意外に重要?先発6枚目以降の投手

日本のプロ野球の先発投手を語る時、基本的にはローテーションを回る登板数上位6名に注目されがちです。例えば中日と阪神はこんな感じ。

投球はxFIPを基にリーグ先発平均と比較したRSAA

この2球団はどちらも非常に強力な先発ローテーションです。イニングで中日のが30イニングほど多いとはいえどちらも強力な6枚が揃っています。

しかしチーム全体で見ると阪神が大きくリードします。

投球はxFIPを基にリーグ先発平均と比較したRSAA

両者の差は上位先発6枚以外の投手の貢献値の違いです。
中日は7枚目以降の先発は119イニングで-11.7と大きな損失を出しています。
一方、阪神の7枚目以降先発は171イニングで+8.8と大きな利得を得ています。両者を比べた差は20.5となっておりこれはチーム勝利数で2勝分(貯金4)の差を生み出します。

セ・リーグ2022 先発投手

セ・リーグの2022年の先発投手について見ると上位6名以外の先発投球回数のリーグ平均は127 2/3となっています。年間で先発投手がもう1枚必要なのでは?ってぐらい投げてます。

このようなことになった背景としては身体の未成熟な若手や7日で回る体力のなくなったベテランを中10日で使う中10日ローテの導入、シーズン中の故障・休養など疲労面で上位6枚が完走できない、単純に実力がないので7枚目と取り替えられた、等いろいろ考えられます。

ただ1つ言えそうなのは長いシーズンを戦う上で先発投手は6枚だけでは足りなさそうだ、ということです。投手はいつ衰えが来るかわからない、故障のリスクが付きまとう、6枚だけに頼らない編成をするチームもある、ということに加え6枚目以降の投手の質もチームの得失点に少なからず影響を考えるからです。

以上の理由から先発投手は余ることは基本的にないので、先発ができそうな候補を外国人・ドラフト・FAなどあらゆるチャンネルで毎年探すのは合理性がありそうです。

xFIPや先発投球回数のデータ出典
One Point Zero Two | 1.02


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