デジタルタトゥーバンザイ
この前、興味本位で自分の名前をXで調べてみたら、学生時代の部活動の写真が一枚だけヒットした。当時は広報かマネージャーだかが運営していた部活動のアカウントで、チームメイトと一緒に笑顔を見せている自分がガッツリ写っていた。在籍当時は高頻度でスケジュールや大会の結果を上げていたため、私が唯一出た大会の写真ももれなく上げられていたのだ。
発見した瞬間、心がギュッとなった。恥ずかしすぎる。一見すると普通の写真だが、自意識過剰なせいか自分の顔や髪型、ポーズがいちいちキツい。「あー痛すぎるぅ」とベッドで悶えてしまった。過去の写真や文章を懐かしめる人もいるが、私はどうしても恥ずかしさが勝ってしまう。多分他の人より自意識過剰でプライドが高いのだと思う。
恥ずかしすぎて深夜の街を全力ダッシュしたくなったが、せっかく気づけたのでこれを機にネットでも自分の名前を調べて関連するものを全て消してみることにした。Googleで自分の名前を調べる。すると5、6件自分に関連する写真や文章が出てきた。ほとんど大学生の時のもので、興味本位で作ったビジネス系SNSアカウントや授業関連の成果物がヒットした。
一般人の自分でもこんなに出てくるのか、驚きだ。というかSNS系アカウントは仕方ないとして、大学の成果物とかってそんな簡単に社会に出ていいものなのか?ヒットしたその成果物は一授業の感想的なもので卒論のように推敲されたものではない。単位をもらうためだけに書いた「やっつけの成果物」だ。人様に見せれるレベルではない。
ヒットしたもの全てに羞恥心を感じてすぐに全部消してやろうと削除を試みたが、結果、ビジネス系SNSアカウント以外はほとんど消すことができなかった。Xの投稿含め、大学の成果物などの自分が投稿していないものは消しようがなかったのだ。まあよく考えたら当たり前である。(投稿主に問い合わせて了承されたら消せるが、そこまでするのも恥ずかしくてなんかなー、となり一旦諦めた)
「自分にはデジタルタトゥーがある」という事実を知ってしまった。一般人の自分でもエゴサをすると何件かヒットして、それに羞恥心を感じる、それは基本的に消せない。となるとこれはデジタルタトゥーである。自分のことを調べる人なんていないことはわかっているが、「調べたら自分の痛い過去が出てくる」という事実が何よりきつい。これから一生デジタルタトゥーと向き合わなければいけない。考え方を変えるか投稿主にお願いして消してもらうしかなくす道はないのだ。
とすると、もうデジタルタトゥーバンザイくらい開き直っていくしかない。
そもそもやっている当時は将来デジタルタトゥーになると思ってやっていない。部活動の写真も大学の成果物も、その時自分らしく生きててたまたまその一部が形として残っただけのことなので、天気みたいに操りようのないものなのだ。
それにこれは少し極端だが、デジタルタトゥーを「恥ずかしい」と思ってしまうということは、その経験が「自分の人生に直接的には関係のないしょうもないこと」であったとも言い換えられる。私はしょうもないことこそ人生の醍醐味だと思っている。そう考えると、犯罪や迷惑行為関連は別としてただ恥ずかしいだけのデジタルタトゥーは「自分が人間らしく生きれている証」ともいえる。
それはもうバンザイである。
冷静に考えたら今だって将来黒歴史になるかもしれないことをやっている。好きな人にLINEで変な絡み方をしてフラれたりしてるし、このnoteも将来読み返して悶絶するくらい恥ずかしくなるかもしれない。
対策のしようもないしむしろ「生きてる証」となるなら、今を自分らしく生活していき、黒歴史ができたら「うわーデジタルタトゥーじゃーんバンザーイ」くらい軽く考えていきたい。
(それでも切り替えられなかったらいよいよ投稿主にアタックするしかない)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?