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「ベイトマンニュース」とりあえずやってみよう。①

私はもともと「変化」を好まない人間なんですよ。小心者で緊張しいで、失敗を恐れるタイプの私は、とにかく自分が心地のいい環境で、心地のいい人の輪の中で、自信をもってできることをこなしていきたいと常々思っているんです。
子供のころからなんでも器用にこなす、優等生タイプやった私は、大きな壁や障害にぶち当たることもなく、特別に落ち込んだり悩んだりすることもなく成長し、看護師になりました。看護師になってからも経験を重ねて自信をつけ、なんの疑問も不安もない、普通の成人になりました。私の人生はこのまま看護師として、あたりまえのように進んでいくのだろうと思っていたのに、その大きな変化は突然やってきたのでした。

30歳の時、日本が大好きなイギリス人の夫と出会い、結婚してイギリスで暮らすことになったんです。ここで私は生まれて初めて、ほんまの自分自身がどれだけ弱かったのか、ということを思い知らされることになりました。言葉が通じない。右も左もわからない。仕事もない。友達もいない。そんな毎日の中で私は必要以上に緊張し、臆病になり、自信を失いました。失敗することを恐れ、人と関わることを避け続けました。ほんまに自分自身が、こんなにも人として未熟であかんたれやったとは、日本で自信にあふれた生活を送っていた時には、全く気付いていませんでしたね。ほんまあの頃は、買い物に行くのも、何をするにも緊張していたし、怖かったです。

そんな中、私は子供を産み、育て、イギリスの病院で働き始めました。毎日が緊張で大変やったけど、そんな中で私は自分自身を探し続けていました。小心者で怖がり。緊張しぃ。だけど正直でウソが嫌い。真面目で頑張り屋で、正義感が強い。融通がきかない。そして親切。あかん所もたくさんあるけど、いい所も同じくらいたくさんある。和風のもの、木やガラスでできたもの、古いものが好きで、細々したものは見るのも作るのも大好き。そんな風に自分が何者か、何が好きで何が嫌いなのか、こんな風に生きたくて、こんな風には生きたくないのか。そんなことを孤独なイギリス生活の中で考え続けてきました。日本にいる両親に毎週自分の生活のニュースを書いて送っていたこともよかったですね。自分が何を思っているのか、考えているのかを客観的にみれたと思います。

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