はじめてのCD
「私の中の音楽」No.003
みなさん。
特にレコード世代のみなさん。
一番はじめに買ったCDはなんだったか憶えていますか?
私は、これでした。
これがですね、長い事行方不明になっていて、先日、PCのモニタを動かした際に、机と本棚の隙間から発見、救出されました。
「探すのをやめた時、見つかる事もよくある話」だという昔の人の格言を思い出しました。
これ一見『HOT RATS』に見えるでしょ?
よく見て下さい!
『HOT RATS』じゃないんです。
って、FRANK ZAPPAをある程度知っている人じゃないと何言っているか、全然分からないですよね。
すみません。
(この先さらに分からなくなると思うので、興味が無い人はここが引き返し所です)
これ『PEACHES EN REGALIA』のシングルCDなんです。
ちなみに収録曲は
1. PEACHES EN REGALIA
2. I’M NOT SATISFIED
3. LUCILLE HAS MESSED MY MIND UP
と、たった3曲ながらミニミニミニ・ベスト盤的な選曲です。
ところで、はじめの話に戻りますが、これが、私の『はじめてのCD』
世間的にはレコードからCDに移り変わる過渡期でした。
私は、経済的事情及びCDに対する懐疑心(今もあります)とレコードに対する愛着、そんな諸々の事情感情からCDへの移行に乗り遅れていました。
大体、はじめの頃のCDなんて高くて買えたものじゃありません。
少し経って三千数百円という所で落ち着いてきましたが、それにしたって中古レコード店に行けば、欲しかったレコードが数枚手に入る金額です。
そしてこの頃の私は、お金が入れば輸入レコード店、中古レコード店周りをして、学生時代に買えなかった、あんなレコード、こんなレコードを、何かの恨みでも晴らすかのように爆買いする男だったのです。
そんなあれこれでCDに乗り遅れていた私がある日、池袋PARCOオンステージ山野の店頭で見つけたのがこのシングルCD。
物珍しさとかわいらしさに魅了されました。
そして選曲の良さ、ジャケットの素晴らしさ。
何より決定的だったのは1,000円程度という値段。
「これなら買える!今なら買える!」
そんな決断の足を引っ張る事情もありました。
その頃の私は、CDプレーヤーを持っていなかったのです。
しばしの逡巡。
結局購入。
いつかCDプレーヤーを購入した際に、初めに流れるであろう『PEACHES EN REGALIA』のイントロが心の中で高らかに鳴り響き決断を後押ししました。
たかが1,000円程度の出費にいささか大げさではありますが、何かを買う時って、こういう心意気でないと踏み切れないんです。
金額に関わらず。
当時、シングルCDをかけることが出来ないプレーヤーが多く、アダプタもおまけで付いてきました。
それからどれぐらい経ったか、私が初めて買ったCDプレーヤーは、低価格帯の中では飛びぬけて性能の良かった(いわゆる戦略機種)PANASONICのSL-PS700。
シングルCD用のアダプタは必要の無い機種でした。
そしてもちろん、初めて(自分の家で)聴いたCDは、この『PEACHES EN REGALIA』
イントロが流れて来た時には、少しだけ高まりました。
(この写真は、通常サイズのCDとの比較用、本当は『HOT RATS』と並べたかったのですが手放しちゃったので、その辺にあったCDで)
※ブログより抜粋編集
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