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『五等分の花嫁』の三玖が作ったとっておきのパンを、僕は味わうことができたんだ。


こんにちは、東京漫画レビュアーズでライターをしてます、おがさんと申します。

マンガアプリ『アル』のライターもり氏さん主催の一大イベントに参加させていただきました。そのイベントとは、選ばれし8名の精鋭達がマンガ『五等分の花嫁』の推しキャラを2人1組になってプレゼンし合うという最強タッグトーナメントです!

そんな世紀のイベントに三玖推しとして、とらいさんとタッグを組み参戦しました。とらいさんは、以前アルで行われた『五等分の花嫁』「推し」をプレゼンする大会でも三玖を推していた猛者です。

熾烈な戦いとなりましたが、全国1億2000万人を超える三玖ファンの皆さま、ご安心ください!!もり氏さんのnoteにも書いてあるのですが、我々、三玖チームは優勝しました!!

なぜ先に結果を伝えるかというと、皆さんのプレゼンが素晴らしくて、結果自体にはそんなに意味がない位、白熱していたからです!

そんな激戦の行方はこちらから聞けます。2時間半を超える熱戦が繰り広げられています。

大きな盛り上がりをみせた本大会でしたが、詳細に語ることのなかった優勝の裏側をお伝えできればと思います。

【チーム二乃】あえて余力を残したちゃんめいさん&沢さんの戦略的なプレゼンに対する所感

ちゃんめいさんと沢さんは、あふれるマンガ愛と冷静な分析力と言う二つの大きな武器を兼ね備えた強力なタッグです。さらに言うと、ライティングだけでなく、二人ともプレゼンが上手い。

ちゃんめいさんの語りかけるような優しい口調で紡がれる作品への愛情と、沢さんの冷静な口調で語られる鋭い視点。今回も、二乃の圧倒的な行動力と物語を転がす役割、人一倍家族思いであることをプレゼンされていました。

そして、制限時間を残しながらも「全14巻のうち7巻までの内容しか語っていないので、続きは決勝戦で」と放つ二乃のような大胆不敵さ!

この底のしれない自信が次も聞きたいと思わせたので、僕は二乃チームを選びました。本当に痺れるプレゼンでした。

【チーム四葉】愛がひたすら伝わってきたもり氏さん、一番共感性が高かったつっきーさんのプレゼンに対する所感

続いて行われた四葉のプレゼン。まず、上手いなーと思わされたのが傾きかけた流れを一旦止めるために、ブレイクを置いて空気を変えた点。つっきーさん、すごい。

仕切り直してプレゼンが始まり、初めからフータローを支え続けた所と、小悪魔的な一面も魅せた四葉の魅力を愛情たっぷり語ったもり氏さん。「ほんっっっっっっっっっっっっっっとに良い子なんですよね」の溜めの長さが愛情を物語っています。

正直な所、四葉は良い子なんですが、僕は途中まで人間味を感じず特に好きでも嫌いでもありませんでした。そんな僕が惹かれたのは、四葉に暗い過去があったこと。バックボーンが描かれると、四葉の行動に説得力が出てきて、人として信頼できると思うようになりました。

決勝でこの弱さを乗り越えた部分を突かれるとマズイなと思ってましたが、つっきーさんが的確にプレゼンされていました。全てを出し切ったプレゼンがカッコ良く、本当に甲乙つけがたかったです。

【チーム三玖】武田信玄に絡めてプレゼンした、とらいさんとの打ち合わせ裏話

武田信玄に絡めてプレゼンするというのは、とらいさんが元々持っていたアイディアです。発想力がすごい!そして、最初の打ち合わせ段階で未完成ながら既に資料がありました。

stand fm という音声メディアに対して、視覚的な資料を作成するという三玖への深すぎる愛情には、僕も恐れおののきました。

三玖の大好きな武将に絡めてプレゼンするのはリスナーの興味を惹くだろうなと思ったので、とらいさんの資料をベースにエピソードを肉付けしたり、構成案を出しながら修正を加えていきました。

元々、三玖は公式の「僕の、私の、お嫁さんにしたいキャラクター人気投票」においても1位になる屈指の人気キャラクター。なので、主観的な要素のみではなく、客観的なデータを交えつつ話せたら隙がないのかなと。

ちなみに、私が語った、三玖の可愛さは作者の春馬ねぎ先生すらコントロールできないというエピソードは、三玖のキャラクターブックに掲載されています。今とは違う三玖の初期設定が載っていたり、三玖好きの方は損しない内容になっているので、未読でしたらオススメです。

【チーム五月】トラブルにも負けず、一番難しい五月の新たな面を見出した鯖男さん&おこめさんのプレゼンに対する所感

今大会のMVPはとらいさんで異論は全くないですが、影のMVPは五月チームではないかと思っています。五月は物語上、恋愛要素に深く関わってこないので、プレゼンが難しく、正直負けないだろうとたかをくくっていました。

ですが、時間をかければ幼なじみヒロインのような存在になっていたかもしれないというプレゼンにめちゃくちゃ納得してしまいました。

鯖男さんも、ツイッターアイコンが鯖ではなくエイであるという反則(?)がありつつも、電波の障害で戻ってこれなくなったおこめさんの間を上手くつないでいました。更には、元々は一花を推していて、自分の推しではなかった五月のプレゼンながらも、とても納得感のあるプレゼンをしていて五月の新たな一面を知ることができました。

一方、おこめさんは電波の障害に苦しみながらも、ぶれずにプレゼンを続けました。今聴き返すと、全く同じテンションで「五月の大食い動画が見たいですね」と2回語ってる所が面白いので、アーカイブでぜひ聴いてみてください。

