「ベイトマンニュース」見る視点が違うと結果が違ってくる。
私の仕事の一つに、レントゲンが必要な入院患者さんを病棟からレントゲン室に移送するアレンジをする、という事があります。
私が実際に病棟に患者さんを迎えに行くわけではなくて、ポーターさん(患者さん移送専門の人)のアレンジをするんです。
ポーターさんの人手が足りている時には、患者さんの移送はアレンジ通りにスムーズに、上手いこといくんですが、ポーターさんたちが忙しくなってくると、アレンジ通りにいかなくなり、どんどんと患者さんたちの移送に遅れが出てくるんですね。
その日もポーターさんたちが忙しくなり、患者さんたちの移送に遅れが出てきました。
私が病棟まで患者さんを迎えに行こうか?と提案すると、私の同僚は、「ちょっと待って。ポーターたちはちょっとでも忙しくなると、私たちの手助けをアテにして、自分たちの仕事をしなくなるのよ。私たちが手伝うことは簡単だけど、それではいつまでたってもこの問題は解決しないわ。」と言います。まぁ、確かに。それも一つの大切なポイントよな。
でもそれでは患者さんのレントゲンが撮れなくなり、ポーターさんたちはイライラし、待つ私たちもイライラするだけで、結局は何も解決しないことになります。
その時のチームリーダーの対応はこうでした。「ポーターのシステムや態度に問題はあるかもしれない。でも患者さんを一番に考えた時、今私たちがするべきことは、自分たちで患者さんの移送をすることだと思うわ。でないと患者さんは今日中にレントゲンが受けられないことになるから。」と。
いやぁ、まさにその通り。完璧に正論です。
面白いですねぇ。同じ問題でも、見る視点が違うと、その対応も結果も全然違ってくるんですね。
私の同僚は「働く側(自分たち)の視点」。そしてチームリーダーは「患者さんファーストの視点」です。
やはりあの時点では、私たちは「患者さんファーストの視点」で動くことで、物事が一番スムーズに進んだと思います。
もしもあの時、私たちが動かずにポーターさんがくるのを待ち続けていたら、待っている私たちはイライラし、ポーターさんたちもイライラして疲れ、患者さんたちはレントゲンを受けられなかったかもしれません。それによって治療が遅れ、退院が遅れ、結果いろんなことに影響すると思います。
ポーターさんの問題は、状況が落ち着いた時点で話し合えばいいこと。
チームとして視点をどこに持つか、というのは物事をスムーズに、正しい方向に進める大切なポイントやと思います。自分の事だけを考える狭い枠から飛び出して、大きな視点で、俯瞰で物事を見るクセをつけることで、いろんな事がうまく行くんやなぁと思います。
今日は大変興味深いことを学びました。
追伸。
我が家のキッチンの窓からは、夜明けと共に富士山のような美しい姿が真正面に現れるんです。その姿に毎朝とてもありがたい気持ちになって、思わず手を合わせているんですが、実はその富士山(もどき)、昼間の明るい時や、2階の窓から見ると、富士山ではなく(あたりまえや!)、それは近所の家の屋根なんですよ。笑。
それをわかっていても、やはり翌朝キッチンの窓から見える富士山(もどき)の美しい姿に、思わず手を合わせてしまいます。笑。
やはり見る視点が違うと見え方が違い、屋根ですらありがた〜い気持ちで見れるようになるんですね。って、今回のブログの主旨とはちょい違うかな。笑。