マガジンのカバー画像

バスケの言い分 ウェブ保存版

52
MACPOWER誌にて2000年7月号から2004年12月号まで5年にわたって連載されたコラムを当時のままの文章で公開します。内容的には今読むとアレですが、まぁそれはそれとしてお… もっと読む
運営しているクリエイター

#panther

[#48] 名前はありませんが、実は私、こういうモノです

先月は、名前がないほうが都合のいいときもあるぞという話だった。名前がないという状態がもたらすメリットについて、いろいろ考えてみたのだ。今月は、名前がない世界でいかに個々を認識するかということについて、掘り下げてみたい。 先月の最後に話題にした、「名称未設定」というテキスト書類を例にとってみよう。たくさんの情報を、メモ的に書き留めておくのには非常に手軽な仕組みである。しかし、じゃあ数多くあるメモ的ファイルをどうやって区別するのか?という話から考えてみる。つきつめてみると、個性

[#41] Panther気に入ってます - たまには手放しで褒めてみましょうか

ついにPantherが発売になった。WWDCでプレビューを見て以来、本当に待ち遠しい日々が続いたが、これでようやくPantherの良さについて堂々と話せる日が来たわけだ。そのくらい自分では気に入っているバージョンアップである。 まず目に付くのは描画速度の速さだ。これまでのどのバージョンのMac OS Xよりも、いろいろな処理が高速化されている。これは普通に使ってみてすぐにわかるくらいだ。確かテキストのレンダリング速度がアップするということを言っていたので、それの効果が大きい

[#38] Pantherにお金を払う理由をもんもんと考えてみる

前回はPatherの基本的な特徴について述べた。そして、その多くが新技術に基づいているのではなく、Jaguarで登場した技術の上に成り立っているものであり、それならば、なぜ$129も出してアップグレードしなくてはならないのだろうか?という疑問を投げかけてみた。実はオレもよくわからない。答えは出ていないので、もんもんと考えていることを書いてみる。 正直なところ、$129のアップグレードは高いのではという印象がある。その理由の1つは、Jaguarへのアップグレードも同じ値段だっ

[#37] WWDC 2003を終えてPantherについて考えてみる

例年話題にしている、WWDC(Worldwide Developers Conference)の時期がやってきた。これは開発者にとって1年で最も大事なイベント。ひとつは今後のアッブルの技術の方向性を確認するため、またひとつには懐かしい仲間や、普段は名前しか知らない海外の開発者、アップルの開発チームと直接会って話ができるという貴重な機会である。次の1年間を頑張るための、エネルギー充電の場という意味もある。どんなに忙しくても、見逃すことのできないイベントなのだ。 今年のWWDC