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『少女ファイト』サイン本の宛名には、僕の名前はない。

本日10月3日は日本橋ヨヲコ先生の誕生日です。お誕生日おめでとうございます!良い1年になりますようお祈りしています!

先生は今、クライマックスを迎える展開を構想しながら、ゆっくり療養されていることと思います。どうかお体を大切に、無理をなさらず。

実は昨日から『少女ファイト』オリジナルの誕生日ケーキのイラストや、練の模写でお祝いできればと思っていたのですが、全く上手く描けず。10月3日中に完成しそうにないので、代わりに日本橋ヨヲコ先生と初めてお会いした時のサイン会の様子をnoteに書こうと思います。

サイン会に集う戦友たちと盃を交わしたい

僕は日本橋ヨヲコ先生にサイン会で2回ほどお会いしたことがあります。初めて参加した漫画家さんのサイン会が日本橋ヨヲコ先生です。

コロナの影響で残念ながら今年のサイン会は中止となってしまいましたが、2018年、2019年のサイン会には参加しました。特に記憶に残っている初めて参加した2018年のサイン会の様子と、参加した時の思い出をつらつらと書いていきます。(当時のことを思い出しながら描いているので、記憶違いがありましたらすいません。)

2018年のサイン会のイベント概要はこんな感じでした。

開催日時
・1部 2018年08月23日(木) 17:00
・2部 2018年08月23日(木) 20:00
場所:渋谷店 4Fイベントスペース
出演:日本橋ヨヲコ
参加方法
■配券種類
<サイン会参加券>
■サイン会参加方法
イベント当日、タワーレコード渋谷店にて8/23(木)発売「少女ファイト15巻特装版」 を1冊ご購入いただいた方に、先着でサイン会参加券を1枚差し上げます。サイン会参加券をお持ちの方はサイン会にご参加いただけます。
サイン会参加券はおひとり様各部1枚までとなります。商品ご購入時に1部、2部どちらかお選びください。
(タワーレコード渋谷店さんの公式サイトより引用)

タワーレコード渋谷店は朝10時から営業開始だったので、9時45分くらいに行けば大丈夫かなと思って向かったら、並び列はタワーレコードを飛び出し、宮下公園へ向かうトンネルの近くまでありました。

スクリーンショット 2021-10-03 22.20.15

(タワーレコード渋谷店さんの公式サイトより引用)

その列の並びを見て思ったのは、「嬉しい...」でした。

当時はTwitterも全然やっていなかったので、こんなにもファンがいて...今までどこにおったんやって感じでした。男女比は見た感じ、若干男性の方が多いような印象を受けました。

僕はお酒が飲めないのですが、ここに並んでいる戦友全員とお酒を飲み交わしたいと思ったことを鮮明に覚えています。

共感してくださる方は少ないかもしれないけれど、日本橋ヨヲコ先生のサイン会の当日は、絶対に何かをやらかしてはいけないという意識が強かったです。

日本橋ヨヲコ先生のファンはマナーが異常に良いことで知られていますし、万が一にでも、先生に迷惑がかかるようなことは絶対にしてはいけません。

長蛇の列ながらもトラブルなくスムーズに入場できたのも、ファンマナーの高さがゆえでしょう。

『少女ファイト』サイン本の宛名には、僕の名前はない。

無事に特装版とサイン会の整理券をゲットし、開催の時間が近くなったので並び始めました。その並び列では、入れて欲しい宛名を書くための紙とペンが前方から順繰りに回ってきます。

後ろの方へペンや紙を渡す際に「この紙に宛名を書いてください」と伝えるのですが、前方から順番に回ってきているので前の方の会話は聞こえており、並んでいるみんな知っています。

それでもきっちりと前の方から後ろの方へ「この紙に宛名を書いてください」と伝えていました。僕が聞こえた範囲では全員がこのルールを守っていました。

これこそが日本橋ヨヲコ先生作品を愛するファンマナーの高さを象徴しているように感じます。僕もきっちりと後ろの方へ伝えました。

自分の名前が書かれた用紙を持って、大好きな作家さんに宛名入りのサインをもらえることを今か今かと待ち侘びています。いよいよあと数分で自分の順番が近づいてくるその時、僕はふと思いました。

「息子たちの名前を宛名に描いてもらおう」

本当になぜ突然そんなことを思ったのかは正直分かりません。息子たちは当時2歳と0歳で当然ながら『少女ファイト』を読んでいません。

それでも、自分が一番大好きな作家さんから、一番大好きな息子たち宛に描いてもらったら、それが一番いいんじゃないかとなんとなく思ったのです。

慌ててペンをまた借りて、自分の息子たちの名前を二人分、ひらがなで書き直しました。

そして、ついに回ってきた自分の順番。先生とお話できる時間は確か15秒くらいだったかと思います。(もっとあったかも。体感は2秒。)

お会いしたことがある方は分かると思うのですが、日本橋ヨヲコ先生はめっちゃお綺麗です。自画像しか知らなかったことで動揺し、さらに憧れの先生に会った時に何を伝えるべきかも分からず、緊張しすぎて

「あう、あうう」

としか喋れない生まれたてのアザラシのようになってしまいました。

そんな赤ちゃんアザラシの自分に「サイン会は初めてですか?」等の話を気さくに話していただいたことを覚えています。

「息子さんたちは『少女ファイト』のファンなんですか?」と聞かれ、「いや息子たちはまだ読んでないんです。」と答えると、少しキョトンとされていました。

確かに漫画を読めもしない子供たち宛に描いてもらうのなんて、訳が分からないですもんね。今さらですが、あの時こう答えればよかったです。

「息子たちはまだ読んでいませんが、未来のファンです。」と。

こうして、自分の宛名が入っていない『少女ファイト』のサイン本が完成しました。

『少女ファイト』に息子たちを守ってもらいたい

数年後、『少女ファイト』のサイン本を息子に見せると、鼻をこすりながら、自分の名前が描いてあることを得意げにしていました。

僕は『少女ファイト』が完結したら、息子たちにサイン本を含めた『少女ファイト』全巻を贈ろうと思っています。電子書籍でも購入しているので、僕は電書で読みながら、息子たちは紙の単行本で。

色々あって離婚し、息子たちとは離れて暮らしていますが、月に一度は直接会えるし、毎月ビデオ通話で話をしています。

だからこそ『少女ファイト』に息子たちを守ってもらいたいと本気でそう思っています。それは、『少女ファイト』が辛いときに寄り添ってくれる作品だからです。

どんなに辛い境遇に立たされても、何度でも立ち上がる少女たちの前向きな強さを。本音で話し合う大切さと、話し合える友を持つことを。息子たちは絶対に気に入ってくれるに決まっています、だって僕の息子なんだから。

まもなく完結を迎える『少女ファイト』。成長した姿を見せてくれたメンバーたちの勇姿を最後まで見届けたいと思います。

そして、『少女ファイト』を作り出していただいた日本橋ヨヲコ先生に最大の感謝をお送りします。


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