す。僕は問いに答えられていない。  初めましての瀬名さん。 Twitterでお話ししたことがあってもお会いしたのは初めまして。ゲームをや

          赤い大三角形

          アイドル

          交通規制により車両などの進行を一つの方向に限定している状態、およびそれが実施されている道路。 交通規制が掛かっていて進入禁止になることのみを呼ぶ場合も有る。 この道を通りたいだけでメールの返信が欲しいわけじゃない。 多分だけれど、大好き。 ごめんなさい。

          アイドル

          なんでもいいけど

          やっぱりこれは恋心で恋心じゃないんだなって思った祝日出勤の本日は春分の日。 今日も今日とて水族館へ。 何かを待って、きたら嬉しいって気持ちが恋心ならこれは恋だ。 ポケモン楽しみだな。 僕はノーマル。 何でもいいけど。

          なんでもいいけど

          僕は未来を見ていた。

          たなびく雲と雨で濡れたアスファルト。 足取り軽く水たまりを避け駅へ向かう。 今日も雨が降るのかなと不安げに、僕は雲を見ていた。 朝、目を覚ますとすっかり遅刻のお時間。 これはマズイ!と思いながら服を脱ぎシャワーを浴びる。 DEOCOを体にヌリヌリしながらラッツさんとぴこちゃんになんて言い訳しようか考えていた。 早めに伝えた連絡のおかげで僕の遅刻はそこまで攻められることなく静岡行きの電車に乗った。 時間が合えばさくちゃんも合流してご飯を食べようと思っていたが用事が立て込んで

          僕は未来を見ていた。

          やつあたり宅オフ

          目を覚ますと10時過ぎ。 6畳の僕の寝室。締め切ったカーテンの隙間から光が差し込む。 テレビと布団、机代わりに段ボールにランチョンマットを敷いている。 枕元には地層のように本たち。 部屋が荒れていると心の調子が悪くなるのでできるだけ物は置かないと決めている。 今日はさくちゃんと9時に静岡駅集合の予定だ。 だから最低でも1時間は巻き戻さないとどこでもドアがあったって現状は解決しない。 僕はカンガルーでも青いたぬきでもないからお腹を触ってもあるのは数年前まで割れていた腹筋だけ。

          やつあたり宅オフ

          プリズム

          中学生時代の1年間、僕は選挙管理委員会に立候補し所属していた。 図書委員とか放送委員よりも楽そうだから入った?人よりも正義感が強かった?いいや、違う。選管をやりたいと手を挙げた女の子が可愛かったからだ。 中学2年生4月。 仲の良かった友達と離れ、桜が舞い、不安でいっぱいだったあの頃。 僕は同じクラスの加奈ちゃんを目で追いかけていた。 放課後は部活をして帰ってウルガモスの厳選をする。そんな日々。 退屈なんて思わなかったし、毎日が楽しかった。 そんな日々を過ごし数ヶ月、僕は

          プリズム

          アイドル幸福理論

          フリフリした衣装。そこそこのスタイル。まぁまぁ可愛い声、少しへたっぴな歌声。練習量が見えるようなダンス。 やっぱりアイドルはやめられない。 先週末、僕はアイドルのライブに行った。 朝起きた瞬間から心が昂ぶる。 シャワーではシャンプーを2回ボディーソープを3回しちゃうくらいには興奮していた。 推しの色である赤色の時計、赤色の靴、赤色の鞄。完璧だ…!これで推しも喜ぶはず…! 好きという感情と応援したいという感情。 貴重な心の隙間の大切なパーツを埋めてくれるような存在。 時

          アイドル幸福理論

          うるさい製氷機

          肌寒い部屋。 「ここは冷えるな…。」 ぼくは実家で目を覚ました。 無機質な渋谷の社宅とは違い飼育生物に囲まれている実家のぼくの部屋。 枕元には北米の蛇、身体から電気を発するなまず。足元には作成した骨格標本が多量のラベルデータとともに眠り机の上にはホルマリン漬けになっているイモリやカエルや… 一年を通して気温を一定にするためにクーラーを付け続けている部屋は人が眠るにはとても寒い。 今日は昼から兄貴と娘が遊びに来る。 血生臭い身体で姪っ子には会えない。 部屋を出てシャワーに

          うるさい製氷機

          恋をしたのは

          横たわる大きな大きな肉塊。全身からは血が吹き出し、その血に砂が付いていた。漂う強すぎる腐敗臭。僕は恋に落ちた。 忘れやしない一年半前のある日、国立科学博物館の哺乳類担当から電話があった。 「静岡県の掛川でクジラが打ち上がりました。ばうむくん、来れますか?」 大学の講義があったけれど、僕は行くと即答した。コウモリ調査、クマ駆除、鹿の妊娠調査、ネズミ調査、トガリネズミ調査、他にもどんな野外調査にでも誘われれば必ず参加していたので単位を落としまくっていたし、大学の成績は下から数え

          恋をしたのは

          裸の王様

          小学校に通う生徒だから小学生。 そう10年以上前のお話。 おじいちゃんは生まれた時からシワシワでお母さんは生まれた時からお母さんだと思って過ごしていた二分の一成人だったあの頃。 気づけば僕だってお酒やタバコや車の運転だってできる。そして今は東京でしがないサラリーマン。 「研究者になるんじゃなかったのかよ〜w」と当時の僕に笑われるんだろうな。そんな僕にどこから話せばいいかなんてわからないけれど、自分の夢以上に守りたいものなんて沢山できるんだ、仕方ない。 スマブラで最強

          裸の王様