おこめさんは僕のプロレスに付き合ってくれるので、戦っていてめっちゃ楽しかったし、イベントも盛り上がって良かったなと素直に思いました。ありがとうございました。

決勝戦 【チーム二乃】VS【チーム三玖】の難しさを説明

決勝戦のフリートークは互いの推しを褒めつつ、自分の推しを語るというルールです。これが激烈に難しい。

と言うのも、作中では犬猿の仲とされ、二乃と三玖は対照的に描かれているからです。

・自信にあふれ積極的な二乃⇆自分に自身がなく消極的な三玖
・メンクイの二乃⇆メンクイでない三玖
・料理上手な二乃⇆ドクロマークで描かれる料理を得意とする三玖
・バレンタインデーで市販のチョコレート派の二乃⇆手作り派の三玖

という対立構造となっているため、どちらかの長所が短所にもなり得るような状況。褒めるのが難しいので、

「あら、二乃はんは人を見た目で判断するところがよろしゅうおまんなあ」

京都風嫌味全開キャラで行こうと思いましたが(京都の人ごめんなさい)、フェアプレーを徹底する二乃チームに動揺し、出すのをやめました。

元々僕は三玖過激派なので、二乃が上がってきたら褒めることができず、おそらく無力化されますと打ち合わせで伝えていました。そんなかなりテンパっている中での戦いで、話を広げられず上の空みたいな相槌を打ってしまい、ほんとすいませんでした。

しかし、二乃チームのプレゼンを聞いているうちに、いがみ合う必要はないんだと思いました。二乃も三玖も意見は違えども、家族を愛する思いやりにどちらも満ちあふれています。そして、何より三玖は人を責めない。三玖推しの自分が他の姉妹を責めるのは、推している人間として正しくない気がしました。

戦う相手というよりも、もはやパートナーのような感覚が芽生え、本当にどちらも優勝でいいんじゃないかと思えるような素敵な決勝になりました。皆さん、本当にありがとうございました。

あと、ニ乃チームに「自分自身でもニ乃を花嫁として選びますか?」と質問したのですが、今思い返すと大分キモいなと思い、反省しています。もちろん、僕は自分の花嫁として選びますが。

1回戦の裏話。このままのプレゼンだと、どう頑張っても負ける。

今回、タッグを組んだとらいさん。1回戦の内容を聞いていただいた方は分かると思うのですが、プレゼン内容を100点満点で表すなら、120点ぐらいの内容でした。

ですが、ラジオの中でも少し話しましたが、あのプレゼンの裏にはとてつもない努力が隠れていたのです。

話は遡ること、タッグトーナメントの前日、2回目の打ち合わせ。とらいさんが作った資料をベースに本番さながらにプレゼンしたいと言われたので、僕は聞きました。

本番の完成されたプレゼンを聞いていた方は驚くと思いますが、忌憚のない意見で点数をつけると、10点くらいの内容だったのです。(何様だ、お前は)

とらいさん自身も納得のいっていないような内容、繋がりが遠くに位置していて、聞いているリスナーが分からなくなりそうな難しさ、資料をそのまま読んでいることが伝わるプレゼン、話言葉ではなく、書き言葉で話しているような印象を受けました。

プレゼンを続けていくうちにとらいさんが自信を喪失し、何が伝えたいのか、何が面白いのか分からなくなってきたと、途中で辞めてしまいました。

これが前日の打ち合わせの内容です。このままのプレゼンだと、どう頑張っても負ける。本気でそう感じる程の内容でした。

三玖が作中に作ったパンを僕だけが味わえた理由

しかし、僕に伝わったことがあります。それは、とらいさんがこの資料を作る為に、図書館で本を読み漁り、関連づける為に漫画を何度も繰り返し読み返したことが。

そして、僕もとらいさんも三玖を推している共通の部分が見えてきました。それは、三玖を人として尊敬しているということです。共通認識と問題意識を共有し、僕たちは本当のタッグになれた気がします。

まずは、膨大なインプットが行列のように押し寄せていたので、情報の整理が必要だと感じました。

とらいさんが一番伝えたいことを最初に持ってくること、武田信玄を知らない方にも伝わるような内容やエピソードを入れること。

そして、タッグなので、とらいさんが伝えられなかった部分は僕が話しますと分担を決めました。

僕はアドバイスをするだけの楽なポジションでしたが、向かうべき先がハッキリ見えてきました。

迎えた当日のプレゼン内容は、ぜひ聞いてみて下さい。(01:09:15〜)

三玖は元々、とてつもなく料理が下手で、味オンチのフータローしかまともに食べられないような状況でした。バイト先のパン屋でも呆れられるほどパン作りも上手くありません。

それでも諦めることなく努力を続けました。食べてくれる人を笑顔にする為に、そして自分に自信をつける為に。

三玖が作ったとっておきのパンを食べたフータローは、感想を伝えます。

とらいさんのプレゼンを聞いた後、僕はフータローと同じ感想を抱きました。

ああ、フータロー。君が食べたパンはこの味だったのか。気がついたら僕は人の努力を味わえる特等席にいました。

もう、僕が何かを付け足すことは野暮とも思えるくらいに素晴らしいプレゼンでした。

三玖がフータローと出会って人生が変わるほどの大恋愛をしたように、とらいさんは『五等分の花嫁』に出会って三玖に憧れ、後悔を塗り替えるプレゼンを成功させました。

漫画が人生を変える瞬間に立ち会うことができた。

このイベントを開いてくれたもり氏さんに感謝します。

今回のMVP、とらいさんの想いが詰まったnoteはこちらから読めます。


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