無職主婦。見た目よりも。
寝るときに欠かせない相棒ぬいぐるみ。
さらに抱きしめることで落ち着き眠りにつける。
力を入れすぎたのだろうか…
糸がほつれふわふわな綿が見えてしまっていた。
だが、放置していた。
なぜなら裁縫ができないからだ。
現在無職で社会から離れている時間が長いと「どうせ自分なんて何もできない」「自分には何も能力がない」とネガティブなことを考えてしまう。自己肯定感ってものがない。
「このままではいけない…」
重い腰を上げた。
小学校の家庭科授業で必要で購入した裁縫セットを取り出し、針に糸を通した。
「ぬいぐるみ ほつれ 縫い方」
"コの字とじ"
不器用なわたしは二箇所縫うのに30分以上かかった。
見てわかるようにガタガタ。
縫い始めと縫い終わりがあからさまに見える。
「やればできるじゃん!すごい!」
自分に甘いのがよくわかるが、小さなことでも出来ると自信がつく。これでいいんだ。
今日新しいことが一つできた。
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