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乾いた冬の終わり

ばうむって俺と出逢わなかったらどうなってたんだろうね?ラッツさんは笑いながら呟いた。

土曜日、ぴこ宅にお邪魔した。
ガストでご飯を食べて、明日楽しみだねーなんて話しながら。
当たり前の食事が当たり前な事に改めて名前は付けない。

日曜日、やつ宅へ向かった。
途中でABE’sに寄ってラーメンを食べた。
背脂煮干しラーメンを食べながら一人感動する僕を横目に呟いた一言が刺さった。
「ばうむって俺と出逢わなかったらどうなってたんだろうね。」
確かに。そしたらラーメンは知らなかった。
俺はラッツさんに会うまで夕飯は卵かけご飯かお好み焼きか焼きそばしか食べていなかった。
ようは安く腹を満たせるもので、食べ物なんかに興味が全くなかった。多分、当時は味なんて感じなかったから少しでも安い方を選んでいたんだと思う。
それは、夜になるごとにドアノブとネクタイばかり見つめていたからかも知れない。
ラーメンを知ったのはラッツさんに出逢ったから。
スマブラで友だちを作れる事や、作った友だちが友だちを連れてくる事、もっと大切な人や経験を連れてくる事も。そんな未来も全部俺はラッツカーで学んだ。
腹と心を満たし、高速道路でやつ宅へ向かう。その時、我々の関係に名前を付け宣言した。どうでもいいプライドやポイントは生きる上に必要じゃないね。
本当に必要なのは……多分あの場にいた4人だけがわかってる。

そう、シートベルト。
違うか。


その後、やつ宅に着いて、僕はスマ4をやって、お寿司を買いに行ってくれる人、料理の準備をしてくれる人。
自由にする人と、それを許す人がいる空間がやつあたり宅。素晴らしい。

そんな僕はかえるピカに負けて熱くなって再戦を申し込む程度には自由に遊んでいた。

カメラで記念撮影する提案をした。
皆んな時間を作ってくれて、いつものソファーに集まった。
リモート撮影ならミラーレス機のように撮影できる。
鏡に映らない吸血鬼だってさすがのミラーレスには勝てない。

お寿司にアヒージョ、たっぷり染みた茹で卵を片手に日本酒を飲んだ。
飲む?と聞かれたお酒は断れない。それが美人さんなら尚更。。。なんて言い訳をしながら普段のストレスを溶かすためにガブガブと飲んで、気づいたらカラオケにいた。
覚えてるのはぴこちゃんのフードでラグビーをしたことくらい。
10人のカラオケ部屋。さいんちゃんとマッキーや米津とかみんな知ってる曲歌いまくって、気づいたら寝てた。
ラッツさんの看病を受けながら部屋を出ても首の軽さに気づかないくらいにはやっぱり酔っていて、まちこの首にあった70Dに浮気がバレた時みたいな罪悪感を持ったのはカメラを本当に愛しているから。

やつ宅に戻り次第、即寝た。
2時間で起きてシャワーを浴びて完全復活。
何ってそのあと残るまで俺は飲めないからすぐ潰れてすぐ復活するゾンビタイプ。

皆んなそれぞれ人生に不安があって、スマブラをしている時間で細くでも繋がっているのかもって思った。
そんな中でも僕の不安や悩みをわかってくれたり、似ているって思ってくれる人がいたから、話を聞いているのはかなり面白かった。

あとはもじゃくんのコンボ開拓した。
途中、まじで舐めてやろうと思ったけど今回はやめておいた。
次は奥歯で噛みちぎってやろうかと思ってる。

月曜日、掛川花鳥園に行った。
お昼はさわやかを食べたかったけど時間がなかったからコンビニで済ました。
ラッツさんには昨日はありがとう、さいんちゃんとかえるくんに(本当にささやかだけどw)気持ちだけ渡してイートイン脱税した。
いや、購入する時は持ち帰るつもりだったんです。

花と鳥の施設名に詐称は無くって、素敵なお花と植物と、鳥と鳥と鳥。
やっ鶏ます。
特にペンギンや水上の花、オニオオハシにハシビロコウ。
僕は昔、ここに来た時と同じジャケットを着ると密かに決めていて、これも決めていたクロツラヘラサギに餌を一人であげた。
この場面を瀬名さんが写真を撮ってくれていて、帰ってこの画像見て一人で泣いたのはまた別のお話。

エミューにびびっていたぴこちゃんは面白かったし、やつさんがエミューと仲良くなっていたのはもっと面白かった。
気づけば帰りの後部座席。
そんで気づけば最寄駅のレンタカー屋だった。
大好きなはなまるうどんに行きたかったのはきっと思い出の味だったから。

2人とお別れした後にラッツさんとミスドに寄った。
軽くコーヒーを一杯だけ。
なんて思ってたのに終電まで話すと思わなかった。
思わなかったし、普段思ってることを赤裸々に言いすぎて、けど話しながらなんでかブレーキが効かなくてラッツさんに、は?って表情をされるかと思いきや全部聞いてくれて嬉しすぎて恋愛の悩み相談までしてしまって、途中自分で話してて泣きそうになってやっとブレーキがかかった。

あーあ、恋をしたのは。

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