これから進む人生の道
エンターテイナーになる。
そう決めたのは今年の7月に病気を患ったことがきっかけだった。
病気の詳細を多くは書けないのだが、症状でいうと今までできた当たり前のことが当たり前にできなくなった。
どれくらい当たり前のことができなくなるのかというと、今まで10分でたどり着くことができた場所に30分以上かかるようになった。
それだけではない。
自分が目に見えていること以外のことは記憶喪失のように一瞬で忘れてしまう。
だから、部屋を片付けるのも一苦労だ。
いつも人に会うとき、この人は誰なのか思い出すところからはじまる。
すぐに思い出せるときもあれば、全くわからないまま話を進めることもある。
この症状を自覚した時、恐怖心が僕を襲った。
友達と過ごした時間も、大切な人と過ごした時間も、全て忘れてしまう恐怖だ。
幸いにも現状では、大切な記憶は思い出すことができる。
だけど、いつ症状が悪化して記憶を思い出せない状態になるのかわからない。
もしかしたら明日、全ての記憶が思い出せない状態になるかもしれない。
だから僕は、今を全力で生きることを誓った。
少し気持ちが落ち着いた時に、今自分ができることを整理した。
そして自分が人生をかけてやりたいことは何か、自分の奥底に眠る渇望を見つけにいった。
そこでたどり着いたのが「人を喜ばせたり、楽しませたりすること」だった。
もう少し具体的に言葉にすると「自分と関わる人が望む人生を過ごし、楽しんでもらえるように導くこと」だ。
これが僕のエンターテイメントの定義である。
そして、エンターテイメントにはもう一つ大きな力が宿っている。
それが、過去の出来事の意味を変えられる力だ。
身近なところでいうと成功者の
「辛かった過去は今の自分の行動次第で変えることができる。」
といった言葉だ。
極論「過去の発言や出来事の意味を変えられる」ということだ。
エンターテイナーはこの力を人を喜ばせたり楽しませたりするために使うのである。
だから僕はエンターテイナーになった。
自分の患った病気が病気でないことを証明するために。
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