見出し画像

【前編】かるめりと行く河口湖

先日、友人のかるめりと山梨県は富士河口湖町に行ってきた。

なぜ河口湖?

普段福井にいる私がなぜ河口湖なのか。それは前日まで東京で用事があり、関東圏で行けそうな温泉地というのが理由の一つである。

それに加えて、かるめりがあまりみたことがないという「富士山」が見れるというのも大きなポイントだった。河口湖周辺からは、富士山が非常にきれいに見える。(もちろん天気が良ければの話であるが)

加えて、東京からのアクセスの良さも挙げられる。今回は新宿から利用したのだが、バスタ新宿から片道2hほどで到着した。お金の面でも往復3,000円ほどに収まるのでお財布にも優しい。羽田空港直行便というものあるなど、河口湖へのアクセスは非常に充実していそうだ。

あとこれは偶然ですが

※ゆるキャン△に影響されたわけではないです

旅のスタートは新宿から

先ほども述べたように、今回は新宿(バスタ新宿)から河口湖へ向かうバスを使用した。

バスは12:45発。チェックアウトは10時だったので時間がある。そんなときにこんなものをみつけた。

そう、aikoさんである。新宿のYUNICAビジョンで、最新ライブDVD/BDの「My 2 Decades」の映像が一部流れるというのだ。

これは行きたい、いや行かなければいけないと思った。新宿でaiko、見ないわけないはいかない。と言う訳で、かるめりが来るよりも早く一人新宿入りし、aikoを見るなどした。

アンドロメダで始まり、ハナガサイタで終わる。エモだった。朝一発目(10:00スタート)だったせいか、これを見ている人はあまりになかった。信号待ちで見ている(おそらくファンでない)人に、「aikoはいいぞ」と言って回りたいぐらいだった。そのくらいaikoのライブはおすすめ。

かるめりと合流

そんなことをしていると、かるめりから新宿に到着したという知らせが入った。

新宿駅、人間には早すぎるほど複雑化している。駅の中に入ると、東西南北もわからないし、何より人が多すぎるので思考していると人間とぶつかりそうになる。あぶない。

新宿駅南口で合流とのことだったが、南口に人間がいすぎるため待ち合わせには向いてないなと思った。しかしこのご時世、スマホで写真を送ればだいたい合流できるのですごい。昔の人はどのようにして待ち合わせをしていたのだろう…

あまりにもバタバタすぎるスタート

お昼ご飯を食べようと某ファミレスに入る。店内は休日とだけあって非常に混雑していた。

このお客さんの数に対して、明らかに店員さんが足りていないようだった。片付けをしながら新規のお客さんを誘導、オーダーも受けなければならず、様々なところに影響が出ているようだった。

我々も例外ではなく、料理が出てくるのが異常に遅かった。途中から「これそろそろやばくない?」となっており、料理が出てきてからは「楽しむ」というよりはとにかく早く食べるという感じで大変だった。

お店を出た時点で発車まで残り15分ほど。これはマズい。今年一焦った乗車だった。結局発車の3分前程に到着し、二人して息を切らしながらバスにのることとなった。スタートからいきなり不安である。

休日ということもあってまあまあの込み具合。最後列を確保できたのは最高という感じ。後ろに倒し放題だった。

行きは混むこともなく、順調に河口湖へと向けて進んでいた。途中、初めて見るリニアモーターカーの試験場に興奮したり、富士急ハイランドには絶対行かないの気持ちになるなどした。

河口湖駅到着

河口湖駅に到着した。最初の感想としては、とにかく寒い。都内は毎日のようにポカポカしていたのに、河口湖駅は本当に寒かった。

そしてやはり富士山効果だろうか。外国人観光客が多いという印象だった。最近はよく中国の方を見かける事が多いが、ここは色んな国から来ているという印象だった。みなさんなかなかチョイスが渋いですね。

とりあえず宿に

荷物もたくさんあったので、宿へ移動することにした。

今回利用したのは、「湖楽おんやど富士吟景」だ。

こちらについてはまた別記事にしようと思う。

河口湖オルゴールの森美術館へ

さて、まだ15時頃だったのでどこかへ行こうとなった。

前から計画自体はしていたので、今回はこの「河口湖オルゴールの森美術館」へ行くことにした。

100年前の自動演奏機や、ジュークボックスの先祖と言われているディスクオルゴール、巨大なダンスオルガンなどがある施設だ。公式サイトにも

急ぎ足で90分、じっくり回れば1日

と書いてあるように、非常に見応えのある施設だ。

移動には、河口湖周遊バスを利用した。

二日間乗り放題で、1500円。観光する人であれば、それなりにオトクそうなパスである。路線にもよるが、河口湖の周りを周遊しているバスであれば日中は15分に1本出ているので、それなりに便利であった。

先ほどのオルゴールなどの他にも、中には庭園などもあるので季節ごとに様々な花を楽しむことができる。時期が時期なので今回は特になかったが、他の温かい季節に来るとなお楽しめるだろう。

