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吸血鬼は鏡に映らない

「3.2.1で撮るよ〜!」一眼レフのミラーが上がりシャッターが下りる音が優しく響いた。

木曜日の朝。勿論、今日も仕事だ。憂鬱な気持ちと戦いながら布団を出てシャワーへと向かう。
髪を洗いながら週末の事をふと想う。
そうだ、浜松対戦会に行こう。
思い立ったらなんとやら。僕は参加者のぴこちゃんにLINEを飛ばした。
一緒に行く約束をし、主催のやつあたりさんにも一声かけ、空いていた持参枠に申請した。
その夜、Switchをお出かけリュックに入れ、寝袋を用意し、カメラのレンズを磨いて寝た。

金曜日の夜。仕事を定時で上がり、ぴこ宅へと向かった。
すぐ迎えるように今日はスーツをやめ、カジュアルな私服にしておいて正解だったと自分を褒める。
最寄駅でぴこちゃんと瀬名さんと合流し、のんびりとお酒を飲んだ。
静岡勢の昔話に花が咲き、お酒も進んだ。覚えているのは店員さんが日本酒を注ぐのを失敗してすごく可愛かった事。
あとは、質問に素直に答えられなかった事。この失敗を火曜日の夜でも引きずることになるのはまた別のお話。

土曜日の朝。僕は一番に起き、シャワーへと向かった。
着替えて髪を乾かしていたら二人も準備を終えていて、早速レンタカーへと向かった。
今日は渋滞していなくってスムーズで、途中のSAでワイワイ遊びながら浜松へと向かった。
僕の体幹が物凄く強かったのは割愛しておく。
沼津からは僕が運転した。初めてぴこちゃんを横に乗せ、浜松を僕が運転している。時が流れたのを感じた。

対戦会では初めましての人が8割ほど。
リュウケン使いがいたら嬉しいなとは思ったものの、それは叶わなかった。
対やつあたり氏はどの試合も熱くお互い凄くフレキシブルだった気がする。
スネークで崖の読み合いを嫌って上から帰るのを読まれJr.の上Bで詰まされたりとキャラ固有の読み合いをしっかり制していたやつさんに今回は軍配が上がった。
本当に悔しいので次は勝ちたい。
瀬名さんとは初めて戦った。
ロイメインで特に崖外が上手く、復帰に空前根元を被せられ何度もバーストされた。危険を察知して引くのが上手くて危険な読み合いに全く付き合ってくれなかったので本当に鼻が効くなぁと思った。
他、かなり印象に残っているのは初めましてのピカチュウ使いのユギリィさんとのフリーだ。
1時間タイマンでずっと戦った。
灼熱を読みピカの下アピで避けたり、ダウン練の判断だったり、聞きたいことを聞いて素直に受け止めて次の試合から修正していく能力にかなりビビった。

それ以外は持参した本を読んだりラノベの話をしたりゴロゴロしながらダベっていた。一定の時間になるとやつさんが井戸端会議から抜け出してマイクでアナウンス。主催やってるなぁ。本当に偉い。ありがたい、感謝しかない…。

片付けの時間になるとさいんちゃんがやって来た。本当は数戦だけでもフリーをして拳で語り合いたかったが本当に忙しそうな彼の手前、あまり何も言えなかった。彼が来るだけで場がポッと明るくなるし会ったのは一瞬だけのはずなのに強烈に残っている。

対戦会終了後、やつさんカーに乗り、2人で浜松からやつ宅までドライブ。
初日の瀬名さんの質問に素直に答えられなかったのを僕はきっと引きずっていて、素直に人に悩みを言ってみることにした。
「実はさ、今日のさ……」
やつさんはハンドル片手にうんうんとうなずき、解決策やこれからについて話してくれて、僕は凄く気分が軽くなった。
車内にゴリゴリのアニソンが流れていなかったらやつさんの事を好きになっていたので危ないところだった。

やつ宅に到着次第、夕飯の買い出しへと向かった。
夕飯はアヒージョ。
まぁ、要はしゃばしゃばな野菜炒めよ。
ブロッコリーや海老など食材を買った。
ドミノピザも頼み完全に優勝コース。
獺祭を買ってきてくれたので完全優勝だった。
獺祭は本当に好きな日本酒だったから静かにかなり嬉しかった。

夜も更け、まちこさん、ラッツさん、もじゃくんが来た。
これで計7人。
これだけ入ってお酒を飲んでワイワイしても余裕なやつ宅のキャパは無限だ。

もじゃくんは相変わらず変わりがなくって凄く嬉しかったし可愛かった。優しくって可愛いけどなんとなく恋愛対象にならない系男子って本当にいるんだなぁと一人でニヤニヤしていたのはここだけの秘密。

ラッツさんは安定。一緒にいて会話しなくても気まずさが無いスマブラーNo. 1。というか会話しなくても何となくお互い何考えてるかある程度わかってる気がする。静岡に来て二人で会話してると何を話してても結局、やっぱ数年後静岡でシェアハウスするか〜にオチが来てる気がするけど本当にやりたいんだよな。

まちこさんは大酒豪のような飲みっぷり。
ガブガブと飲みすぐに寝た。
さすがピチュー使いだ…

眠ったまちこさんの写真を撮ろうとしたらみんなが集まってきて、気づくとやつ宅記念写真の構図に…
こういう時の団結力が好きだ。
「3.2.1で撮るよ〜!」お決まりの声をかけ、水準器や構図を確認し、ボタンを押した。

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