見出し画像

幽霊が出ると噂のホテルに泊まってみた話

 無宗教な個人としては、ドキドキ感やわくわく感も無い私ではありますが、海外勤務でサンディエゴに赴任していた頃に、恐怖体験や心霊関係に興味津々の友人に誘われて、ガスランプ地区にある「ホートングランドホテル」の209号室(ここいらの部屋に幽霊が活発に動いているみたいらしく)に宿泊。
 こちらのホテル、西部時代から続く老舗でありますが、修復を繰り返して綺麗な状態を維持している「なかなか努力している」ホテルでして、お化けが見たいから泊まる事は「大変失礼なんじゃないか」と思うレベルでした。 
 フロントに着くと、受付の方が「Room 209? You might meet a ghost.」とお化けに会えるかも知れないよと、とても誇らしげに話され、エンターテインメント化されたホテルである事に気付く。
 客室はダブルベッドが用意されており、調度品はアンティークな物ばかりで、壊したら賠償額がどえらい事になるなと恐怖を感じました。一番の恐怖は、ダブルベッドに友人と(男同士)で寝る事に対する恐怖で、調度品の事や寝る事も含めて「酒は一切飲まない方が身のため」という、幽霊じゃない心配をすることになりました。
 夜も深まり、街もホテルも静寂に包まれた頃(時間は忘れましたが、深夜です)、壁伝いに「コツコツ」と周期的に音が鳴り、友人は「出たんじゃないか!」と興奮。誰かが叩くには、長時間(体感で1時間程)なこともあり、期待が膨らんできました。部屋の照明は消してありましたが、街の明かりは薄っすらあるので、漆黒の闇ではないものの、気分は上がりました。
 結果としては「音以外に何にも起こらなかった一夜」でしたが、雰囲気は確かにありました。その時の「音」が本当に幽霊の所業だとすれば「悪意無い奴」なんだと思います。何れにしても、ホテルのサービスはとても良く、料理も美味しかったので、一度は経験されても良いかと思います。
 人気のホテルですので、予約は難しいですがアメリカ気質を感じつつも、歴史も体験できるホテルですので、おススメします。
【注意】
 日本語は一切通じませんが、ゆっくり話せば理解してくれるホテルです。海外旅行のマナーとして、現地の言語を覚えて行くことが必要かと思います。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?