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【読書感想】バナナの魅力を100文字で伝えてください
どうも、地方公務員のばたやんです。
今回は月末ですので、月1冊読了チャレンジの読書感想となります。
🔷バナナの魅力を100文字で伝えてください
著者:柿内 尚文
かんき出版
🔷本書を読もうと思ったきっかけ
私は公務員という職業柄、誰かに何かを”伝える”機会がたくさんあります。
住民の方に説明するとき、上司に報告や相談をするとき、あらゆるシーンで伝えるということに直面します。
説明は誤解を与えぬように過不足なく話さなくてはなりませんので独特の緊張感があり、うまくいくこともあれば、なかなか理解されなくて苦心することもありました、その度にどのように伝えればよかったのか、言い方が悪かったのか、あれこれ考えることばかりでした。
そんな中本書を見つけて、読んでみようとおもい課題図書にしました。
🔷本書の感想
本書を読んで、私は根本的に誤解していたということに気づきました。
「伝わる」は相手主体
「伝える」は自分主体
そう、本書を読むまでは「伝える」ことに注目していて、矢印が自分にしか向いていなかったんですね、本書では「伝わる」ために必要なことは何なのかということを学ぶことができました。
○伝わることの大切さ
人は、正しいかどうかではなく「伝わったこと」で判断する
窓口業務で制度説明をするシーンでも、同じように説明しても納得される方もいればなかなか理解されない方もいらっしゃいます、つまり伝わっていないから判断ができていない、だから理解できないのですね。
人は基本的に話をあまり覚えていない
「エビングハウスの忘却曲線」をご存じでしょうか?
人が何かを記憶したとき時間がたてばたつほど忘れる割合が高くなるというものです、人は基本的に忘れゆくものというスタンスで接していくことで、伝わったか適宜確認したり、接触頻度を増やして伝わったことを思い出してもらうことが必要となるでしょう。
○伝わるしくみ
本書では「伝わる」は7階建て構造だと説明しています。
何かを身に着けるには、まず構造を知り全体像や本質を理解する、そして技術を習得して実践という手順が大切だと書いています。
1階:ゴール設定
その話は何のためにするのか?
この会話の終わりはどこなのかを意識しよう
2階:納得感
納得感がないと伝わったことにはならない
3階:相手ベース
言うだけでは伝わらない
伝わる=相手が理解する、腑に落ちる、納得する
4階:見える化
五感を意識しながら相手の頭の中に「見える化」させる
5階:聞く力
相手の話をとにかくよく聞いて相手に「返報性の法則」を適用する
6階:親近感
親近感をわかす4つのコツ
共通点を見つける
相手に興味を示す
自分のダメをさらけだす
笑顔
7階:信頼感
信頼感を構成する7つの要素
.誠実さ・素直さ
スキル・能力
結果・成果
接触頻度
モラル
関心
意義・価値・動機
〇「伝わる」技術
本書では16個の伝わる技術が紹介されています、さすがに一つ一つ説明していくとこのnoteが何千文字となってしまうので、私が読んでいて特にピンときた技術を3つ紹介します。
①脳内チューニングの法則
脳内チューニングとは、お互いの脳の中にあるゴールとイメージを共有する作業のこと
ポイントは3つ
1.相手とのゴールを共有する
2.「質問」でチューニングする
3.お互いの頭の中を見える化させながら進めていく
私が本書と出会う前に悩んでいたことにクリティカルに効いてくるのはこの法則かと感じました。
というのも、「伝えなければ」という想いだけが先走ってしまい、何の話なのか、相手を置いてけぼりにしていないかといったところに意識が向いていなかったんです、そのことによって伝わらない状態に陥ってしまっていました。
脳内チューニングを用いながら会話を進めようとすると必ず相手に矢印が向きます、そうするとおのずと相手の頭の中のイメージを想像することになり、それを確認しながら自分の頭の中にあるイメージに使づいてきてもらうようにお話していきます。
脳内チューニングをするときはノートやホワイトボードに書きながら見える化をしていくとより効果的です。
②ネーミングの法則
「名前をつける」とスペシャルなものに
名前をつけることで「より認識できるようになる」「愛着がわく」「特別感をだす」など様々な効果が期待できます。
会議や出張の名前をキャッチーなものにするとちょっとだけワクワクしますよね。
例えば自分のスケジューラに「道路整備計画策定委員会」を「道路きれいにしちゃおう委員会」に変えて予定を入れるとか。
手帳にはネーミングした予定を書くと、その時間の価値が高まります。
手帳大好きマンの私には、特に刺さりました。
その予定に向かう心もちをネーミング一つで変えられるならかなりポジティブでいられそうですよね。
③3つのグッドの法則
人の興味・関心が高まる3要素、それが「自分グッド」「あなたグッド」「社会グッド」
近江商人の「三方よし」の考え方が3つのグッドにつながります。
何かを説明するときに、この3つのグッドを交えながら話すと聞き手の興味・関心を高めることができます。
本書はこのほかにもケース別「伝えるのが面倒な人」への対応策や「伝わる」人が実践していることについても書かれています、伝えることについて悩んでいる方や伝わる技術から新しいヒントを得たい方は読んでみてください。
🔷タイトル回収
バナナの魅力を100字で伝えてください
このタイトルには本書で書かれている伝わる技術がふんだんに使われています。
どうしてバナナなのか?どうして100字なのか?なぜ伝えてくださいというお願いの言い方なのか?
これを意識しながら読んでいくとより理解度が深まります。
本書のはじめと終わりにこの本のおすすめしたい使い方が書かれているのでそちらも実践して伝わる技術を身に着けていただければと思います。
この記事の内容が誰かの力や気づきになれれば幸いです。
それでは、地方公務員のばたやんでした。