建物もそれっぽい。天気があまり良くなかったが、場内には自由に使用できる傘が置かれており、大変役に立った。

コンサートホールからスタート

まずは、コンサートホールへ。

中がとても素敵。

シャボン玉で遊ぶ小熊。いわゆるオートマタというやつである。

この建物、あらゆるところに熊がいた。かわいい。

椅子に熊が座っていた。この椅子、おしゃれだよね。

2階には素敵な衣装が展示されていた。これを見たかるめりはクソコラを作って遊んでいた。

そういうとこやぞ。

なんだろう、すごめの衣装がずらずらおかれていた。こういうときに感想を適切に伝えられないあたり、語彙力のなさを感じる。どうもオペラ服みたいなもののレンタルもやっているっぽい。

ヘレンキムゼー城オートマタ

同じく2階に、めちゃくちゃスケールの大きなオートマタが展示されていた。

ドイツ南部バイエルン州にある「ヘレンキムゼー城」のオートマタ。ルートヴィッヒ二世が立てたお城だそう。

中の作り込みもすごい。細かすぎる。これが動くんですからね。

残念ながら動いているところは見れなかったが、とても素敵なオートマタでした。

一度ダンスオルガンを聞きにオルガンホールへ

コンサートホールで開催されるショーが時間的になかったので、オルガンホールへ移動。ここには全長20mにもなる大きなダンスオルガンが設置されている。

入って思わず「すごい…」という感想が漏れた。数値で20mありますよと言われてもピンとこないが、入ってみるとそのスケールに圧倒された。

ソファーやテーブルに人々が座っていく。我々は、会場最前を確保した。いつでもコンサート会場最前というものはいいもんである。

動画はYouTubeから引用した。このように、非常に大きな音を鳴らしながら曲が進んでいく。

このダンスオルガン、1920年製らしい。およそ100年前に、この規模のオルガンがあるというのが正直信じられないが、同時にこれが100年前にあったということに興奮した。いつの時代も技術者というのはすごい。

動画にも写っているが、小さなオートマタたちは飾りではなくちゃんと楽器を演奏している。

太鼓を鳴らしているものや、ベルを鳴らしているものもいる。この細かい作り込みにも感動した。

もちろん音は素晴らしい。迫力もある。60曲ほどのライブラリがあるらしい。それに加えて、外観に非常に凝っているところに素晴らしさを覚えた。(それはもちろんお金があるからではあるものの、工芸品としてのスバラ指しさがあるなと感じた)

楽曲はどのように変更しているのか?

我々には、最初から気になっていたことがあった。それはどのようにして楽曲を切り替えているのかである。

今であれば再生する電子データを切り替えてしまえばいいが、この時代はどのようにして楽曲を切り替えていたのか。それが気になって仕方なかったのだ。

お客さんがだいたい出ていったあとに、スタッフの人に質問をしてみた。すると、我々を連れて非常に丁寧な解説をしてくださった。

結論としては、この紙のテープを読み込みながら再生しているということだった。これを見たときに私はあることを思った。「これはパンチカードでは…?」と。

CSを少しかじっている身なので、昔このような形でプログラミングをしていたということは知っていた。

穴が空いたところに爪が引っかかり、金属の板を鳴らすという仕組みになっていたらしい。なるほどなあとなった。

スタッフの方が、「こういう質問はたまにあって、特に光学系や情報系の学生さんが聞いてくださることがあるんですよ」という話をしていた。ドンピシャであった。こういう仕組みをこの距離で見せてもらえる施設はあまりないとおもうし、それが実際に動いているとなるとレアだと思うので、ぜひ行った際には声をかけて見せてもらってほしい。

一旦休憩

疲れてきたので、一旦休憩することにした。この施設にはレストラン&カフェが備わっている。確かにこれがあれば1日楽しめそうである。

もう夕方だったので、カフェで飲み物でも飲んでゆっくりすることにした。

迷った挙げ句、山梨に来たんだしぶどうジュースでしょという発想でぶどうジュースをオーダー。想像の2倍ぐらい濃いぶどうジュースだった。

目の前の人はMBPを広げていた。やばい人だ。

他にもいろいろ美味しそうなものがあったが今回は断念

コンサートを見にメインホールへ

もうすぐラストのコンサートが始まるとのことで、メインホールへと戻った。

ここはオルゴールではなく、自動演奏機が置かれている。ところで、オルゴールって英語ではなく、日本で生まれた言葉らしい。海外では日本で言うオルゴールをmusic boxというとのこと。初めて知った。

こちらの演奏機についても仕組みが知りたかったので、演奏後にスタッフの人に話を聞いた。壇上に上がって近くで見せていただいた。

フォノリスト ヴィオリナ

まずはこの演奏機。フォノリスト ヴィオリナ -モデルB-(ヴァイオリン自動演奏機)というものだ。ドイツで1907年に誕生したこのマシン、なんと完成まで250年もの歳月がかかっているらしい。それもそのはず、バイオリンを自動で演奏しようという試みなため、非常に時間がかかったのだと思われる。

