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「小さなスタートアップ」は、成功への近道です。

マネージャーは、常日頃から
・組織から戦略戦術をきちんと実践しているのか? 
・売上利益目標は達成できるのか?
と問われます。

しかし、戦略戦術が間違っていたなら実践を完璧に熟しても売上利益目標が達成できず、すべての努力が水疱と化してしまいます。

今日は、組織がもつ目指す姿と、戦略戦術の整合性をどのように一致させるかについてお話ししていきます。

1.目指す姿と戦略戦術のベクトルを一致させる方法


経営陣の中には、「顧客の貢献」は建前であり、「利益を出すこと」がもっとも大事なことだと平然と語る人もいます。

そういう人達に、「目指す姿と利益のベクトルの一致を云々。。。」と言ったところで「綺麗事を言うな!」で終わりです。

では、どうすれば良いのか?
それは、「顧客の貢献」と「利益創出」を両立できて、将来のビジョンを描ける「小さなスタートアップ」を提案し、進めることです。

何故なら、以下の条件であれば経営者は話しを聞いてくれるからです。
・小さなスタートアップは、利益は少なくても将来性を感じさせる。
・小さなスタートアップは、失敗の被害は小さくできます。
・小さなスタートアップは、正しい戦略戦術を立て直すことができます。

ここに『リーンスタートアップ』という書籍に参考になる事例がありましたのでご紹介します。

ザッポス(ZAPPOS)は世界最大のオンライン靴店である。

中略

ザッポスの創業者、ニック・スインマーンは、ここに行けばどんな靴でも買えるというオンラインのショッピングサイトがないのが残念だった。

中略

スイートマンは実験からスタートすることにした。

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近所の靴店に頼んで在庫品の写真を撮らせてもらった。撮った写真はウェブに掲載し、それを誰かがかってくれたらお店の売値で買うからと言って。

中略

このときの目的は、靴のオンラインショッピングにおいて優れた体験のニーズが十分に存在するか否かという問いに対して解答を得ることだった。

中略

靴を売るためには代金の回収や返品の処理、サポートの提供など、顧客とさまざまなやりとりをする必要がある。ここが市場調査と大きく違う点だ。
『リーン・スタートアップ』エリック・リース著 日経BPマーケティング


その結果、以下のことがすぐに分かったそうです。
・小規模な事業を実際に行って、解決すべき課題を明確にした。
・価格設定、返品、支払いにおいて、実際的な顧客の動きを学習した。
・顧客の予想外の行動を学習した。

しかしザッポスが知ろうとしたのは、「顧客のニーズ」ではなく「顧客の行動」です。そのためには小さく始めて、小さく失敗し、多くを現場から学習しようとしたのです。

その結果、総売上10億ドル超えの大企業に成長しました。

2.目指す姿と戦略戦術を一致させる難しさ

「小さなスタートアップ」は、起業の訓練でもあります。

What   何が起こって
Why    何故それが起こって(仮説)、どんな課題があるのか?(課題)
How    どうすれば課題解決できるのか?
Result どうなったのか?

の中から有益な失敗を見いだして、そこから戦略戦術を修正しながら成果あげることが重要です。

そのためには、沢山の小さな失敗を我慢強く、What~Resultを時系列に記録して観察し、プロセスを体系化しなければなりません。

体系化されたプロセスができれば、大きなプロジェクトに移植し成長へと繋げます。

しかも、このプロセスは起業家としてのスキルアップにも繋がります。
一度チャレンジしてみませんか?


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