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非住宅が木造化する事は喜ばしいが・・・

昨今は、昭和30年前後から始まった拡大造林で植林された針葉樹が伐期に入り、国産木材の利用拡大政策で自給率も上がり、原木価格もウッドショックを契機に高騰している状況でウッドチャンスと言う話も出ている。

今回は、少し視点を変えて非住宅を請け負うゼネコン等の総合建設会社の事を少し書こうと思います。

私も総合建設会社を経営している事もあり、私の目から見るとこれで良いのか?という場面に遭遇したりします。

しかし、こうなる事も解る気がします。

殆どの建設会社が今まで木材を構造に使った事が無い会社なので、木材の事は施工する会社に材料込みで施工してもらう体制

日本の殆どの建設会社は発注を木工事を行う業者に材工で依頼

こうなると、非住宅の場合、建築工事費の三割から四割を木工業者が担う事になる、木工業者も様々で木造を良く知る業者なら無理なダンピングは避けるが、無知な造作しかやった事が無い木工業者が入ると木材価格も悲惨な価格になり、「もう二度と遣りたくない」と製材メーカーが言う場面にも出くわしたりする。

それでも量が量だけに皆が請け負うから、木造に無知な建設会社や木工業者が受注する事が大にある。

此れから人口が減少する日本社会は、物が余り物価が上がらないであろうが、世界は人口が増え原材料不足に成る事は予想できる。

という事は、近い将来日本の木材は世界に輸出していく事になり国産の木材を日本で利用する事は無くなる、本当にそれで良いのか?

今、木材の重要が世界一のマーケットはアメリカ、そこの木材価格は、ツーバイ材の製材品の先物価格が240,000円/㎥、日本ではウッドショックで価格が高騰している現在でも、柱材で130,000円/㎥で日本のマーケットでは高いと言われ、無知な建設業者がメーカーや産地に価格を抑える様に。し向けている。

これは、製材メーカーや産地も日本のマーケットしか見ていないので問題でもある、原木は中国に流れ、中国はアメリカに製材品を売っている、この現状を知っているのか知らないのか、産地界隈では話題に成らない、

これを読んでも「そんな事あるか」と言う人も沢山いると思うが、何年か前から九州では盗伐されている現状をみると、木材は売れる資源だと思う。

これから、まだまだ、非住宅の木造住宅は多く建てられるで有ろうが、川上~川下までが世界の現実を認めて共に考え、長い年月を掛けて育てた日本の森林を買い支えて行く事を考えるべきではないだろうか?

もう使えば良いという時期は過ぎている、お互いが持続可能な社会を考えなければならない時期に来ているのではないだろうか。

宜しければ、サポートよろしくお願いします。 私達の田舎の自然を残す取組みに使わせて頂きます。