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ちよつとはみだ詩・❲壱❳

【詩① (胸郭)】

きらきら輝くと言ふ形容は
きらきら輝くと言ふ形容は
己の書くものには
止めにしてくれ

ぶつぶつ低い喋りが発酵し
ぶつぶつ低い喋りが発酵し
己の書くものだつてね
淋しくないさ

さうして己はおやつに
ピンクグレープフルーツを食べ
テレビで颱風の
爪痕を観る

爪痕!
きらきら輝くと言ふ形容は..

疲れてゐる我が胸郭の狭さかな
(©都築郷夫)川柳 senryu

©都築郷夫

【詩② (村八分)】

三十年間の村八分を
どちらかと云ふと悦び -

みんな人間椅子が好き!

お洒落として
黒のロックT着て、

みんな人間椅子に震へ!

震へて待つてる
のは 土俗、
己たちの東北
ねぷた なまはげ

泥土にまみれ
浄化される、

みんな人間椅子が好きなのさ!

芋虫 屋根裏
己たちの猟奇

血・が・た・ぎ・る・!

己たちの泥沼。人間椅子の三十年。

©都築郷夫

パライソにされかうべ置く己のロック
(©都築郷夫)川柳 senryu

つゞくぞ!

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