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現代アートによる景観形成やまちづくり(法政大学文学部地理学科)

この記事では、ベネッセアートサイト直島が学校や団体、企業の様々な目的やテーマに応じて実施した、2022年度の教育プログラムについてお伝えします。

プログラム概要

幅広いアートプロジェクトの体験や直島町役場職員へのヒアリングを実施し、地域の視点を多く得られるようにした。

■開催日時
2022年12月2日~3日
■参加者
生徒18名+教員1名
■対象
大学2~4年生
■問い合わせ日
2022年9月13日
■認知経路
ウェブ問い合わせ


スケジュール

■1日目

13:45 ベネッセハウスミュージアム(対話型鑑賞)
15:00 本村フィールドワーク
16:30 直島町役場職員ヒアリング
17:00 終了

■2日目 

9:00  直島コメづくりプロジェクト体験
10:30 宮浦ギャラリー六区
11:30 昼食、自由時間
15:00 ラップアップ
16:30 終了

特徴

プログラムの特徴

・地域の視点を多く得られるよう、幅広いアートプロジェクトの体験と、直島町役場職員へのヒアリングを組み込んだ。特に宮浦ギャラリー六区の資料を熱心にみる学生が多かった。

参加者の反応

・住民の意識、景観を壊さないようにする意志が浸透している。

・直島の現代アートは自然と異質なもののイメージがあったが実際見てみると景色に溶けこんでいることに気づいた。

・当たり前の日常はあまり注目されないが、アートにすることで他の人が美しさや大切さを認識できる。

・現代アートが手法であることで、正解はない、価値観を受け入れてくれる素養がある。

・完成されたものを鑑賞するのがアートと思っていたが、鑑賞する側によって完成されるアートが印象的だった。

・町民が楽しそうに誇りをもってアートを説明する姿から、地元への誇りを感じた。

・都内の美術館ではホワイトキューブの部屋にたくさん作品があって人も混雑しているが、広い空間でアートがあって、自然の豊かさと調和しているところが直島での手法としてマッチしていた。

企画担当者からの評価

■満足度

5/5

■再利用意向

5/5

・担当の方々のプログラム作成と現地での実施に対する真摯な仕事ぶりは素晴らしいと思いました。また、自由時間を設けていただき、地域の人々とも交流できました。これも、学生達にはとても勉強になったようです。

・大学教員は専門的である分、視野が狭くなりがちです。より広い視野でプログラムが組めると、予想もしなかった教育効果が生まれることがわかりました。是非、今後もお願いしたいと思います。

■良かった点

学生達は「アート」と地域の関係を考えるということは今までまったくなかったので、とても新鮮で勉強になったと言っております。また、これからの人生のなかで、この研修を忘れることのできない機会になったとも言っていました。

■改善点

学生より、つつじ荘の朝食と昼食が同じレストランで、健康的な食事だがお肉も食べたかった。

まとめ・考察

・対話型鑑賞では積極的に発言する学生が多く、現代アートの鑑賞と思考の姿勢を身に付けていた。
・美術館だけでなく様々なアートプロジェクトを見学・体験することで、バランスの良いインプットをしていただけるプログラムとなった。(藤原)


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