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最高の青春コメディ漫画、SKET DANCE#漫画紹介note1

 初めまして、越智哀斗と申します。記念すべき一発目のnoteは、「彼方のアストラ」「ウィッチウォッチ」などでおなじみ篠原健太先生の代表作の1つで、週刊少年ジャンプで2007年33号から2013年32号までの約6年間連載されていた、SKET DANCEという漫画について書いていこうと思います。駄文ですが、最後まで読んでいただけたら幸いです。
※極力重大なのは避けていますが、最終巻までのネタバレを含みますのでご注意ください。

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開盟学園の風変わりなお助けクラブ、スケット団


 
SKET DANCEは、驚異的な器用さと集中力が取り柄で、スケット団創始者である主人公ボッスン、元ヤンで関西弁の金髪ツッコミ役女の子ヒメコ、パソコンの音声合成ソフトで話す情報通のオタクな眼鏡イケメンスイッチの個性的な3人が結成した学園生活支援部、通称「スケット団」が、同学園の個性あふれる生徒や教師の相談を受け、解決のため奮闘する高校生活3年間の物語を描く青春学園コメディ漫画です。
[第1話]SKET DANCE - 篠原健太 | 少年ジャンプ+ (shonenjumpplus.com)

ギャグメインの漫画でありながら1話ごとの起承転結がしっかりしていて内容が濃く、呼吸ができなくなるほど笑える話もあれば、思わず涙を流してしまうような感動できる話もたくさんあります。例えばJソン先生2回目のメイン回、第108話「ひそひそインストラクソン」は大好きな回で、通学中に読んでいた時こらえきれず笑ってしまい、周りの人に不信がられました。SKET DANCEは面白すぎるので、授業中や電車内などで読むのはお勧めしません。

引用:SKET DANCE 第108話 原作 篠原健太

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インパクトのある登場人物たち


 登場人物たちもスケット団に負けず劣らず全員が全員個性的です。へんてこな薬ばかり作る顧問、ビジュアル系バンド、クイズマニア、大大大金持ち、大食い、侍もどき、オカルト研究家、黄老師、コマ砲、ゲスリング部、忍者の末裔、ポンコツ歌のお姉さん、刑事、バニー、IQ160……本当にどのキャラも個性が溢れまくっています。SKET DANCEは、彼らが入れ代わり立ち代わりでスケット団と共に濃密な物語を作り出していく漫画となっています。そんな魅力的な登場人物たちですが、なかでも私が1番好きなキャラは、早乙女浪漫(さおとめろまん)です。このキャラはとにかくやりたい放題してます。メタ発言は日常茶飯事で、時には読んでいるこちらを見て話しかけてきます。イロモノばかりの登場人物の中でも、ロマンは異質で飛びぬけていますね。好きになる事間違いなしのキャラクターだと思います。

引用:SKET DANCE 第55話 原作 篠原健太

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ジャンプらしく「なく」ない、誰よりもかっこいい魅力的な主人公ボッスン


 SKET DANCEの主人公でありスケット団の部長であるボッスンは、そのスペックだけを聞くととてもジャンプの主人公とは思えない、地味な主人公だと言えるでしょう。絵や折り紙、フィギュア作りが得意で、普段は頭にかけているゴーグルを装着しても、集中力がいつもより良くなるだけ。なにか夢に向かって努力を続けている訳でもなく、デリカシーがなく、本番に弱い。言葉にすると魅力的とは言い難い感じになってしまいます。ONE PIECEのルフィやNARUTOのうずまきナルトとは似ても似つきません。でも、ボッスンは彼らのようなかっこいい主人公だと断言できます。ボッスンには、体がゴムになる能力も、将来火影になる目標もありませんが、だれかのために自らを泥だらけに出来る根性と、仲間のために誰が相手でも立ち向かえる勇気があります。ただの高校生ですからね。すごい能力なんて持ってなくていいんですよ。(ボッスンの器用レベルはちょっと人間超えてますが。)第228話~第232話「トラブル・トラベル」は特にボッスンという人間の魅力が詰まった回になっています。この回で自分は完全にボッスンの虜になってしまいました。ぜひ読んでみてください。
彼のかっこいいところは、人助けへの考え方にも表れています。第280話~第285話「ラストダンス」で、人助けとはなんだと問われたボッスンはこう答えています。

引用:SKET DANCE 第285話 原作 篠原健太

こことかもう完全にジャンプ主人公ですよね。かっこよすぎ。地味だなんて口が裂けても言えません。ボッスンは一貫してこのスタンスなんですよ。背中を押すだけ。前に進むのか、進まないのか。変わるのか、変わらないままなのか。それを最後に決めるのは自分自身であるべきだと。彼はこの姿勢で、スイッチとヒメコ、そしてたくさんの依頼者たちをスケットしていきます。

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ギャグとシリアスのバランス感


 SKET DANCEにはトラウマシーンがある。yutubeのまとめ動画等からこのような話を聞いて、読むのを敬遠している人、いると思います。まあ、それは事実といえば事実です。スケット団の3人はいつでも明るく、普段の回ではそんなこと微塵も感じさせませんが、3人にはそれぞれ訳アリな過去があります。スイッチだけじゃないですよ。3人ともあります。個人的にはトラウマと呼ぶほどではないと思っているのですが、人によってはいつものギャグとの温度差が大きくて、読むのが辛くなる人もいるかもしれません。でも、読んでください。そこを読み飛ばしてしまっては、SKET DANCEの魅力は半減してしまいます。物語の根幹に深く関わっているのです。暗い過去の話を読むことで、よりスケット団へ抱く感情が大きくなり、理解も深まります。ギャグとシリアスの絶妙なバランス感が、この作品の柱だと私は考えています。第42話~第44話「スイッチ・オフ」第57話~第62話「OGRESS」第82話~第86話「Happy Birthday」第87話~第90話「Happy Rebirthday」そして第241話~第251話「スイッチ・オン」これらの話は、スケット団メンバーの過去について焦点が当てられています。もちろんいつものように秀逸なギャグも散りばめられていますが、軸は到底笑える話ではありません。しかし、これらの話抜きでSKET DANCEを語ることはできないのです。忌避する事無く、読んで欲しいと思います。

引用:SKET DANCE 第62話 原作 篠原健太

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ジャンプ戦国時代を生き抜いた最高の青春コメディ漫画、SKET DANCE

 SKET DANCE連載時、同時期にジャンプで連載されていた主な漫画は
ONE PIECE、NARUTO、BLECH、こち亀、銀魂、バクマン、HUNTER……誰もが知っている物凄い面子がそろっていました。この時代を生き抜た漫画が凡庸なわけがないんですよ。私の稚拙な文章では、魅力を充分にお伝えすることが出来ません。しかし、SKET DANCEが素晴らしい漫画であることは、週刊少年ジャンプの歴史が証明してくれています。腹抱えて笑えるような漫画が読みたい人、愉快な仲間と過ごすかけがえのない高校生活を見たいという人は、是非とも読んで欲しいなと思います。

引用:SKET DANCE 第288話 原作 篠原健太

[第1話]SKET DANCE - 篠原健太 | 少年ジャンプ+ (shonenjumpplus.com)


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