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バスケットボールにおける足首の怪我:怪我率と危険因子


こんにちは。

今日は足首の怪我に関する論文紹介です。

この研究は、バスケットボールの選手における足首のけがの発生率とリスクファクターを調査することを目的としています。けがをした選手とけがをしなかった選手のグループにアンケート調査を行いました。

観察された10,393回のバスケットボール参加において、40件の足首のけがが記録されました。
発生率は1,000回の参加あたり3.85で、けがをした選手の約半数(45.9%)が1週間以上の競技を欠場し、最も一般的な発生機序は着地(45%)でした。
足首のけがをしたバスケットボール選手の半数以上(56.8%)が専門的な治療を受けていませんでした。
足首のけがのリスクファクターとして、次の3つが特定されました。
1つ目は、足首のけがの既往歴がある選手は足首のけがを負う可能性が約5倍高い(オッズ比(OR)4.94、95%信頼区間(CI)1.95〜12.48)。
2つ目は、かかとにエアセルのある靴を履いている選手は、エアセルのない靴を履いている選手よりも足首を負傷する可能性が4.3倍高い(OR 4.34、95%CI 1.51〜12.40)。
3つ目は、試合前にストレッチをしない選手は、ストレッチをする選手よりも足首を負傷する可能性が2.6倍高い(OR 2.62、95%CI 1.01〜6.34)ことが示されました。また、足首のテープ巻きは、足首のけがの既往歴がある選手において足首のけがのリスクを低下させる傾向があった(p = 0.06)。
バスケットボールにおける足首のけがの発生率は1,000回の参加あたり3.85であり、既往歴、靴の種類、ストレッチ不足、着地がリスクファクターとして特定されました。
これらの要因は、バスケットボールにおける足首のけが予防戦略の策定に考慮されるべきです。
自分は足首はサポート性のある靴を履いていたら明らかに捻挫の頻度が減りました。
足首の可動性をとるか、サポート性をとるか悩むところですね。。

【参考文献】
Ankle injuries in basketball: injury rate and risk factors
Graylene Dawn McKay, PA Goldie, Warren R Payne, BW Oakes
British journal of sports medicine 35 (2), 103-108, 2001

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