演奏の仕組みがなかなか面白くて、演奏中縦に取り付けられたバイオリンがずっとぐるぐる回り続けている。

バイオリンには4つの弦があるので、1本ずつ制御するためにバイオリンが4本取り付けられている。

そしてバイオリンを前後に引き出し、弦に当てる当てないを制御することによって音を鳴らしているというのだ。とんでも技術である。

制御はこちらも紙テープで行っている。このマシンは空気圧で制御しているので、穴が空いているところは空気圧の変動が発生し、それによって音を鳴らしているらしい。また、この紙テープは穴の組み合わせによって制御をすることが可能になっている。感動しっぱなしだった。

フィルハーモニック オーケストリオン

全体像を取り忘れた。画像で言うところの真ん中にある大きなものである。

こちらは1912年に製造された自動オーケストラ演奏機。これはもともとタイタニックに搭載される予定だったマシンらしい。しかし出港には間に合わず、結果搭載されることはなかったマシンだ。搭載されていたら今は見れなかったかもしれない。

外側にはパイプオルガンのようなものがついている。これはすべて飾りらしい。

話のなかで、違う文化が入り混じった(装飾)という話を聞いた。何と何かはメモするのを忘れてしまった。この上部にある飾りと、本体下部にあるデザイは別の文化のものらしく、それぞれが入り混じって作られたという話を聞いた。

ソロ オーケストリオン スタイルH

そして最後にこの演奏機。

画像一番右端である。1913年に作られた、アメリカ シーバーグ製のものだ。当時は大衆酒場などに置かれ、コインを入れることによって動作するタイプの自動演奏機だったようである。

中はすごいことになっている。

「楽器の欲張りセットじゃん」という本当に中身のない感想を言ってしまったことを今後悔している。

気づいた人もいるかも知れないが、これ実はジュークボックスの先祖にあたるものである。Seeburg社も自動演奏機から撤退したあとはジュークボックスの製造をしていたようである。

そんな話をしていたら閉館時間になっていたので退散。

非常に充実した時間だった。

河口湖周辺の店、閉まるの早すぎる問題

さて、もう遅いので夕飯を食べようと思い駅前へ戻る。駅前でほうとうを食べるためだ。

これは調べてなかった私の責任なのだが、なんとお店が19時でしまってしまうのである…。絶望。

そこで駅から少し遠いが、小作に行くことにした。

甲府ほうとう 小作

というわけで駅から少し離れるが、小作へ。

こちらは遅くまでやっているので安心。店内はお客さんでいっぱいだった。

思ったより店内が広かった。おみやげコーナーがすごい充実していて、ここでお土産買ってもいいだろというレベルだった。

今回頼んだのは豚肉いりのほうとう。これが美味しい。外が寒かっただけに、暖かさが身に染みる。ただとにかく量が多いので、女性だと一人一つは厳しいかもしれない。

そして馬肉。このソースの正確性はわからないが、山での荷物運搬に馬が使われていたため、馬肉を食べる文化ができたとかどうとか。

馬刺しにはうるさいかるめりの感想は

ウケる。

お腹いっぱいになった。苦しいぐらいには。ただ今回絶対ほうとうを食べるという強い気持ちできたので、とりあえず達成できたのは良かった。そして問題は帰りである。

タクシー見つからない問題

遠いので宿までタクシー使おうと思ったがタクシーがいない。JapanTaxiのアプリを使って呼んでみても「この近辺にはタクシーはいませんでした」という表示が。

寒空の下、我々は駅まで15分ほどのウォーキングをするはめになった。なんで旅行に来てこんなことしてるんだ?と文句を二人で言い続けながら歩いた。本当に寒かった。何だったんだろう。

これで駅でタクシーがいなかったら、怒りそのままに駅から新宿へ帰ってしまいそうだった。が、幸運にも1台空車のタクシーがいたので無事に宿へ生還。あまりにも大変な思いをしたほうとうだった。

温泉はいいぞ

かるめりがキレ気味に「くまさん早く温泉いくぞ💢💢💢」とずっと言っていて怖い。というわけで温泉に行った。

夜なので何も見えない、加えて視力も悪いので何もわからなかったが、たくさん歩いたあとの露天風呂は最高に気持ちよかった。あの寒さと温泉の暖かさのギャップがたまらない。マッチポンプマッチポンプ。しまりんを思い出した。

しまりん「寒い日にわざわざ出かけて凍えといて温泉で温まる…マッチポンプマッチポンプ」

湯上がりにはご当地ビールを決めてしまった。

このビール、大変飲みやすかった。今度行った際にはお土産として持って帰りたい。このビールを飲みながら「えんどろ~!」と「ゆるキャン△」を見るというなんともオタクなムーブをし、疲れの限界だった我々は早々にベッドに入ったのだった。

その後は完全に修学旅行の夜という感じだった。や、眠すぎて何も記憶に残ってないけどね。

これはかるめりにハメられたものです。

後編では、翌日に行ったロープウェイや死にそうになりながら歩いた氷穴のお話が出てきますよ!